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20❥6※(孔洗浄表現が苦手な方はUターンお願いします)
ニヤリと薄く笑った聖南の本気を感じ取った葉璃は、床に降ろした途端に逃げ出す可能性大だった。
そのためパーカーを着せたまま、下着だけをサッと取り去った聖南は早速シャワーの湯温を調節する。
少しでも力を緩めるとバスルームから素早く出て行くであろう細腰を掴まえて、「うぅっ」と呻きながら睨み上げてくる瞳に戯れのキスを落とした。
「大丈夫だって。 一回でやめとくから」
「そ、それって何時間ですか!」
「一時間」
「え!?」
「あれー? 葉璃ちゃん残念そうだな?」
「そんな事ない、ですけど……! ほんとに一時間っ? 聖南さんがっ? ほんとにっ?」
「俺マジでどんなイメージ持たれてんの? 一時間でそんな驚くって」
「だって聖南さんっ……仕事じゃなかったらお昼とか夜までやっちゃう人だから……!」
葉璃のオーバーリアクションは至極当然なのだが、我を忘れて葉璃を愛していると時間の感覚が無くなってくるだけの話なので、聖南にはいまいちピンとこない。
当たり前のように入手している彼のスケジュールでは、明日の午前はフリー(休み)だった。
本来なら朝まで無制限に可愛がりたいところを、葉璃の体に溜まった疲労の事を考えて睡眠はたっぷり取らせてやりたいという、年上の恋人らしい労りから〝一時間〟で甘んじている。
ただここで注意したいのが、聖南はトータルで一時間と言ったつもりはなく、ベッドに移動する前のプレイは〝一時間〟に含んでいないという事。
「葉璃がかわいーからなぁ? 止まるわけねぇじゃん。 世の大半の男達の限度が二、三回ってのが俺は信じらんねぇよ」
「聖南さんが強過ぎるんですよ!」
「どこが?」
「えっ……ど、どこって……」
「俺のどこが強過ぎる?」
「せ、性欲……っ」
「それと?」
「…………っっ」
詰め寄った聖南をムッと見上げてくる、湯気で潤んだ葉璃の瞳に吸い込まれそうだ。
見詰め合ったところで密着し、こっそりシャワーヘッドのモードを変更した。
ぬるま湯である事を確かめ、勢いを弱くしてパーカーの裾を捲り上げる。
温水で小さな臀部を温めていると、今にも泣き出しそうな葉璃がいたいけに聖南を見上げた。
「せ、せなさんっ、やっぱり俺自分で……っ」
「だーめ」
「いや、や、っ……でも、みないで、ほしいんですっ……ん、んんんっ!」
葉璃の唇が動いている合間にも、聖南は浴槽に足を乗せて姿勢をやや後ろへと傾ける。 そのまま葉璃を腹側に寄りかからせ、シャワーヘッドを孔に近付けていった。
左手の人差し指で入り口をフニフニとこじ開けてから、温水を中に送り込む。
一度に大量の湯を入れてはいけない。
少量ずつ入れて排出する、を何度か繰り返させ、最後は湯の他にローションと指を駆使して結腸部位までピカピカにしてみたい。
恥ずかしいと呻く葉璃が日頃どのようにしているのか知らないが、聖南は随分前に調べて得た知識がようやく役に立つ事が嬉しくてならなかった。
「……少しずつ入れてくから我慢な」
「う、うっ……っ……んん……」
「そのまま溜めとけよー?」
「や、むり、っ……むりっ……やだ、せなさんっ、……せなさんっ、おねが、……っ、見ないで、見ないで……っ」
「はいはい、見ねぇから。 葉璃はいっつもこれを自分でやってんだろ? 風呂とかトイレで」
「ぅぅーっ、……っ……」
無理やりこじ開けた孔に湯を注がれても、葉璃は容易に堰き止めている。
だが長時間我慢させると腹痛を起こしたり後から流れ出てくる事もあるらしいので、はじめの数回は時間との勝負だ。
