37 / 60

第37話 白馬③

打ち上げ花火を、一生と慎一がやっていた 康太は手で持つ花火をパチパチやっていた 花火の山の中から線香花火を見ると 「そう言えば……悠太がいないわ…」 と今更ながらに言った 飛鳥井の家に一人は……可哀想だった 康太がごちると一生が 「悠太は夏合宿だぜ! 白馬に夏合宿……哀しいな」 と説明した 「白馬に夏合宿してるのかよ?」 康太が聞くと、一生は詳しく宿泊施設の名をあげた 此処から然程遠くない場所で夏合宿は行われていた 「白馬か……」 毎年夏には白馬に来る 悠太にとって白馬は見慣れた場所だった 康太が呟くと一生が 「悠太は今週末、合宿所に迎えに行く 彦ちゃんが現地から帰って良いと言ってくれたからな 迎えに行く手筈は出来てるから気にするな」 と康太の背を抱いた 「ありがとう一生」 ありがとうと言われて一生は照れ臭くて 「さぁ!連発行くぜ!」 と、かけ声を張り上げた ヒュ~    パァァァァン 花火が夜空に色を添える 康太は隼人の肩を抱いた 「来年も見ようぜ ずっと、ずっと! 一緒に見ようぜ!」 「康太…」 隼人は涙ぐんだ 去年康太達と花火を見た あれから1年 色々あった 死にたいと想った日もあった 愛する存在を失って 生きてく指針を…… 見失いそうになった そんな隼人を支えたのは 飛鳥井康太 身を擲って無償の愛をくれる人 隼人は康太を抱き締めた 「この息が止まる瞬間まで…… 康太の側にいたいのだ…」 隼人の願いだった 隼人のたった一つの…想いだった 康太は隼人を抱き締め 「おめぇはオレの息子だろ? ずっと側にいろ! 息が止まる瞬間まで、側にいろ」 と言い夜空を見上げた 「康太……」 涙ぐむ隼人に一生は 「手を出せ」 と言った 手を出すと一生は掌に…… 綺麗な色したビー玉を乗っけた 「おめぇは康太の宝だ キラキラ光ってろ! そのビー玉の様によぉ!」 一生はそう言い笑った 康太は、一生が掌に蛇を乗せなくて…… 本当に良かった……と、胸をなで下ろした 一生は悪戯っ子だから…… 花火を終えると康太は榊原に手を伸ばした 「伊織、ホテルの部屋に戻ろう」 「ええ。お連れします」 後片付けしてる一生達は手を繋いで部屋へと戻ると恋人達を、視野に収め見送った そして別邸の部屋に戻り窓を閉めクーラーを付けた 酔っぱらいの巣窟…… かなり皆、出来上がって酔っていた 瑛太は「康太は?」と問い掛けると一生は 「馬に蹴られますよ」と答えた 「一生、よくもまぁ…あんなに犯れると思いませんか?」 と、酔っぱらいが絡んでくる 一生は苦笑して 「………瑛義兄さんも頑張って犯りますか?」 「仕事してた方が……良いです……」 「俺も……そう思う」 「だろ!一生は解ってる!」 瑛太はご機嫌で一生を持ってお酒を飲んでいた 神野は苦笑して 「絡むな…瑛太…」 と、一生を離してやった 「珍しい酔ってますね?」 一生がごちると神野は 「この人飯もろくに食ってないからな」 と、答えた なら悪酔いするわ……と、一生は納得した 「瑛太は忙しいと飯の必要性を感じねぇ… そんな時は悪酔いする 多分今回もそれだろ?」 長らくの付き合いだからこそ言える台詞だった 神野は瑛太を寝かせた 瑛太はグーグーといびきをかき眠りについた 神野は「悪かったな」と一生に謝った 「康太に言えよ!」 「嫌、お前に言ってる 何時も一生の機敏さに救われる お礼も言ってねぇからな…言ってみた」 「あんだよ?それは」 一生は笑った 「二十歳になったら一緒に飲めるな」 「あと二年…あるけどな」 「楽しみだな お前達とずっと飲みたいと想ってた」 一生は何も言わず微笑んだ 酔い潰れ… 雑魚寝して 起きて飲む 静かに夜更けはふけていった ホテルの部屋に戻った康太と榊原は 自分たちの部屋に入り鍵を掛けた 抱き締めると…… 康太は腕からすり抜けた 「康太?」 榊原が呼ぶと、康太は服を脱いでいた 「塩っ辛いオレだかんな!」 