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第23話 水月

榊原は午前中会社に出向き仕事をした 早めに康太とファミレスに寄って昼食を食べて弥勒の家に向かった 弥勒の家に着くと、弥勒は既に駐車場に出ていた 弥勒は榊原の窓を開けろとジェスチャーすると、榊原は窓を開けた 「鷲尾水月が待っている 我を乗せろ!」 弥勒は後部座席の乗り込むと住所を告げた 康太はナビに住所を打ち込んだ 弥勒は一言も言わず座っていた 康太も何も言わなかった 榊原は目的地に向けて車を走らせた 着いて来ようとした慎一と一生を留守番させて康太と榊原は出て来た 初めて逢う人の所へ行くのに、複数で伺うのは失礼だと想って遠慮して貰った 榊原は目的地に着くと、車を停めた そこは……駐車場だった しかも………見知った壁が続く家の側だった…… 「弥勒、本当にこの場所で宜しいんですか?」 と聞く様な場所だった 「あぁ!間違いない」 「………此処って蔵持善之介さんの家……ですよ?」 「この裏の家が鷺尾風月の家なんだよ 車はこの駐車場に停めねぇと場所がねぇんだよ」 蔵持家の塀が続く道を歩いていく 竹藪の中を通る細い脇道を弥勒は歩いていく 榊原と康太は弥勒の後を続いた 竹藪を抜けると日本家屋が出て来た 縁側に青年が座っていた 康太達を見ると青年は立ち上がった 「ようこそ!鷺尾の家に」 「水月か……」 「流石、飛鳥井家真贋、正解です」 水月と呼ばれた青年は年の頃なら、榊原と変わらぬ位の年だった 長い白い髪をしていた 染めたのでないのは……髪の根元も白いから、それが地毛だと伺えれた 白い髪をして、真っ赤な瞳をしていた 「………動じないね…… 僕の姿を見れば……大抵の人は忌諱の瞳をするのに…」 「姿は人の総てではない」 康太は言い捨てた その瞳には…… どんな姿に映っているの? と、聞きたくなる程の澄んだ瞳は総てを見極める瞳をしていた 吸い込まれ暴かれて……何もかも映し出される 水月は康太の瞳を見ていた 「オレの瞳は総てを映す 解ると人はオレを忌諱の瞳で見る お前はオレの瞳をどう思う?」 「綺麗だね……総てを曝されて……見透かされてしまいそうな瞳だ…… 人は怖いと想うかもね」 「お前は?」 「怖くはないよ 暴かれても何も変わらないから……」 康太は爆笑した 「風月、隠れてねぇで出て来いよ! また変わったのを拾ったな」 声をかけると風月は姿を現した 初めて康太の前に姿を現した日から歳月は経つのに…… 風月の容姿は何一つ変わってはいなかった 「風月、久し振り 代替えしたばかりか」 康太はそう言い嗤った 「総てお見通しですか…… 父は去年他界致しました」 「人ならば何十年経っても変わらぬ訳はないからな 変わらぬ容姿は人の世では受け付けぬからな…」 「流石……真贋…」 「そこら辺の黄泉の眼を持つ奴と一緒にするな オレの眼は特別だかんな!」 「真名は鷺尾信忠と言います お察しの通り、貴方とお逢いした風月は他界致しました 我等は代々受け継ぐ者 名を捨てて風月となる 我が今は鷺尾風月です」 「飛鳥井康太だ! 今の飛鳥井家真贋はオレだ 横にいるのが我が伴侶榊原伊織だ」 「今日お起こしになった用件は?」 「あの絵は……何故描いた?」 康太が聞くと水月が問い掛けた 「お気に召しませんでしたか?」 「鱗一枚青龍だった…… お前はオレの写真からアレを視たのか?」 「はい。貴方の写真から浮かぶ絵図は蒼い龍以外はない…… 僕はそれを描くしかなかった……」 「オレの望は青龍しかいねぇかんな! 他は要らねぇ…青龍だけいれば良い… それが視えたのか……確かめに来た」 「僕は貴方のお目に止まりましたか?」 「弥勒、帰ろうか」 「………え?……」 水月は唖然とした 背を向ける康太に水月は 「……何故ですか?」 と問い掛けた 「オレの青龍を描いた奴が見たかっただけだ 見たからな……もう用はねぇんだよ」 「……え………」 「……妖狐か…… 毘沙門天なら解るかな?」 康太が呟くと弥勒が 「多分解るだろ?」と答えた 康太は天高く空を仰ぐと 「毘沙門天、オレの所に来い!」