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第54話

   イマジネーションの翼を広げて、お気に入りのグラビアタレントを裸に剝いていく。  ビキニの肩紐がほどけて巨乳がぽろり。よしよし、順調だ。  おっぱいを(たなごころ)におさめて、乳首をいじっているつもりで穂先をこね回すと、いちだんとみなぎる。  女子が感じているとき、その乳首の固さは何と等しいのだろう。プチトマト、ゆで卵、それとも大豆?   グミを揉むくらいの強さでくびれを刺激すると快感が強まる。手を速めた。絶叫マシーンが急降下をはじめる直前のように、尾骶骨のあたりがむずむずする。 と はいうものの想像力には限界がある。乳首のつまみ心地はもとより、の構造は恐竜の詳しい生態並に未知の領域だ。  好きな人と裸で抱き合うのは、どういう気分なのだろう。武内あたりは生身の彼女と……いくぶん萎えた。  タオルケットを蹴りのけた。根元をふりだしに裏筋をこすりあげる。  ガチガチにそそり立ち、先走りがにじんできた。ぬめりを塗り広げるように指を蠢かすにつれて下腹(したばら)がざわざわして、きっかけひとつでタンクの弁が弾け飛びそうだ。  射精感がつのるたびに、あえて手を休めて自分を焦らす。  こんなシチュエーションで童貞を卒業したい、と妄想全開でひとりエッチの醍醐味を味わっているさなか、脳みそのどこかの回路にバグを生じた。  グラビアタレントの顔が、眼鏡が似合う白皙の(おもて)にすり替わったのだ。  ぎょっとした反面、ペニスがはち切れそうになった。資料を拾い集めていたさいに偶然触れた、すべらかな指の感触を思い起こすと、すこぶるつきに煽情的なエロ動画のお世話になっているときより背筋が甘く痺れる。  海綿体に流れ込む血が沸騰せんばかりで、ペニスが焼けただれるようだ。  先生でヌくなんて冒瀆だ。そう自分を叱り飛ばしても持ちこたえられない。いわゆるガマン汁ですべりがよくなり、ぐちゅぐちゅとしごきたてる。  瞼の裏を閃光が走り、一気に昇りつめた。 「……くっ!」

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