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《6》
流れるように自然に触れたことに驚いて開いたシオンの口内に舌を入れ、アズマは乾いた唇を濡らすように舐め回した。
「っは……口ん中あっつ……」
「結城、アズマ……っあ、」
「アズマって呼べ、シオン」
「なん、で……」
「もう、嫌いじゃないだろ? 俺のこと」
「……嫌い、だ……」
「ふ……嘘つき」
出会った頃と違って柔らかく口元を綻ばせ、アズマはシオンの首筋に舌を這わせた。一瞬シオンの身体が強ばり背中がゾクリと震えたが、ケントの時の様な不快感は無かった。
「あいつのよりは嫌じゃないだろ?」
「そう、だけど……お前、男イけるの?」
「問題ない、媚び売る女の方が嫌いだ」
「……ばーか」
アズマはもう一度シオンに口付けて、肌を重ねた。ギシリと鈍い音を立ててベッドが重量オーバーを訴える。アズマ一人には余裕がある広さがあっても、さすがに男二人には狭い。
「ん……や、」
「そんないやらしい声を、あいつにも聞かせたのか?」
「そんな、つもりじゃ……っひん」
真っ赤に固く膨らんだシオンの乳首、その片方をアズマの舌で転がすように舐め、甘噛みで刺激される。もう片方は親指と人差し指で摘んだ。
「っあ、や……」
「感度も高いな……乳首だけでイきそうになってる」
「あんっ、だっ、て……あぁっ」
「全部見えてるんだ。嘘つくなよ」
シオンが甘い声を漏らす度に、中心部はフルフルと快感を泣訴した。アズマは腹筋の割れ目に沿って舌をなぞり、臍を通って、その固くそそり立った怒張を躊躇なく口内に咥えこんだ。
「っは!? おい、それはダメ……っ」
「はんへ(なんで)?」
「や、喋んな……っ!」
棒芯を上下に舐(ねぶ)り、アズマは熱を吸い出そうと喉に力を入れた。シオンの腰が揺れ、無意識にアズマの頭に手を伸ばした。
「あっ……は、ダメ……い、く……っ」
「いいから、出せ」
「っや、てめ……飲む、な……あぁっ!」
シオンが両手でアズマの髪を掴み、足を痙攣させてアズマの口内に熱を放出した。アズマはそれを一滴残らず飲み込むと、身体を起こしてスラックスに手をかけた。まだ荒い息を吐きながらシオンがその姿を見上げれば、固く張り詰めたアズマの楔が目に入る。
「……なに、そんなに欲しいのか?」
「ち、ちげーよ!」
「なんだ、物足りない顔をしているから、早く突っ込んで欲しいのかと思った」
「てめーは、本当に、バカだ」
「お前に関しては俺も自覚あるさ」
下着も脱ぎ捨てたアズマは再びシオンにのしかかり、彼の足を広げて肩に担いだ。
「さすが、ランチャー使い……担ぐのは朝飯前ってか」
「茶化すな、これでも気が急(せ)いてるんだ。乱暴にされたくなかったらじっとしてろ」
アズマは自身をシオンの後孔に宛てがうと、ひと息で全てを納めた。
「あぁあああっ!!」
「あっつ……薬の効果ヤバいな……何もしてないのにすんなり入った」
「んぁっ、あっ……」
「キツいから、我慢出来ないな……もう動くぞ」
アズマは自分を叩きつけるように、シオンの中を抉るように律動を始めた。シオンは陸に上げられた魚のように口をパクパクさせて、されるがままアズマにしがみついている。
「っあ、や、やだ……っ」
「やだじゃないだろ」
「や、ダメ、また、いく……」
「いくらでも付き合うから、好きなだけイけばいい」
「あぅう、っや、ら……ぁあっ!」
シオンはしがみついた腕に力を入れ、全身を震わせて達した。先ほど飲まれた分よりは少ない量だったが、それはシオン自身の腹部をべったり汚した。そしてそれに釣られて、アズマもシオンの中で欲を吐き出した。
「結城アズマ……」
「なに?」
「……足りない、まだ、暑い……」
「あはは、分かった。とことん付き合おう」
「っん……ふ」
アズマは嬌笑を浮かべると、再びシオンにキスをした。
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