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1♡④※

 負けられない。  見せられるものじゃないし、見ても気持ち悪いだけだと思うし、なんでそんなに見たがるのか分かんないよ。  いつからかシャワーは別でって俺が言ってから、聖南は毎回不服そうで、でも俺の意思も尊重しなきゃって思いがあるみたいだから文句は一度も言わなかったのに。  慣らされる度に「いつか見せて」って言うけど、見せたくないから絶対負けないもん。 「なぁ、見せて」  いつになくしつこく攻め立てられて、聖南の体を両脚で挟んで抵抗しても全然やめてくれなかった。  擦られ続けて我慢出来ない、漏れ出る先走りが聖南の悪戯をスムーズにさせている。 「…嫌…っ、嫌…! あっ…も、もう…っ」 「なんで見せらんねぇの? ここで俺の前でオナれって言ってるわけじゃねぇよ?」 「そんなの、…っ、無理に決まって…!」 「じゃあ毎日俺と風呂入ってよ。 別々だからよくねぇんだ」 「だ、だめ…っ、それだと、…できな…っ」 「俺がする」 「そ、それも、…っ、だめ…っ、俺、女の子じゃ、ない…から…! 自分で、やんなきゃ…」 「は? 何それ」  …しまった……思ってただけで言うつもりなかった事まで言っちゃった。  ぐじゅ…と孔から指を引き抜いた聖南は、そばに置いてたタオルで濡れたそこを拭い、ベッドに手を付いて俺を見下ろす。  ───すごく怒った顔で、笑ってる。  そんな表情を見ても、俺の下半身はずっと疼いててはしたない。 自分でも分かるくらい、早く聖南で満たしてほしくてヒクヒクしていた。 「あー、聖南さんにそんな事言っちゃうんだ? つまんねぇ事言ってる子にはお仕置きしちゃおっかな〜狂うまでここ擦り続けよっかな〜もしくは葉璃ちゃんが頷いてくれるまでおあずけしちゅうか〜?」 「あぁっ…やっ…やめ…っ……やめっ、だめ、出る、出る…っ」  聖南の手がベッドから離れると、沈んだ枕元がふわっと浮き上がった。  怒りながら笑うなんて狂気的なのに見惚れるほど美しくて、気が逸れた矢先にぎゅっと握られたのは、じわじわと先走りを溢れさせている俺の性器だった。  強く握られて、上下に扱かれる。  ほっぺたに、顎に、首筋に、耳たぶに、いくつも口付けを落とす聖南がポツリと呟いた。 「くだらねぇんだよ、性別なんて」  扱く手はどんどん早くなって、時折人差し指で亀頭をくにくにと刺激されたら訳が分からなくなった。  聖南には耳に入れちゃいけなかった、性別のこと。  たくさんの浮名を流してきた聖南を知ってる俺は、常にその不安と隣り合わせで、でも聖南には言わなかった。  初めて俺の家で告白してくれた時、聖南が言ってくれた言葉が今でも忘れられないから。  俺を狂おしいほど愛してくれてる、…それは分かってるし、ぐるぐるなんてしないよ。  でも毎日思うのは、「俺が女の子だったら」だ。  エッチに関してもそうだし、世間に対してもそう。 俺が女の子だったら、聖南をこんなに煩わせなかったのになって…。 「ん…っ、んんっ…! あ、せなさ、ん…っ、だめだってば、そんなに…したら、だめ…!」 「まだそんな事言ってんのかよ。 じゃあ何か? 俺が葉璃に「男だからバイバイ」って言ったらお前は俺を手放すの? そんで葉璃は誰に抱かれんだよ。 俺を捨てて誰と」 「い、や…、言ってな、…っ、そこまで、言ってないよ…!」 「そういう事だろーが。 葉璃は俺とずっと一緒に居なきゃなんないの。 来年には俺の名字になるんだ。 俺達の間で一番くだらねぇんだよ、性別ってのが」 「ん、んっ、んんーっ、んぁぁあ…っっ…!」  大きくて男らしい手のひらに追い立てられて、呆気なく腰を震わせた。  お腹の上に迸った俺の精液を、人差し指で絡め取って舐める聖南に恨みがましく睨まれる。  意地悪に攻めてくるのとは違う、俺にはなかなか向けられない不機嫌な眼差し。  やっぱり…禁句中の禁句だったみたいだ。 「……いきなりやめろよ、マジで。 そこは俺も葉璃以上にビビってんだから…」 「…はぁ、……はぁ……聖南さん……」 「葉璃も俺も、そんなの分かりきった上で付き合ってんだろ? 愛し合ってんだろ? 今さら蒸し返すな」 「……じゃあ、…見たいって……言わないで…」 「そこまで見せたくねぇか。 …分かったよ、明日俺の前でオナってくれたら「洗ってるとこ見せろ」ってもう言わねぇ」 「えぇぇ…っっ! 嫌です、どっちも嫌……っん!」  何その選択肢。 どっちも同じくらい恥ずかしいよ…!  それも分かってて究極の選択を迫る聖南に、精液の味がする舌を舐めさせられた。  逞しい肩を掴んで一生懸命に舌を追い、送られる唾液を飲む。 機嫌を表してるかのように、聖南の舌は荒々しかった。 「俺の葉璃ちゃんはワガママだなぁ。 そんなとこも好きだけど♡ てか覚悟出来てる?」 「……覚悟…? って、なんの…?」 「明日俺、珍しく午前フリーなんだ。 ちなみに葉璃もだよな」 「なっ、なんで知って…!」 「て事で…」  午前中はお休みだよ、なんて言ったら聖南は絶対に外が明るくなるまで求めてくるから言わなかったのに。  ……そうか、聖南は俺のスケジュールを林さんから貰ってるんだ…。  早速先端があてがわれて、肩から背中に腕を移動させる。  今日もこれから、全神経が甘さで震えるくらいたくさんの愛を受け止めるんだ…そんな事を考えていたら、いつもより性急に先端が挿入ってきた。  音が違う。 ぐじゅぐじゅと分け入るやらしい音と、挿入ってくる熱度が違う。  怒らせてしまったからか、聖南の腰があんまり斟酌してくれてない。  ───固い。 熱い。 苦しい。 「あっ、待っ…待って、…ゆっくり…して、っっ」 「かわいー事言ってんなぁ、……たまんねぇ。 ゆっくりな、ゆっくり」

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