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第5話 情交

お腹が膨れると…康太は榊原を見た 榊原はその視線を受け…笑った 「部屋に行きますか?」 榊原が問い掛けると、康太は頷いた 慎一が榊原にKeyを渡した 榊原はKeyを受け取り、康太を立ち上がらせた 康太は立ち上がると榊原に抱き着いた 榊原の胸に顔を埋め…甘えた 榊原は康太を抱き締め家族へ視線を向けた 「僕達は先に部屋へ引き揚げます…」 榊原が言うと、瑛太が笑って 「明日の朝…一緒に食事を取りましょう」 と榊原に問い掛けた 「はい。では明日の朝に」 榊原は康太を促し…部屋を後にする 榊原は部屋を出る前に…家族に深々と頭を下げた 部屋の外に出ると…康太は榊原から離れた 誰に見られるか…解らないからだ… 康太は部屋へと向かって歩いた 慎一が取った部屋は、最上階のスウィートルームだった 康太はその部屋へ、迷う事なく歩いて行き その部屋の前で立ち止まった 榊原はドアにカードキーを差し込み鍵を開けると… 康太を部屋の中へ…促した 康太は部屋の中へとは行って行くと… 榊原はドアを閉め…施錠した 持っていた荷物をソファーの上に置くと 康太を抱き締めた 「康太…」 榊原の腕が…康太を抱く 「伊織…ベッドに…」 「僕の…好きにさせてくれるんですよね?」 榊原が意地悪く…笑う 「嫌だ…伊織の好きにはさせねぇ」 「康太…」 榊原が躊躇した顔を康太に向けた… 「オレだって…伊織が欲しい… オレが…どんなに伊織に飢えてたか… 解らせてやる…」 榊原の指が…康太の顎を上げる 「僕は…君に好きにされてしまうんですか?」 康太に問い掛ける 「おう!オレが良いって言うまで…お預けだかんな!」 「素敵です…僕は堪えて見せますよ?」 康太の唇に…榊原はキスを落とす 「ならば、オレを、ベッドにつれて行けよ‥」 榊原は康太を抱き上げ…寝室へと連れていった 榊原はベッドに座って…康太を見ていた 康太は真贋の着物を1枚ずつ… 榊原に見せ付けるかの様に…脱いでいた 榊原は…ゴクッ…と唾を飲み込んだ 股間が…痛いほど反応して… ズボンの中で…窮屈に…押し上げていた 康太は…着物を脱いで…下着だけになると… 躊躇する事なく、その下着を脱ぎ捨てた 全裸になると…康太は… ベッドに腰かける榊原のネクタイに手をかけた 榊原の目の前には…勃起して…勃ち上がった… 康太の性器が…美味しそうに揺れていた 想わず…手が伸びる… それを上手く避けて… 康太は…榊原のスーツの上着を脱がした ネクタイを外し… Yシャツのボタンを外し… 腕から…抜くと… 盛り上がった…股間に目が行った 榊原も感じていてくれる 想いは同じなのが嬉しい… ベルトを…外し…ジッパーを下ろし ズボンを脱がして行く 榊原は腰を浮かし…脱がせる康太に協力をする ズボンを…下着ごと脱がすと… 逞しい体躯が…康太の目の前に現れた 愛する男の体躯だ… 欲しくて堪らない…愛する男の体躯だ… 康太も…ゴクッと唾を溜飲した 「…伊織…抱いてやる 良いって言うまで…オレにお前を味合わせてくれ…」 榊原の顎に手をかけ…接吻すると… 榊原が康太を抱き締めようと力を込めた すると、その手をすり抜け… 康太は…ベッドに榊原を押し倒した ベッドに寝そべる榊原は…彫刻の様に均整の取れた体躯を… 惜しみもなく…康太に見せつけた 勃起する…性器を…康太の体躯に…擦り寄せ… 熱を伝える 康太は…その熱に…目が眩む… 榊原を狙って…狙いを定め… 食べ尽くす…ハイエナの様に…康太は… 榊原の体躯にのし掛かる… 榊原の唇を舌でなぞり… 「愛してる…伊織」と愛の囁きを贈る その舌が…唇から…入り込み…舌に搦まる 榊原の口腔を…康太の舌が…縺れて搦まる 手は…榊原の体躯を這って行き…愛撫する 「……ぁ…康太…僕にも触らせて…」 激しい接吻の合間に…榊原は哀願した 「…ダメ…オレが食い尽くすまで…お預けだ…」 