「我慢できて偉いなぁ、葉璃ちゃん。 もう少しお湯増やすからな? 力抜いてろよ?」
「えっ、いや、……っ、いやっ、俺もう……っ」
「ここまでちゃんとした事無かったよな。 葉璃にばっかさせて甲斐性無えと思われたくなかったから、俺実はすげぇ勉強してたんだよ」
「……せな、さん……っ、おなか、くるし……」
「でも葉璃はなかなかさせてくんねぇし。 分かんだけどな、その気持ちも」
「せなさんっ! も、もう、俺……っ」
気が付けば聖南もシャツを着たままであった。
その胸元をクシャッと握り、右手でお腹を庇う葉璃の眉間が険しい。
聖南はシャワーベッドのモードをいつもの状態へと戻し、勢いを最大にしてフックにかける。
葉璃が「見ないで」と切願するものは極力見ない。 身長差の分、確実に聖南の目には入るだろうが余計な事は言わないでおいた。
どちらかというと、本音は、見たい。
葉璃のすべてを聖南に曝け出している様子は過去に類を見ないほど、今すでに興奮している。
脱ぐのを忘れていた下着がキツい。
前戯とは言えない行為に呻いて泣く葉璃に、たまらなく欲情した。
このまま我慢させるのは三分が限度である。 その証拠に、密着した葉璃が微かに震え始めた。 「くるしい」と何度も言っている。
それは「出したい、出そう」と捉えて間違いない。
それほど大量には入れていないのだが、その経験がない聖南は大口を叩けず、葉璃の臀部を優しく揉んで促した。
「……出していいよ」
「や、せなさん、っ……外、出て! 俺っ……俺……っ我慢できな……っ」
「誰も見てねぇから」
「せなさん!!」
「葉璃、舌」
「えっ、? んんっ……!」
「キスしてれば紛れる」
「ふ、んっ……ん、っ……んんっ!?」
「出せ。 ゆっくりでいいから」
顎を取って上向かせ、排出を促しながらじわじわと舌を舐めていく。 しかし葉璃の意識は当然下腹部にあり、我慢できないとばかりに握られたシャツが一層強く引っ張られた。
直立でなく聖南にもたれ掛かる前傾姿勢でいる葉璃は、程無く爪先立ちして全身を震わせる。
勢いを最大にしたシャワーの温水が、聖南の強引なキスの合間に葉璃の羞恥を洗い流していった。
お腹を擦り、聖南のシャツをグシャッと握ってズルズルと膝から崩れ落ちる葉璃は、舌の混ざり合いもそこそこにしゃくり上げて泣いた。
「ふぇ……っ、う、うぅっ……っっ」
「ん、いい子だな。 全部出た?」
「…………っせなさん、っ」
「何?」
「お、俺、聖南さんには、ここまでしてもらいたくない、のに……っ」
「なんで泣くかなぁ」
「だってこんな……っ、こんな……っ」
温かな床にペタンと力無く座り込んで、小さな子どものように泣きじゃくる葉璃を抱き締めようとしても、わずかに拒絶されて傷付いた。
何も見ていない、感じていないとは言わないが、聖南はずっと前からこれをしたかったのだ。
「俺は葉璃の何もかもを愛してるんだ。 前に言わなかったっけ? 俺、葉璃が出すもんなら何でも飲め……」
「聖南さん!!!」
「おぉ、葉璃ちゃん腹から声出てんなぁ。 てか例えばの話じゃん。 実際に飲むとは言ってねぇよ?」
「〜〜〜〜っっ! 聖南さんのばかっ!」
びしょ濡れになったパーカーの袖が振り回される。
動きの鈍いそれを容易く捕まえて、同じくびしょ濡れになったシャツのまま葉璃をぎゅっと抱き締めた。
床に膝を付いた聖南は、あまりの羞恥から泣きながら怒る愛おしい葉璃に、全身で愛情を送る。
「大丈夫。 何も見てねぇよ」
そう囁いてみたものの、羞恥による怒りが凄まじい葉璃はなかなか聖南を抱き締め返してくれなかった。
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