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第10話

「ふふ、清二郎さま。かわいい。もっと、気持ちいいところを教えて差し上げたい」  薫がくすくす笑うと、体内で硬さを失った清二郎の肉欲に刺激が加わり、再び血流が集まっていく。 「ん……」  薫は蠱惑的な笑みを浮かべ、ゆっくりと腰を動かす。肉輪が蠢き、清二郎の双玉を食わんとするところまで達した。それだけでは飽き足らず、腰を緩やかに左右に揺らし、中の陽物を刺激する。まだ、欲を溢れさせそうになるのを清二郎は歯を食いしばって耐えた。自身が薫の胎を蹂躙しているのか、それとも薫に食されているのか、分からなくなっていた。    互いに絡み合う感覚を味わっていたが、男の性なのか、ふと、清二郎は腰を突き上げたい衝動に駆られた。それまで快楽のあまり動かすことすら忘れていた両手で、薫の腰をつかみ、薫を上に乗せたまま軽く突き上げてやった。    するとどうだ。何やら壁のようなものに突き当たった。  その瞬間、薫の顔から捕食者の笑みが消え、それこそ生娘のような表情で体を清二郎へ委ね、その拍子に、清二郎の性器は放り出された。  抜け出る瞬間、壁はまるで、まだこの先があるとでも言いたげなように後ずさったのを感じた。薫の体が腹に覆いかぶさることで、清二郎はあることを認識した。薫の雄も情欲を孕んでいる。  自身のものより小ぶりな花芯は快楽のあまり震え、粘り気のある蜜を滴らせ、清二郎の腹を濡らしていた。  その様は、朝露に濡れるつぼみのように可憐で愛らしいものだった。  薫と自身が合わさった隙間から、手を伸ばし、清二郎はそのつぼみへ触れる。手折ることがないように、先端へ親指を伸ばす。くびれのあたりから、ゆっくりと撫で上げると、薫は体を強張らせた。

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