19 / 37
3-5
愁の股間に顔を埋めていた加瀬が、起き上がる。口元を拭って、愁を見下ろした。
「…加瀬…、俺…」
愁は、加瀬の視線に全て剥がされていくような錯覚を感じ、顔を覆った。
「シュウ。…起きて」
手首を引かれるまま、起き上がると、加瀬はそっと唇を合わせる。加瀬は舐めるように愁に口付けると、低く耳に囁いた。
「次に欲しいもの、あるだろ?」
鼓動が胸を揺らし、愁は、息を飲んだ。
愁の目の前に立ち上がると、加瀬はペニスを引き出した。その反り立つ姿を見て、愁は何かを飲み込む。
「…ぁ…」
その瞳を見ても、細められたまま、愁を見下ろしていた。愁は、目を伏せて、震えた体を俯せ、四つん這いになると、尻を上げその両頬を左右に引っ張った。
丸見えになった愁の後孔が、濡れたように淫らに蠢く。
「…こ、ここに…っ」
一言紡ぐほど、身体の芯が溶けていくような感覚を愁は感じていた。
「加瀬の…ペニスを入れて…っ…」
まだ触れてもいないのに、濡れていくのが分かった。
「それで?」
加瀬は、低く問い返すと、指で愁の後孔の縁をなぞる。
「!」
「どうされたいのか、言ってみろ」
「…ッ…」
脳裏に、昨日の光景が広がった。
喘ぐ自分を、その指が、ペニスが、無理矢理に、強引に暴いていく様。
「…俺を…、淫乱な俺を…犯して…っ」
ふと、加瀬が低く笑う気配がした。
愁の後孔を撫でていた指が、ゆっくりと入り込む。
「ひゃ…ぁ…ッ」
加瀬の唇が、舌が、それに続く様に愛撫を始める。
「あ…ぁ…ん、だ、め…っ」
尻の頬を引っ張っていた手が緩むと、加瀬は愛撫を中断してその指を引き抜いた。
「あッ、抜いちゃ…や…」
「なら、どうする?」
「…っ」
もう一度、加瀬に見えるように愁は尻を上げた。指が、自分でも驚くほど震えていた。
ともだちにシェアしよう!