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第2話

高校になるとボクはクラスに1人はいる影になった。 誰とも喋らず席に座って本を読む。 あれから僕は小学生、中学でも、浮く存在になった。 勉強も容姿も悪い。 運動では皆んなを引っ張ってしまう。 それに比べたら兄はバスケ部のキャプテンで、学校の生徒会長だ。 僕の兄はすごく格好良い。 いまだに僕に優しくしてくれるんだ。 「つとむくーん」 最近僕に話しかけてくる赤髪の林くん。 「パンと、飲み物まだなの?」 バンッ 僕の机を思いきり、殴る。 僕の机にあった、弁当が落ちていった。 あ…。。僕のお弁当。 「早くしろよ、グズ」 みんな笑ってる。 自分で買ってこいよ。なんて言えない。 くそ。くそくそくそ 笑ってるお前らもみんな死んじゃえ。 落ちたお弁当を拾って捨てる。 涙が溢れそうで顔が前に向かない。 クラスを出ると少しは息ができるようになった。 購買やってるかなぁ… こんなのいつまで続くのかな… 馴染めないクラスがしんどすぎる 「あれ、つとむ?」 ドキッ 「兄さん」 あれから僕たちも変わった。 高校3年の兄と高校1年の僕。 兄の栗色の髪の毛がなびく。 笑うと目尻が下がるとこがとても好きだ。 「そろそろ授業始まるよ」 兄が僕の頭を撫でる。 兄の昔からの癖だ。 「うん、ちょっとご飯足りなくて買いに行くんだ」 「そっか、あ!生徒会室にお菓子あるからそれ食べなよ〜」 兄がポケットから鍵を取り歩き出す。 「ちょ!兄さん!生徒会室は一般の生徒は入っちゃだめでしょ!!」 驚いて、咄嗟に兄の手を掴んだ。 兄も歩き出した足を止めて、僕を振り返った。 握っていた手に兄がキスをした。 え… 「つとむは特別だよ。」 微笑む兄に僕は頬を覚める。 この、キザやろう。。 誰も見ていない廊下に背を向け生徒会室に向かう。 兄は最近忙しい。 生徒会の引き継ぎをしないといけないらしくて、家に帰っても何かしら仕事をしている。 しかも、そのタイミングで転校生が来たらしい。 僕と同い年の人。見たことないなぁと思う。 転校生が破天荒な方らしく、兄が困っていた。 兄がいうには生徒会の人が転校生の事に好意を寄せ仕事をしてくれないらしい。 苦笑しながら兄は生徒会にあったお菓子を渡してくれた。 「大丈夫?寝てるの?」 兄の目にはクマがつくられていた。 僕は兄の目をそっと触る。 「つとむはやさしいね。」 兄も僕の頬に手を添えた。 心臓が高鳴る。 チュッ 僕の額に優しいキスを落とす。 「.えっ?!」 「つとむはかわいいね。あ!つとむがよければだけど生徒会の仕事手伝ってくれないかな?」 前半は意味がわからなかったけど、誰かに頼られるのが初めてで気分が上がった。 「授業はある程度免除するし、生徒会の人が仕事してくれないから溜まってさ…。」 「やるやる!!」 クラスにいかなくても良くなるって考えるとテンションが上がった。 兄がありがとうと言いまたお菓子をくれた。

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