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 愁の股間に顔を埋めていた加瀬が、起き上がる。口元を拭って、愁を見下ろした。 「…加瀬…、俺…」  愁は、加瀬の視線に全て剥がされていくような錯覚を感じ、顔を覆った。 「シュウ。…起きて」  手首を引かれるまま、起き上がると、加瀬はそっと唇を合わせる。加瀬は舐めるように愁に口付けると、低く耳に囁いた。 「次に欲しいもの、あるだろ?」  鼓動が胸を揺らし、愁は、息を飲んだ。  愁の目の前に立ち上がると、加瀬はペニスを引き出した。その反り立つ姿を見て、愁は何かを飲み込む。 「…ぁ…」  その瞳を見ても、細められたまま、愁を見下ろしていた。愁は、目を伏せて、震えた体を俯せ、四つん這いになると、尻を上げその両頬を左右に引っ張った。  丸見えになった愁の後孔が、濡れたように淫らに蠢く。  「…こ、ここに…っ」  一言紡ぐほど、身体の芯が溶けていくような感覚を愁は感じていた。 「加瀬の…ペニスを入れて…っ…」  まだ触れてもいないのに、濡れていくのが分かった。 「それで?」  加瀬は、低く問い返すと、指で愁の後孔の縁をなぞる。 「!」 「どうされたいのか、言ってみろ」 「…ッ…」  脳裏に、昨日の光景が広がった。  喘ぐ自分を、その指が、ペニスが、無理矢理に、強引に暴いていく様。 「…俺を…、淫乱な俺を…犯して…っ」  ふと、加瀬が低く笑う気配がした。  愁の後孔を撫でていた指が、ゆっくりと入り込む。 「ひゃ…ぁ…ッ」  加瀬の唇が、舌が、それに続く様に愛撫を始める。 「あ…ぁ…ん、だ、め…っ」  尻の頬を引っ張っていた手が緩むと、加瀬は愛撫を中断してその指を引き抜いた。 「あッ、抜いちゃ…や…」 「なら、どうする?」 「…っ」  もう一度、加瀬に見えるように愁は尻を上げた。指が、自分でも驚くほど震えていた。

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