と呼び付けた するも毘沙門天が康太の前に姿を現した 「御用ですか?炎帝」 「この妖狐を知ってるかよ?」 康太が言うと毘沙門天は水月をまじっと見詰めた 「白狐は神の眷族だよな?」 「…………白狐と言えば伏見かと……」 「神の眷族が何故か風月に拾われて、こんな場所にいやがるんだよ」 「この白狐……何かしましたか?」 「……コイツ青龍を描きやがった 神を描く奴だからな、どんな奴かと見に来たんだよ!」 「………え……青龍殿を……描いたのですか?」 「鱗一枚青龍だったぜ! オレが望んでいるのが青龍だとしても描かねぇぜ…普通 なのに確実に表現してあった……そこら辺の絵なんて足下にも及ばねぇよ」 毘沙門天は黙った 弥勒は妖炎を立ち上がらせて水月を見ていた 毘沙門天は空狐を呼び出した 狐が1000年生きると天狐になれる 千里の先の事を見通す。尾の数は九本 さらに生きて、3000歳を超えると空狐となる 毘沙門天はその空狐を呼び出した 「お呼びですか毘沙門天」 真っ白な妖狐が毘沙門天の前の現れた 「空狐、おめぇはこの白狐を知ってるか?」 毘沙門天は空狐に問い掛けた 「見掛けませんね? 我はこの子は知りませぬ」 毘沙門天は首を傾げた 空狐が知らぬ白狐が存在する…… そんな不可思議な事があって良い訳がなかった 「この子が何かしたのですか?」 「青龍殿を描かれてしまわれたのだ……」 「………え?四神を……」 空狐は言葉をなくした 「………伝記でなく?」 「空想画として……」 「嗜みで……神を……」 空狐は言葉を失った そしてやっと……毘沙門天の横に立つ人間に目を向けた 「…………炎帝様!お久しぶりで御座います」 空狐は深々と頭を下げた 毘沙門天は「知り合いかよ?」と尋ねた 「八仙の処に行った時に逢った」 「そうか……炎帝、空狐が知らぬ存在故に… 我ではどうも出来はせぬ……」 毘沙門天は困った顔をした 「悪かったな呼び出して! 毘沙門天も空狐も助かった」 毘沙門天は炎帝に深々と頭を下げると……消えた 空狐も「では、失礼します」と言い姿を消した 康太は風月に向き直った 「風月、これは何処で拾ったんだよ?」 「…………この子は風月の遺品を片づけた時に…… 倉の中で見付けました 何かに封印してあったみたいで…… それを私が壊してしまいました…… 追い出す訳にもいかずにいると、私の真似をして絵を描き出したのです 以来、絵を描かせて家に住まわせてます」 「だから……知る者がいないのか…… 風月、この子は妖狐だ 白狐だからな伏見の眷属なのは確かだが知る者がいねぇ…… 何処にも行けねぇ存在みてぇだな…」 「……私は何も解りません…… 真贋……私はどうしたら良いでしょうか?」 風月は途方に暮れて康太に問い質した 「空狐が存在を知ったからな 何か悪さをすれば空狐が出て来て捕獲するだろ? 白狐は神の眷族……眷属が神を描いちゃいけねぇかんな…空狐の知る所となった 後は此処に住まわせるなら、住まわせて絵を描かせれば良い」 「解りました……私もどうしたものか……困っておりました 真贋、本当にありがとうございました」 康太は風月を無視して背を向けた 「弥勒、帰るとするか」 康太が言うと弥勒は「そうだな」と言い背を向けた 話は終わったとばかりに背を向けて…… 風月の家を後にした 駐車場の方へと歩いて行く 弥勒は「空狐の知らぬ妖狐とは…腑に落ちんな…」と呟いた 「毘沙門天と空狐が今、あの妖狐の身元を探してると想うぜ 眷属が神の知らぬ所で存在して人として生きてんだからよぉ!」 「…………風月……代替えしておったのか……」 「だろ?オレが蔵人の所で見た時が50は回ってたぜ それが今の姿は30そこそこだろ? あれから10年以上経ってるのに有り得ねぇだろ? 力を使う者は皆、短命だ…… 風月が代替えしてる可能性の方が大きかった」 康太が言うと弥勒は「成る程…」と唸った 「妖狐はオレの眼でも暴けねぇかんな…… だから水月は堂々とオレの前にいたんだよ 空狐を呼んだ時には……顔色が変わっていたけどな」 康太はニャッと嗤った 「何にしても風月が何か出来る訳はねぇ 鷺尾の家に泥を塗る事を敢えてするとは想えねぇかんな……」 「………なら他に思惑が在ると言うのか?」 