14 / 60

第14話 情愛

榊原は立ち上がるとベッドに腰を下ろした そして康太に 「見ててあげますから… 君を見せて下さい 総て脱ぎ去り、僕に見せて下さい」 そう言った 康太の頬を両手で挟み持ち上げ 噛みつく様な接吻をした後に 「君の中も…開いて見せて下さいね」 と付け加えた 総て…僕の目の前に見せて下さい 何一つ隠す事なく 僕に見せて お願いだから… 君の総てを見せて… 僕のモノだと確かめさせて 僕だけのモノだと… 目で 手で 口で… 五感で 味合わせて 確かめさせて 「見てくれるのかよ?」 康太は不敵に嗤った 「ええ。総て…見てあげます!」 榊原は康太の瞳を射抜いた 「なら見てろ!」 康太は榊原の唇を舐めると… 立ち上がった 榊原に着せて貰ったスーツを脱ぎ捨て ソファーの背に掛けて行く 上着を脱いで ネクタイを取り外し Yシャツのボタンを外して行く すると康太の素肌が…露になった ふくっと乳首が外気に晒され…尖る その乳首の左側には… 榊原の所有権の主張をするピアスか光輝いていた 榊原の為にある体躯だった そしてヘソには… 二人で交わした愛の証が…嵌まっていた ズボンのファスナーに手をかけ 下ろす ジィーっと…ファスナーを下げる音が部屋に響き渡る 康太はズボンを脱ぎ捨てると…下着も脱ぎ捨てるた 全裸になり何一つ隠す事なく 裸体を榊原に見せた 康太の足首には…榊原が贈ったアンクレットが光輝いていた アラブの方の奴隷に使ったと言うアンクレットは一度嵌めると二度と外せない構造になっていた アンクレットの裏には… Eternal love is promised. from Iori と刻印が掘られていた 一度目にしたら…切らない限り見れない刻印を… 嵌めて貰う時に…見せられた 以来 康太の足に光輝いて在り続けた 榊原は…康太の裸体を眩しそうに目を顰め…見つめていた 「君は…誰のモノですか?」 康太に問い質す 「榊原 伊織、お前のモノだ! 青龍…総てはお前のモノだ!」 康太は榊原の目をそらす事なく見つめ返した 榊原は…康太に手に伸ばし 「全部 僕のモノですよね?」 と、確かめた 「そうだ!全部お前のモノだ!」 榊原は首のネックレスを…弄り 「遥か遠くの頃から、君は僕だけの為に在る存在だった」 康太も榊原の胸のネックレスを…触った 榊原の両親から…贈られた愛のカタチ 結婚と言うカタチで結ばれれない二人に… マリッジリングを通して…贈ったネックレスだった 最高級の品を吟味して…我が子と伴侶に贈りし愛だった 「愛してます…康太」 榊原の唇が降りてくるのを… するりと交わす 榊原の瞳が…何故?と問い掛けた 「見るんだろ? なら触ったら見えねぇぜ!」 康太はそう言い、ベッドに横たわった 「そうでしたね 奥の奥まで、開いて見せてくれるんでしたね ならば、見せて下さい…君の総てを!」 「なら見てろよ!」 康太は不敵に嗤い、自分の指を舐めた 妖しく…淫らに… 指を舐める 榊原は…自分の性器を舐められている錯覚に陥る 康太の舌が…淫媚に濡れた先を舐める 舐めた指を股間に…這わせ 乳首を弄った コリッとした乳首を…弄り転がすと 康太は「ぁぁん…ぅんん…」と声をあげた 榊原の目の前に…艶めいた康太がいた 康太は…自分の指で、快感を導き出し…酔っていた 康太の亀頭の頭からは…ドロドロと先走りが漏れて…濡れて行く 康太は足を広げると…奥へと指を這わせた ヒクヒクと康太のお尻の穴の皺が、期待を膨らませ…蠢いていた 康太の指が… 秘孔の中へ…潜り込む 挿し込まれた指を康太の襞は咀嚼する モグモグと自分の指を食べて行く 康太は押し開く様に、指で中を榊原に見せ付けた 紅く…色艶いた…腸壁が誘うように蠢いて康太の指を咀嚼していた 「……ぅ…ん…ぁぁ…」 康太の口から快感を紡ぎ出す声が漏れる 榊原の目の前の康太は、妖しく艶めき… 芳香を放ち榊原を誘っていた 「康太…触りたい…」 榊原が願う気持ちで手を伸ばす その指の先に…榊原の愛しい体躯が榊原を誘っていた 「ダメ…見てろ…ぁぁっ!