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聖南の言葉で、俺は覚悟を決めたつもりだった。
今日は寝る間も惜しんで励む気なんだ……ってことはたぶん、溜まりに溜まった一週間分の性欲ぶつけられて、容赦なくやられちゃう……俺どうなっちゃうの!? って。
嫌がる素振りで実はドキドキしてたりするのも、いつものパターン。
「んっ……んっ、あ、っ……あっ」
「はーる。今日は寝てていいよって言ってんじゃん。いつまで起きてんの」
「寝れるわけ、な……んんっ!」
でも最近は、あんまり長時間するってことが無かった。意外と聖南は常識人で俺に甘いから、あんなこと言って覚悟を決めさせておきながら「明日に響くから」って理由で一時間くらいで終わることが多かった。
夏に倒れて以来、ホントに聖南は気を付けてくれて、いっぱい我慢してくれてたから。
でも、でも、今日は違った。
ある意味予想通りで、「洗う前はいじくらないで」とお願いしたのが遠い昔のことみたいに感じる。
もう何時間経ったのか、眠気と疲労で薄目しか開けられない俺は時計さえ見られない。
聖南は一回イくまでのあいだに何回も体位を変えたがって、太ももや背中までローションがベッタリ飛び散っていた。
「葉璃、うつ伏せなって」
「んぁっ……! うぅっ……」
言うなりグチュっと性器を引き抜かれて、ナカをずるずる擦られるのがたまんない俺は喉をのけ反らせて喘いだ。
疲れきって上がらない俺の足を聖南が持って、コロンと反転させられる。何回イッたか分かんないくらいびちょびちょになったお腹がシーツに付いても、お構いナシ。
俺もそんなことをいちいち気にしてられなかった。
「腰上げなくていいから」
「え、っ? あ、せなさん待って……っ、やっ……!」
うつ伏せになった俺の足を閉じさせた聖南が、太ももを跨いで性器を握った。そしてすぐに、閉じきらない穴にずぶっと先端を突き入れる。
「あぁぁっ……!」
「このまま挿れたらやべぇとこ突けんだよな」
「や、やだっ! やだやだやだ……っ! せなさ……っ、だめだって、ば……っ」
「もう遅い」
「あっ、あぁっ──!」
ずぶずぶ……と入ってきた性器が、奥までぐっしょり濡れた穴を一気に押し拓く。この態勢で挿れると、聖南も俺も頭が真っ白になる一番奥をノック出来るらしい。
……って、もうされちゃってるけど。
「う、くっ……んっ……!」
お尻が勝手に浮くくらい気持ちいとこを先端でグリグリいじめられたら、つま先まで快感で痺れてしまう。
そこは未だに構造が分からない、俺も聖南も怖いくらいゾクゾクして、お腹がムズムズ熱くなる場所だ。
「せな、さん……っ、だめ、っ……グリグリ、しないで……!」
「これがいいんじゃん」
聖南は、エッチの時だけ俺の「だめ」を簡単に無視する。気持ちよすぎておかしくなっちゃうからやめてって言ってるのに、止まってくれた試しが無い。
お腹のほんの少し下ら辺が、聖南にしつこく擦られて熱くなる。そこばっかり重点的に狙う聖南もかなり気持ちいみたいで、うまく腰を使ってゆらゆらぐちゅぐちゅナカに留まり続けた。
グッと奥を抉られる時も、ズルズルっと抜かれる時も、自分の意思ではコントロール出来ないくらい締め付けてしまう。
飛びそうなのに、飛べない。
しつこく優しく揺すられて、俺はずっと腰を震わせていた。
「ひゃうっ……! うっ、うぅっ……!!」
「あれ、どした? 痛い?」
疲れ知らずの聖南は、最近お気に入りのこの体位を長くしたがって困る。寝てればいいなんて言うけど、こんなにグジュグジュに気持ちよくされて眠れるわけないじゃん。
「痛い?」なんて、……分かってるくせにっ。
「ち、ちが……っ、うぅっ……!」
「あぁ……なんだ。気持ちいんだ?」
「あぅっ! や、っ……うごか、ないで……っ」
「ンなのムリだって」
そうかもしれないけど……っ。
シーツにつぶされた俺のモノから、ずっと何かが漏れちゃってるんだよ。
このまま俺の体はどうなっちゃうのって涙目になるくらい、聖南は執拗だった。
振り返ろうにも、そんな体力残ってない。
俺の脇腹辺りに置いてある聖南の腕を掴んで、必死で快楽と戦うしかなかった。
「んっ……んっ! んぁっ……」
「葉璃ちゃん、気持ちいならそう言いな? もっと気持ちよくなれるよー?」
「あ、っ……! うっ……うっ……っ」
うなじにキスされて、背中を小刻みに震わせながら力無く首を振る。
グチュッ、グチュッと一定のリズムで俺を貫く音と、興奮した聖南の色っぽい声がものすごくやらしくて……なぜだか涙が止まらない。
枕に突っ伏して喉を枯らしていると、ふと聖南に顎を持たれて無理やり振り返らされた。
「フッ……やっぱ葉璃ちゃんの泣き顔クるな。かわいー」
「せ、なさ……っ」
「ちゅーする?」
「んっ……する……、する……っ」
頷くと、熱い唇がすぐに降ってきた。舌に吸いつかれて俺がビクッと反応すると、今度は唾液を送り込まれる。
聖南が俺に「かわいー」って言った瞬間、ブワッと好きの感情が溢れて苦しくなった。
ナカでいたずらばっかする聖南のモノをギュッと締め付けて、上体を起こす。こんな振り返りざまのキスじゃ、送り込まれた唾液全部は飲みきれなくてほとんどをシーツの上にこぼした。
「葉璃、好き。好きだよ、……葉璃」
「ぅ、ん……っ! お、れも、すき……っせなさん……っ」
気持ちいって言葉はなかなか言えないけど、聖南への気持ちはストレートに言えるようになった。
エッチの時はホントに容赦ないけど、興奮して据わった目を細めて俺を見る聖南が、とにかくたくさんの愛情を伝えてくれるから。
ただ俺は、ほとんど意識が無い状態で聖南の唇を舐めながら、ちょっとだけ思った。
やっぱり、聖南に三日以上の禁欲させるのはやめとこう……。
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