「だろ?オレの家の青龍はオレが封印をした あの絵には何者も近寄れねぇ…… オレが逝く前には絵も消える様に施した 思惑が在ってもあの絵は使えねぇよ」 「………何か消化不良おこしたみたいに……溜飲が下がらん……何だろ?この気持ち悪さは……」 弥勒は唸った 榊原も「………本意が見えませんからね……」と呟いた 「………狐は化かすのが上手いからな……」 弥勒が毒づく 珍しかった 3人は榊原はベンツに乗り込んだ 「弥勒、この後何か予定がありますか?」 榊原は弥勒に問い掛けた 「予定はねぇ」 「ならお茶して帰りましょう!」 榊原は楽しそうに言うと車を走らせた 横浜の中心を走りレストランばりの店の駐車場に車を停めた 榊原は車から下りると弥勒の後部座席のドアを開け 助手席のドアを開けた 車から抱き上げて下ろすと、3人はレストランばりのカフェに入って行った 店内に入り席を案内され窓際の禁煙席へと通された 座席に着くと榊原はメニューを見ずに注文を入れた 「この店は飛鳥井が出店している店なんです お客として入って見たかったのです」 榊原が言うと弥勒はやっと納得した 「弥勒、あの妖狐は無の状態でした 何も詰まっていないのです」 「伴侶殿も解られましたか…… 何も持たぬから怖いものがない……無知とは畏れぬ驚異なり…」 「眷属が何故……神の存在を知らずに過ごしているのか……解せない想いは消えませんね 悪意なのか偶然なのか……」 「伴侶殿……悪意なら……伐たねばならぬ……」 弥勒が言うと康太はニャッと嗤った 「弥勒、オレが金は出す だから雅龍に仕事させろよ」 「………雅龍……あやつに伐てるとは想わない」 非情に成り切れないのが雅龍だったから…… 「雅龍も……そろそろ辛い時期だかんな 外に目を向けてガス抜きも必要だ…… 壊れる前に仕事させる……」 「………そっちか……解った 雅代は黄泉に渡ったのだろ?」 「そう。孫のお宮参りを見届けて後継者に据えて逝った」 「ならば、香澄に言って働かせるとしよう」 「頼むな! 仕事が終わったら飛鳥井に来いと伝えといてくれ」 「承知した」 弥勒との会話はそれで終わった 珈琲とサンドイッチが運ばれて来た 康太はミルクティーとサンドイッチが運ばれて来た 3人は他の話をして偶然出来た時間を満喫した 「厳正は今何処で過ごしてるんだ?」 「親父殿は鎌倉に帰った 向こうには神取の家から帰った那智も、道明寺や切嗣もいるからな……そんなに空けれないと帰って行った」 「なら鎌倉に行かねぇとダメか…」 「親父殿に用か?」 「宗玄を送って逝ってくれたからな 源右衛門に変わって礼を言わねぇとな」 「源右衛門……どうよ?」 「…………ここ最近……旧友が亡くなってるからな気弱になってるのは確かだな…」 「…あと三年で80……か……」 「………そう……源右衛門はそんなに長くは生きられはしない…… あと三年……オレ等の子が小学校に上がる年には黄泉に渡る……」 「……なら親父殿もその時に……逝く事となるのか……」 弥勒は辛そうに言った 「海坊主は源右衛門を護る者…… 次の転生も源右衛門の近くに産まれる存在………」 「源右衛門の転生は続くのか……」 「次でラストだ そしたら輪廻の輪に入って何も持たない子として人生を送る 飛鳥井は新しい血を入れねぇとな……終焉の時期に在る 水神が選りすぐった血を入れると想うぜ」 「なら親父殿の転生も次でラストか……」 「海坊主は海に還るか八仙の所へ墜ちるか…… どっちに転ぶか……定かじゃねぇ!」 「捻くれてるからな……親父殿は……」 弥勒はそう言い笑った 「おめぇも人の世を終えたら還るのかよ?」 「お前がおらぬ人の世など眠くなる 還るに決まっておる! 簡単には逝かせはせぬからな! 見張ってないと心配でおちおち寝てもいられぬわ!」 康太は笑った 「オレが還れば……堕ちてる神々も還るしな 魔界も活気づくかもな!」 「……お前だからな活気づき過ぎると想うがな……」 「何を言うか!弥勒! オレ程子猫な奴はいねぇぜ!」 「………建御雷神が聞いたら吹きそうだな…」 「…言ってろ!」 