さっさと風呂に入れろ…と康太は言う 榊原は脱げかけた康太のはだけたYシャツの隙間から見える乳首に触れた ツーッと乳首を撫でられ… 「……ぁ……ゃ…」 と康太は喘ぎを漏らした プクッと立ち上がった乳首は硬く尖っていた その乳首を榊原はペロンと舐めた 「本当に塩っ辛い…」 榊原が言うと康太は 「だから言ってるじゃねぇかよ!」 とボヤいた 「でもこんなに美味しそうな乳首を目にしたら…」 榊原は乳首を甘噛みして舌で転がした 尖った乳首に吸い付き…離す するともっと美味しそうに乳首は立ち上がった 「……ゃ……伊織……」 立っていられない快感が康太を襲う 榊原はズボンを押し上げ勃ち上がる膨らみに手を伸ばした 「何を隠し持ってるんですか?」 執拗に撫で…カタチを確認する 「何も持ってねぇ…ぁ…ぁぁ……ゃ…」 腰をよじって逃げようとする康太を腕に抱き留め 「ズボンに染みが出来て来ましたよ?」 康太はズボンのホックを外し ファスナーを下げて脱ごうとした すると榊原の手が開けられた隙間に潜り込み 下着の上から撫でた 「熱いですね…こんなに濡れて…」 カッと康太は顔を赤らめた 「伊織…お願い…」 康太は哀願した 「何をして貰いたいんですか?」 昼間、意地悪だと言われたから… 言うことを聞くしかなかった 「ぬ……脱がせて……」 「それから?」 「お風呂に……」 「お風呂場が所望ですか? 逆上せますよ?」 「ちがっ……ゃっ……触らないでぇ…」 康太が言うと榊原は手を離した 康太は榊原を見た 「意地悪すると康太に、嫌われますからね…」 榊原はそう言うと、自分の服を脱ぎ始めた 「伊織…伊織…」 康太は榊原に縋り付いた 康太の腕が榊原に搦みつく 榊原の服を脱がせ… ズボンを脱がせたようとした ファスナーを下ろすと… 榊原の性器は下着を突き破らん勢いで顔を出していた 康太は先っぽを撫でた 「…………っ!止まれませんよ?」 「誰も止まれと言ってない……」 康太は榊原の先っぽを舌を出し舐めた 口の中に榊原の味が広がる 榊原は康太を離すとズボンを下着ごと脱ぎ捨てた そして康太の服を全部脱がすと康太をベッドに押し倒した 「伊織……塩っ辛いぞ」 「構いません……君に触らねば…狂う……」 榊原は息もつかない接吻をして 康太の口腔を犯した 康太の口の中で榊原の舌が縺れ合う 康太は苦しげに……んっ…と呻いた 互いの性器が限界を訴えて…濡れる 康太は激しい接吻から抜け出すと… 榊原の下腹部目指した   勃起した…… 赤黒い血管の浮き出た榊原の肉棒 亀頭の先は先走りでベタベタだった それを舐め取る様に 康太は榊原の性器を舐めた 榊原も跨がる康太の性器を舐めた 舌は性器の棒を嬲り 指は康太のお尻の穴に潜り込む 朝まで繋がっていた穴は、榊原の指を歓喜して迎え入れていた 2カ所同時に責められ…… 康太は榊原に 「挿れて……」 と哀願する 皺を伸ばし 断念に舐める榊原が 「我慢出来ないの?」 と問い掛けた 「君を傷つけるのは… 例え自分でも許せないんですよ?」 榊原はそう言い秘孔に吸い付いた 唾液で穴を濡らし…舐める そんな事言われれば…… 堪えるしかない 狡い…… 康太は榊原の陰嚢に吸い付き揉んだ 「康太……それは反則……」 射精を促され…… 榊原は康太を上に乗せた 「康太、自分で食べて…」 榊原の性器を美味しそうに食べて…と言う 康太はお尻を左右に開き… お尻の穴に照準を合わせる 榊原は肉棒を握って康太を誘導すると腰を下ろした 「痛くない?」 榊原の肉棒を飲み込み、咀嚼を始める 榊原は切れてないか結合部分に指を這わせた 自分の性器と康太の皺もなく食べてる部分を撫でる こんなに頑張って食べてくれる部分が愛しいかった 「もっと、舐めたかったです」 榊原は康太に腰を揺すらせながら言った 「イッたら抜いて舐めて良い?」 榊原の精液が溢れ出る穴を舐めるのも好きだった 頑張って咥えた下のお口に、ご褒美を! とばかりに舐めて労る 榊原に抱き着き腰を揺する康太は それどころじゃなかった 「ねっ……伊織……突いて…」 決定的な快感が得られず榊原に訴えた 「突いてるでしょ?」 