そう言い…康太は…榊原の体躯に舌を這わせた 康太の舌が…乳首を弄り…ヘソを舐め 愛の証の…揃いのピアスを舐めて… 下がって行く 草むらには…聳え立つ…肉棒が…とぐろを巻いて…脈打っていた 亀頭のお口からは…先走りが溢れ… 震えていた 康太は…その亀頭の頭に…接吻を落とした 「…あぁっ…ダメ…康太…」 気を緩めれば…イッてしまいそうになる… 康太は…榊原に見せ付ける様に… 亀頭を舐めた 上目遣いで…ペロン…と舐める舌が…淫靡だ 榊原は康太の体躯を抱え… 榊原を跨いだ体躯を…入れ換えた 肉棒を掴む…手は…そのままで… お尻を…向けさせた 榊原の目の前には… 榊原を、跨ぎ…ヒクヒクと戦慄く…穴があった 榊原は…そのヒクヒクと戦慄く穴に…接吻を落とした 「ゃあ…伊織…ダメぇ…」 康太は…榊原の肉棒を掴んだまま…悶えた 唾液を…たっぷりと着けた舌が… 康太の襞を…濡らす 長い指が…襞を…押し退け…掻き回す すると…康太の腸壁は…堪えきれず…蠢き… 榊原の指を咀嚼する… 足らない… それじゃあ…足らない… と、不満を漏らす穴が…煽動を…早める 「伊織…ねぇ…伊織…ねがっ…あぁん…」 康太は…掴んだ肉棒に…頬を擦り寄せた 欲しい… この太いので…掻き回して欲しい… でないと…収まらない… 熱がある… 榊原は…康太の性器の根本を握り締め 腸壁を引っ掻く… トロンと出ている突起を引っ掻く様に… 刺激すると…康太は…鳴いた 握り締めた指を…緩めたら… 康太の性器から…精液が吹き上がるだろう… 「康太…飲んで…僕も…君のを飲みます」 狂う様な熱に犯され… 開ききった…エラが…凶器になるのを… 榊原は知っているから… 一度射精をしようと…康太を促す 開ききった…エラは康太の襞を…切り裂き… 苦しめるしか…ないから… カリのイボイボが…美味しそうに勃ち上がり… 康太は…それを逆撫でる様に…舐めた 榊原は…握り締めた指を緩めた… 榊原の口の中に…康太の精液が吹き上げるように…流れ込み… 榊原はそれを美味しそうに飲み干した 康太も…榊原の精液を… 美味しそうに飲み干し…一滴も溢さない様に…飲み干し…舐めた 体躯の力の抜けた康太を…体躯の上に乗せ 向かい合わせに…抱き締めた 互いの精液を飲み干した…唇を合わせ… 接吻をかわし… 康太の穴に狙いを定め…下から貫いた 全く…衰えない硬さで…康太の中へ入り込む榊原の肉棒の熱さに… 康太は…仰け反った 「ぁ…あぁっ…熱い…伊織…」 「……康太…君の中も…熱い…っ…」 康太の腸壁の熱さに… 榊原は脳まで…犯される 抽挿を早める…その快感に翻弄されて 汗で濡れた…背中を抱き締めた 隙間もなく抱き合った体躯が…汗で濡れる 限界を…遥かに越えて…互いを味わう 「…ぃや…あぁっ…もぉ…伊織…もぉ…」 榊原の腹に…康太の性器が擦られ… 限界を訴える… 「……康太…次に突いたら…一緒に! …………ん…ぁぁ…イキます…」 激しいひと突きに……康太は…射精した 榊原も…康太の奥深くに精液を飛ばし… 流し込んだ… 総て…康太の中へ… 一滴残らず…康太の中へ… 榊原はヒクヒク震える性器を…康太の奥に埋めた 互いを求める…情交に終わりは…来ない 求め合う体躯に火を着け… 欲望の限り…求め合う 欲しい… 榊原の総てが欲しい 精液…一滴さえも…誰にも渡したくなんかない オレのだ… オレの…蒼い龍… 愛してる… 愛してる… 康太は…榊原を抱き締めた 榊原も康太を抱き締めた 康太… 康太… 愛してます 髪の毛一本たりとも…誰にも触らせない 僕のだ… 康太の総ては…僕のものだ… 榊原は…隙間もなく 康太を抱き締めた… 二人は…愛を確かめる為に 1つに交わり… 求め合った… 夜が…優しく二人を包む 朝方まで…その部屋は…淫靡な声が響き渡っていた 少し眠って… 榊原の胸に、頬を擦り寄せた 抱き締めてくれる…腕が愛しい 「目が醒めましたか?」 「ん。」 「起きますか?」 「もう…そんな時間?」 