康太は楽しそうに笑った 弥勒も笑っていた 榊原はそれを見て静かに微笑んでいた 榊原伊織と言う男は会話にしゃしゃり出たりはしなかった 静かにそこに在り、愛する者を見守っていた 弥勒とお茶をして、弥勒を家まで送って行った 弥勒は康太を抱き締めて…… 別れを惜しんだ 車に乗り込む康太に 「また逢いに来てくれ…」 と声をかけ 康太は片手をあげて、それに応えた 車の中で康太は榊原の肩に凭れ掛かった 「疲れたんですか?」 「違う……甘えてんだ」 「ならもっと甘えで下さい! 丁度、通販も届きました! 家に帰ったら使って良いですか?」 康太は訝しげな瞳を榊原に向けた 「………あにを買ったんだよ……」 「ニップルポンプ! これでもっと康太の乳首は感じる様になります スッポンの様な食い付きで吸いつく様です 康太、Tunnel Plugと言うのも見付けました 君のお尻の穴の中が丸見えになるアイテムです 使うのが楽しみです」 榊原はアクセルを踏んだ 相当家に帰りたい想いが溢れて出ていた 康太は苦笑した 「……伊織……スピード出しすぎ…」 「何処でもドアが欲しいです ドアを開けたら寝室なら楽なんですがね……」 「………伊織……オレは逃げねぇってば…」 「逃がす訳ないでしょ?」 榊原は嗤った 顔怖いってば……康太は苦笑した 飛鳥井の家の地下駐車場の電動シャッターをリモコンで開けて 駐車場へと入って行き、車を停めた 駐車場から飛鳥井の家へ出入り出来る様になっていた シャッターを下ろすボタンを押すと 榊原は家へと続くドアを開けた 飛鳥井の家に入って自室へと上がって行く 「康太、今日はもう会社には行きません」 階段を上がってる最中に榊原は康太に言った 「え……大丈夫なのか?」 「君を抱いた後に仕事はしたくないんです 君の傍にいられる時は一緒にいます」 康太は嬉しくて榊原の手を握り締めた 寝室へ向かうと榊原は 「康太、服を脱いで下さい」 と哀願した 榊原の股間は既に立ち上がってテントを張っていた 康太は素早く服を脱ぐと、全裸で榊原の前に立った 榊原は康太の身躯を抱き締めた そして榊原の唇が下りて来て唇が重なった 口腔を榊原の舌が搦まり暴れると康太の膝はカクンッ崩れた 榊原は素早く抱き留めてベッドに寝かせた 榊原はクロゼットを開き小箱を取り出した 小箱をベッドに置くと、榊原は楽しそうに康太に迫った 「康太、君の乳首を開発してあげます ニップルポンプをこうして乳首に着けると…」 榊原は康太の乳首に器具をあてると、乳首を吸い込んだ 吸盤みたいなモノが康太の乳首を吸い上げてゆく 「……ぁん……嫌だ伊織……取ってぇ……」 「何で?気持ち良くないですか?」 榊原はそう言いニップルポンプをグリグリ回した そして吸い上げる 器具の先を摘まみ動かすと乳首がその器具に吸い上げられて……痛い程になった 「康太、これ解りますか?」 榊原はそう言い透明の輪っかみたいなモノを摘まんでいた 康太にはサッパリ解らなかった 「……ぁん…あぁっ……伊織……ゃ……」 「気持ち良さそうですね 止めときますね」 榊原はそう言い別のリングを取り出すと康太の性器にはめた 「…ゃ……嫌だ……伊織……取ってぇ……」 「これは早漏用のリングです 根元で止めて早漏を直す為に使います」 「……オレは早漏じゃねぇ…」 康太は怒って噛み付いた だが榊原はニッコリ微笑み 「早いでしょ?君は……」 と言った 康太は拗ねてそっぽを向いた 榊原は康太の頬に口吻けて 「ごめんね機嫌を直して……ねっ…」 と、謝った 優しく口腔を犯され……絆される 「ねっ……康太……お尻を高く上げて……」 榊原に請われて康太は、俯せになりお尻を高く上げた 榊原は双丘を開くと紅く戦慄くお尻の穴に口吻た ペロペロと秘孔を舐めて濡らした 濡れて光る秘孔に指を挿し込み煽動させる 掻き回すと康太が鳴いた 「あっ……あぁ……伊織…嫌…イカせてぇ…」 「も少し待ってて……」 榊原は秘孔を解すとTunnel Plugのプラグを手にした 康太の襞を捲りあげてプラグを差し込んだ 康太のお尻の穴がプラグを咥えてピクピク戦慄いていた 「……ぁん……いや……何これ……」 康太が腰を捩った うねって腸壁が蠢く 妖しく煽動して榊原を誘惑していた 榊原はプラグに指を挿し込んだ 「ねぇ、康太、君の中が丸見えだよ?」 