…」 康太は指をくねっと曲げて掻き回した 「届かないでしょ?」 それでは決定的な…快感は得れませんよ 榊原が優しく唆す 「お仕置き…なんだろ、?」 「違いますよ」 榊原は康太を起こした そして抱き締め、引き寄せた 榊原の力強い腕が康太を抱く 榊原は康太を抱き締め…肩に顔を埋めた 「お仕置きされる様な事したんですか?」 「お前に黙ってた…」 ずっと話せないでいた 話せば… 離れて行くと想っていた 康太は… 炎帝は傀儡なのだと知って… 変わらぬ愛を誓って貰えると想う程 厚顔無恥にはなれない 「僕に…嫌われると想いましたか?」 康太は何も言わず頷いた 「何故?こんなに愛してるのに?」 僕の愛を疑うのですか? 榊原は康太の肩から顔を上げ 康太の瞳を貫いた 「オレは…創られた存在だからな… 所謂怪物だ…誰も好んで…側にいようとは…想わない…」 康太が辛そうに…そう吐き出した そう 神が創りし傀儡 その力…無限の力を手に入れた存在 破壊神にもなれば… 聖母にだってなれる どっちに転がるか解らぬ不安があった そんな存在など… 誰も愛しはせぬ それが当たり前 「僕が…それを聞いて、君を嫌いになると…想ったのですか?」 康太の瞳が見開かれる そして諦めたように…瞳を閉じた 「そうだ…」 誰も…好んで破壊神など愛すものか 「目を開けて…僕を見て答えて下さい」 榊原に言われ康太は瞳を開けた 「僕を愛してますか?」 「……………」 康太は何も答えなかった 「愛してないのですか?」 榊原の瞳が… 傷付いたように…菅められる 「答えて下さい康太!」 さぁ君の答えを聞かせなさい! 榊原は一歩も引く気はなかった 「…愛してる…」 「誰をですか?」 「榊原…伊織を」 「それから?」 「青龍…を。」 「言って」 「青龍だけを愛してる」 「良く出来ました!」 榊原は優しい接吻を康太に贈った 榊原は康太の前髪を掴み 自分の顔に近付けた 「もう一度、そのお口で聞かせて下さい」 「愛してる青龍 お前だけを愛してる」 「忘れないで下さい! 忘れたら…その息の根止めますよ?」 「あぁ…それこそが本望だ…」 「僕も君だけを愛してますよ康太 君の器など僕には取るに足らない出来事なんですよ! 君が神々の力を取り込んで出来ていようが それが愛し合うのに何か、問題でもあるのですか? その程度の問題にしかないんですよ」 「伊織…」 「隠し事はしないと約束しなさい!」 「約束する」 「もう何一つ隠さないで下さい」 「約束する」 康太の眥を一滴の涙が流れて行く 榊原はそこ涙をペロッと舐めた 「僕を愛してください そしたら君だけを愛すから…」 榊原は康太を抱き締めた 「伊織…伊織…愛してる」 康太は魘されたように呟いた 榊原は康太を離すと立ち上がった スーツの上着をソファーの背に掛け、ネクタイを外す 康太の目の前で、榊原が服を脱いで行く 康太が手を伸ばし…榊原のベルトを外した ファスナーを下ろし ズボンを脱がす すると…榊原の盛り上がった股間が目に入った 康太はそれに手を伸ばすと、榊原が康太の手をすり抜けた 「伊織…」 康太の瞳が哀しげに翳る 「今オイタされたら…君の顔面に掛かりますよ?」 「良い!