8 / 11
第8話
床に四つん這いになり、ベッドの下を覗く。
そして奥にあった箱を手繰り寄せた。
中には緋月が僕を調教する時に使う道具が沢山入っている。
昨日使った手錠はもちろん、縄、猿轡、首輪、電マやローター、アナルビーズまで。
見ただけで興奮してしまう。
はぁはぁと肩で呼吸しながら、目に付いた縄とアナルビーズを持って、緋月のベッドに転がった。
左手に縄を巻き付け、背中の後ろに回し、縛られている妄想をする。
そしてビーズを一つずつ、少し乱暴に自身に埋め込んでいく。
「んん……っ、だめっ!もっと……優しくぅっ……!」
右手は言うことを聞かず、もっと奥へと進んでいった。
体を小さく二つに折り畳み、昨日緋月にされた時と全く同じ体勢になった。
中に入ったビーズを勢いよく引っ張って、一つ分取り出してみる。
チュポン
「はぁっ!あっ!」
ジュルッ
「やっ!緋月ぃ!」
緋月がバイトに行く日はたいてい、こうして道具を借りて自慰をする。
僕はもう、強い刺激じゃないとイけなくなってしまった。
緋月にされた酷くて痛い事を妄想しないと、体は悦んでくれない。
――ほら、声ちゃんと我慢して――
「んっ……むっ」
緋月の幻聴に、唇をぎゅっと噛む。
自分の体をとことん虐めながら、何度も欲望を放った。
ともだちにシェアしよう!