康太任せで動かないのに… 榊原は言う 「伊織……掻き回してぇ……」 榊原の腹に自分の性器を擦り付け、康太は腰を揺すった だが足らない 決定的な……榊原がもたらす熱が足らない 「何処を?」 「奥……伊織しか届かない…奥…」 康太は…涙を浮かべて榊原を煽る 「僕に掴まってなさい」 榊原は下から康太を貫いた 激しく何度も康太の中を掻き回す 康太の体躯が… 榊原の上で揺れる 康太は仰け反り…… 「イクぅ……イッちゃう伊織……」 と訴えた 「イキなさい! 僕も君の中でイキます!……っ……」 榊原は康太に中に熱い飛沫を注ぎ込んだ 康太は…榊原の腹に…精液をまき散らした はぁ…はぁ… 荒い息が部屋に木霊する 汗だくで… 更に塩辛くなった康太が苦笑する 「オレ…更に塩辛くなった…」 流れ落ちる汗を舐め、康太は言った 「僕は何も気にしません! 一カ月風呂に入ってなくとも抱けます」 「だから……一カ月は相当匂う…」 榊原はまだ康太の中にいた 「康太の体躯から僕の匂いしかしなければ 僕は何だって耐えれます」 榊原はそう言い康太をベッドに寝かせると 康太の中から抜いた そしてまだ開いているお尻の穴を愛しそうに眺めた 榊原の大きな肉棒を咥えた穴はヒクヒクして 精液を溢れ出していた 榊原は穴に指を挿れると舌を挿し込んだ ペロペロと榊原の舌が康太のお尻の穴を舐める 「僕のが止め処なく流れて来ます ずっと僕ので蓋をしてましょうか?」 恐ろしい事をサラッと言って 舐める 康太はその言葉にゾクゾクする 「伊織……オレも舐めたい…」 そう言うと榊原は康太の前に性器を突き出した 「本当に君は僕のコレが好きですね」 康太の好きなだけ舐めさせる 康太の中に入っていた肉棒を愛しそうに舐める 好きに舐めさせていたが…… 堪らなく追い詰められて行く 「康太……ねぇ……康太……」 「まだダメ…」 康太はそう言い口に入りきらない大きな塊を舐めた 「康太……挿れたい……挿れさせて……」 榊原が訴える だが、時には仕返ししたい時もある 「口に出せば良い 飲んでるからよぉ」 「厭だっ!君の中に挿れたい 君の中に行かせて…」 愛する男に言われると弱い 康太は四つん這いに榊原にお尻を向けると 榊原の目の前で…… 柔らかなお尻を左右に開いた 「来いよ伊織… お前の全部をオレに寄越しやがれ!」 康太しか言わない台詞に全身浸食される 榊原は康太の穴に肉棒を挿し込むと、一気に貫いた シーツを握る手に……力が入る 「あっ……あぁっ……んっ…イイ……」 康太は喘いだ 榊原は康太の腰に腕を回すと   体躯を起こした 榊原の膝の上に抱え込まれ    ガシガシ腰を揺すられた 仰け反る康太の唇に 榊原の執拗な接吻が落ちて 康太の足がシーツを蹴った…… 背後から繋がり体躯が揺れる 声さえ…洩れない… 執拗な接吻を受け…… 康太は息も絶え絶えになる 放出の時を迎えると榊原は康太から抜いた 榊原の精液が康太の体躯に飛び散る 康太はそれを恍惚の瞳で受け止め 流れる精液を掬い舐めた 榊原は精液を付けた康太の頬を舐めた 「今度は抜かないで……」 「本当に君は僕の総てが好きですね」 精液の一滴たりとも… 自分に注げと康太は言う 榊原の総ては自分のだから… 総て注いで離さないで…… 康太の願いだった 「次は君の中に注ぎます」 「ん。お前の総てはオレのもんだ」 「ええ。全部君のモノです」 榊原が掬い上げた精液を康太は榊原の指ごと舐めた ペロペロと舐める康太は淫靡だった 力を取り戻した榊原の性器が天を向く 康太は榊原を誘い 一つに繋がる 至福の時 離れたくなんかない ずっと一つに交わってたら良いのに… 榊原の精液を受け止める事が出来ないのが…… 口惜しい 榊原の全部を…離したくない 髪の毛1本… 精液の一滴たりとも… 離したくない 二人は時間が許す限り愛し合い 抱き合った 離れたくない…… 康太の言葉を受け止め 榊原は康太を、抱き締めて離さなかった

ともだちにシェアしよう!