触りたい…触らせて…」 康太の哀願を聞き、榊原は下着を脱ぎ捨て 康太の目の前に立った 康太は待ち焦がれた様に…榊原の肉棒を掴んだ 熱い熱が榊原の欲望を知る 康太は口を開き榊原の熱に唇を寄せた 亀頭にキスを落とし鈴口を抉じ開ける様に舌を挿れた ピキッと血管が浮き出て…ドクドクと脈打つ肉棒は更に硬さを増し嵩を増した 舐めて 吸って 扱くと 「……ぁ…康太…康太…イク…ぅ…」 と呻き 康太の顔を引き離そうとした だが康太は榊原の性器を握り締め 離さなかった ドビュ…と康太の顔に白濁が飛び散る それをペロペロ舐め 顔を上げた 「伊織…」 顔に榊原の精液を着けて 上目遣いに見る 榊原は康太の顔に着いた精液を…脱ぎ捨てた服で拭い 舐めた 「無茶しなくて良いのに…」 「欲しかったから… 伊織のモノなら…何だって欲しい…」 榊原は康太を抱き締め ベッドに押し倒した 榊原は康太の脚を持ち上げると 赤く戦慄く蕾を覗き込んだ そこは…少しだけ口を広げ…ヒクヒクと物欲しそうに蠢いていた 柔らかく…挿れても大丈夫そうか、榊原は指で…確かめた 「ぁ…ダメ…伊織…」 「確かめないと…挿れれませんよ?」 今 触られたら…それだけでイッてしまう 康太は仰け反り…榊原に訴えた 「もぉ?イッてしまうんですか?」 「意地悪すんな!」 康太がそっぽを向くと 榊原はローションを、康太のお尻の穴に垂らし 挿入した 「あぁ…伊織…っ…ぁぁ…」 挿入の刺激だけで康太は射精してしまい… 榊原の背中に縋り着いた 榊原は康太の唇に貪る接吻を送った 「ご機嫌…治して…ね?」 榊原は緩やかに腰を使い、康太の中を掻き回し声をかける 「ぅん…あぁ…伊織…伊織…」 康太が榊原の胸に顔を埋める 汗で濡れた鎖骨を…舐めて榊原を貪る 「康太…僕と君は離れられないんです」 「あぁ…離れたら…死ぬ…」 「こんなに愛してるのに…何故解らないんですか?」 激しく腰を使われ…意識が飛びそうになる 「愛してるから…嫌われたくねぇんだろ!」 榊原の背中に…縋り着き、置いてかれない様に着いて行く 「嫌ったりしません… 君を嫌いになれる日なんて…」 はぁ…はぁ…と息が荒くなる… 言葉を続ける事が辛くなる… それでも榊原は康太に伝えた 「未来永劫…来る筈がない!」 「伊織…伊織…あぁ…離さないで…」 「離しませんよ!…っ!!」 康太の奥深くで榊原が膨れ上がる そして弾ける様に熱を放出する それを感じて…康太も榊原の腹に熱を放出した 「康太…愛してます」 「オレも…お前だけを愛してる」 隙間もなく抱き締め 魘されみたいに愛してると叫んだ 欲望が尽きるまで… 互いの体躯を貪り…離さなかった 指一本…動かすのも億劫になる程 求め合い…貪り合った 榊原の胸の上に乗り上げ…康太は涙を流していた 康太の涙が… 榊原の胸から零れて流れて行く 榊原の指が康太の髪を優しく撫でる 「康太…泣かないで…」 愛する男が心配する 泣き止みたいのに…康太の涙は止まらなかった 「……止まらねぇんだ…」 「…辛かった?」 無理させた自覚はある 止まれなかった 康太を手にすれば…止まれない 何時も何時も…貪り…無理をさせる 「お前にされて辛い事なんて1つもねぇよ」 「愛してます」 「お前が…優しすぎるからだ…」 「愛してるからですよ 康太、僕は君さえいれば生きて行けるんです 君を亡くした日々なんて…想像すらしたくない!」 榊原の腕が…胸の上にいる康太を抱き締める 「伊織…伊織…愛してる!愛してる! この命が尽きるまで…言う!」 康太も榊原を抱き締めた 少しだけ寝て、榊原は 「さぁ起きますか! 魔界に行くんでしょ? サクサク片付けましょう!」 と、仕事でも片付けるかのように… 簡単に台詞にした 康太はそれを受けて笑った 「おう!サクサク片付けようぜ!」 「それが終わったら白馬です 君と自堕落に過ごす日々を送れますね」 「お前の好きにしろ…と言ったら…オレは外にも出れねぇな」 康太はそう言い笑って榊原の上から降りた 「抱き上げてお連れしますよ」 榊原は康太を抱き上げ 「白馬でも…ね」と悪戯っ子みたいに笑った 康太は榊原の首に腕を回し 「うん。お前と何処へでも行く…ずっと行く」と甘えた バスルームに行き、榊原の手で中も外も洗ってもらい 逆上せる前にバスルームから出ると 髪を乾かして、康太の支度をして行く 康太の支度がすむと、榊原は自分の支度をして、忘れ物はないか確かめて 部屋を後にした

ともだちにシェアしよう!