榊原はサイドテーブル置いた時計に手を伸ばし、時間を確かめた 「……6時半です…起きないと…痺れを切らして…来てしまいますよ?」 「なら…起きるかんな」 気怠げに体躯を起こす康太を…支えて起こす 「起きれますか?」 「怠い…腰から下に…力が入らねぇ…」 榊原は苦笑した そしてベッドから降りると…康太を抱き上げた 「洗ってあげます…中のも…出さないとね」 朝まで続いた…行為で… 中にはまだ……榊原の精液が… 入っていた 康太は…榊原の首に腕を回すと…甘えた 「伊織…伊織…」 すっかり甘えっ子の康太を抱き上げ、浴室に行くと 榊原はバスタブに湯を入れた そしてその中へ…香油を垂らすと 康太を抱き上げ…入った 榊原の指が…康太の中で…暴れる 掻き回され…精液が…流れて行くと… 康太は身震いをした 「あっ…あぁ…伊織…」 勃ち上がっこ康太の性器が…快感を伝える 「イキたい?」 「伊織が欲しい…」 朝まで…繋がっていたのに… もう…榊原が欲しい… この体躯は…榊原の為に在る体躯だから… 何時でも…触ってくれるなら… 榊原が欲しくなる… 「……中に挿れると…また掻き出さないといけなくなりますよ?」 指を動かし…射精を促す 「…伊織しか要らねぇ…触るな…」 挿れないなら触るな…と康太が言う 榊原しか要らないのだ… 指で…イキたくなんかない… 康太の想いは何時も…直球だ 「逆上せますよ…?」 「良い…」 「立てなくなりますよ?」 「………退け…」 榊原は康太の腰を…引き寄せた 開いた穴に…榊原の肉棒が埋まる 背後から…抱き締められ…貫かれ… 康太は仰け反った 満水になった湯が…跳ね上がり…弾けた 康太は…熱に犯され…意識を手放した 榊原は…康太の中に…射精すると… 康太の中から抜いた 気絶した康太の体躯を…洗い… 精液を掻き出し… 浴室から連れ出すと… バスタオルで包み…ベッドに寝かせた 冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出すと…口に含み… 康太の中へ…流し込んだ 気絶した康太の瞳が…榊原を見つめる 「気が付きましたか…ったく無茶をしますね…君は…」 「伊織が欲しかったからな…」 「僕だって…君が欲しくて…堪りません…」 「伊織は…それでも堪える…時々…その理性が…憎らしくなる」 「康太?」 「オレは見境なく…欲しがる でも、お前は…それほどでもないのかな? なんてな…想う時もある…」 康太のその言葉で…榊原の表情が…険しくなる 「そんな筈などないと…解りませんか?」 康太の瞳が…榊原を見詰める 「オレを欲しがって…オレだけを見て…」 我が儘だと…解っている そんな訳にはいかないのは…解っている 榊原は…康太の前髪を掴むと…噛みつく様に…接吻した 「この瞳を…潰してしまおうか? 勝手に歩いて行く足を折ろうか? 飛び立とうとする羽根など…毟り取って… 君を…僕だけのモノにしたい… そう言う答えが…所望ですか?」 榊原の本心…だった 愛する康太を…閉じ込めて…誰にも触れさせたくなんかない… 誰にの目にも触れさせず… 自分だけのモノにする… 「伊織…ごめん…」 榊原の想いは…強い 愛しているから…引いてくれる 愛しているから…康太を…尊重する 真贋としての…飛鳥井康太の影に…なってくれる 共に在る…その想いがあればこそ… 「謝らなくて…良いです 僕の欲は深い…僕のエゴで…君を縛る 出来ないから…理性で…押さえ付ける それが…君の瞳には…欲してないと映るですよね?」 「……伊織…」 「総てが欲しい…」 榊原は康太を、優しく抱き締めた 「康太の総てが…欲しい… 出来ないと解っていても…欲しがる心を… 剥き出しにしたら…君は服を着る事も出来ませんよ…」 外に出すのも…嫌なんだから… 康太は榊原の背中を抱き締めた 「伊織…伊織…」 「愛してます…」 「オレも愛してる… 伊織だけを愛してる…」 「起きないと…ダメなのは解りますか?」 「ん。でも…伊織といてぇんだもんよー 伊織を抱き締めて…伊織の匂いに包まれていたい… 我が儘だと解っていても…離れたくねぇ…」 可愛すぎる… こんな事を言われて…平然として…離せる訳ないでしょ… 榊原は…康太の肩に顔を埋め…弱音を吐く その時…室内の電話がけたたましく鳴り響いた 榊原は…ため息を着き…電話を取った 「はい。」 「……今直ぐ…起きやがれ! お前等は…際限なく…犯るからな… 危なくて仕方がねぇからな…」 電話口で…怒鳴り散らす人物に…榊原は苦笑した 康太は電話を掴むと 「てめぇ…朝からうるせぇんだよ!」 と、怒鳴り…電話を切った 電話を切った後…受話器を上げたままにして… 「伊織…着替えるかんな! 一生が襲撃してくるから…支度をするもんよー」 「…ったく…朝から元気ですね」 「…欲求不満か?」 榊原は絶句した 何と答えて良いか返答に窮し… 康太の支度を始めた 康太の髪を乾かし…持って来たスーツに着替えさせた そして、自分も着替えると… 真贋の着物を畳み…帰り支度をする 着替えを鞄に詰め込み、忘れ物を確かめる 伴侶の時計を見て時間を確認すると、榊原は康太に接吻した 「行きますか?」 「おう!」 康太は不敵に笑うと…榊原を見上げた 「何処までも行こうぜ!伊織」 榊原に手を差し出すと…榊原はその手を取り… 手の甲にキスを落とした 「ええ。何処までもお供致しますよ!」 似合いすぎる男は…さらっと赤面する事をする 康太がドアを開けると… そこには痺れを切らして…待っていた一生が…待ち構えていた 康太は一瞥もせずに歩を進める 一生は慌てて…康太の後を追った 「無視すんじゃねぇよ!」 「……欲求不満か?」 康太は笑いながら…一生に問いかけた 一生は絶句した 聡一郎は、クスクス笑いが止まらず 隼人は爆笑した 慎一は呆れて…康太と共に…さっさと歩いて行く 笙は一生の肩に手をかけ 「一生…最近してないんだ… 定期的に抜かないと…体躯に悪いよ」 と、囁いた 瑛太は「部屋を取りますか?力哉と…3時間位…頑張りますか?」と揶揄した 一生は「俺は欲求不満じゃねぇし!クソッ!」と怒りまくっていた 康太はクスッと笑い…瑛太を見た 「家に帰ったら荷物を纏める 明後日は引っ越しだ…その後…会社の引っ越しに突入する それが終わったらトナミ海運の…地鎮祭だ… オレが舞う…その時に夏生に逢わせる」 瑛太は康太の言葉を受け… 「夏生に…?解りました…その時が来たのですね…」 と、目を伏せた 室生夏生…… 夏生は…康太の駒だ 夏生が出て来れば…散らして配置していた、康太の駒は総て揃う事となる 飛鳥井蓮 樋口陵介 釼持陽人 そして室生夏生… 飛鳥井康太が…放った駒が1つに集結する その時が…来たのだ 瑛太は…覚悟を決めた 明日の飛鳥井は…飛鳥井家真贋の手中にある 飛鳥井康太を取り囲む円卓の騎士が円陣を組み…揃う そうすれば…飛鳥井は…予測もつかぬ…荒れ狂う嵐に飲み込まれ… 生きるか死ぬか… 残るか…消えるか…の一騎討ちになる 無傷では…終わるまい 願わくば…愛する弟が… 傷付いたりしません様に… 瑛太は願わずにはいられなかった… 総ては…お前の想いのままに… 走り出した運命は…康太の目に、どんな風に映し出されてる? 瑛太は…康太の瞳を…見詰めていた その瞳に…どんな過酷な未来を映して… お前はそれでも逝くのだな… ならば…兄も…覚悟を決めねばならぬ 康太… お前が進む道ならば… 兄も共に逝こう… お前と共に… 兄は…闘う 覚悟の瞳を受けて…康太は笑った そして次の瞬間…鋭い瞳が瑛太を射抜いた 「瑛兄、時は満ちた…後は行くだけだ…」 「ええ。総ては君の想いのままに… 兄は…お前と共に…何処までも逝こう…」 康太は何も言わず笑った そして、背を向け…歩き出した その背に…伊織は寄り添う様に歩き出す 一生、慎一、聡一郎、隼人も無言で… 康太の後を着いていった

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