「いや……見ないでぇ……」 「ピクピク痙攣して蠢いてる この中にローション流し込んであげましょうか?」 「やらないでぇ……ねがっ……」 「なら、僕を挿れてあげたしょうか?」 「挿れてぇ……伊織……オレの中に来いよ……」 「康太、愛してます」 榊原は康太に口吻るとTunnel Plugを抜いた 開いた穴に榊原は自分の性器を挿し込んだ 「……ねぇ……伊織……リング取ってぇ……」 「も少し待って……僕がイク時……取ります」 榊原は腰を使って康太の中を掻き回した 追い詰めて行くのに追い詰められてゆく…… 榊原は康太の性器の根元にはめたリングを取ると…… 康太の奥深くに……射精した 康太も榊原の腹目掛けて白濁をはき出した 「……ぁ……伊織……」 康太は榊原を抱き締めた 汗で濡れた背中を抱き締める 愛しい…… こんなに愛しい男はいない 康太の中で榊原は硬くなっていく…… 終わらない熱に魘されて…… 榊原は康太を求め掻き回していく 互いの熱に魘され…… 互いを求めた 「君の中が丸見えでした 紅い君の中が僕を求めて蠢いて…… 凄かったです……素敵でした奥さん」 「……また変なの探して来て……」 「嫌ですか?」 「オレはおめぇにされて嫌な事なんてねぇよ」 「君の中を見たかったんです 閉じてしまう君の中を見てみたかったんです 君の中を見られるのは、抜いて少しの間だから… 挿れる前の君の中を見てみたかったんです」 「早漏用のリング以外は許してやる」 康太はそう言い笑った 笑った瞬間………中の榊原を締め付けて…… 榊原はその刺激に… 硬く太くなった 「……ぁ……伊織……硬くしないでぇ…」 「君が育てたんですよ?」 榊原は康太の仰け反った顎を舐めながら囁いた 「………伊織……愛してる……お前しか愛せない…」 「僕以外を愛したら…息の根を止めますよ? 君は僕だけのモノですから……誰にも渡しません」 榊原は欲望の限り康太の中を掻き回した 康太は翻弄されて喘ぐしか出来なかった 「……ぁっ……あぁん……またイッちゃう……」 「何度でもイッていいです…僕もイキます……」 体内の奥に榊原の熱を感じる 愛されている熱だった 榊原の肉棒が力なく抜け落ちるまで、繋がってイッた 榊原の性器が抜ける頃、康太は意識を手放していた 榊原は康太の脚を開いた 榊原を咥えていたお尻の穴が開いていた 穴から榊原の精液を流しながら、榊原のサイズに開いているお尻の穴に指を挿れた 精液を掻き出す すると康太の身躯がピクンピクンっと痙攣した 精液を掻き出し榊原は康太を抱き締めた 康太が目を醒ますまで康太の顔を見て過ごす 最近、少しずつ血色が良くなって来た 肋も浮き出た身躯も少しずつ肉が着いて来た 色艶良くなって美味しい康太だった 腕に愛する存在を抱き締める 愛してる 幾度生まれ変わろうとも炎帝しか愛せない 飽きると所か…… 愛が募り過ぎて……暴走する この愛は何処まで行けば良いんだろう 生きてる限り炎帝を愛す 魂だけになっても炎帝を愛すだろう この身が滅びようとも…… 魂がある限り 炎帝を愛す 魂も消えてなくなる瞬間まで…… 愛すだろう 榊原は康太の唇に口吻た 「愛してます……炎帝…」 強く強く抱き締める 愛しい康太を抱き締めた 目を開けて…… 目を開けた一番最初に…… 僕を映して 君の瞳に僕だけ映して…… 榊原はずっと康太を見ていた 康太が意識を取り戻した時 目を開けると榊原の優しい顔が映った 「……伊織…」 名前を呼ぶと榊原は嬉しそうな顔をした 何時から顔を見ていたのか…… 目を開けた康太の一番最初に映り込むモノは榊原の笑顔だった 「康太、痛くないですか? 切れてませんか? 「大丈夫だ伊織 あんなに舐めて解したんだから 切れてねぇってば!」 康太がニコッと笑うと、幸せになれる この人を愛して良かったと想える 「奥さん、辛い時は言って下さいね」 「辛い事なんて一つもねぇよ なくさねぇならオレは耐えれる 伊織にされるなら、オレは殺されても幸せだと想えるかんな かなり重症だと想うぞ」 康太はそう言い笑った 「愛してます!」 榊原は強く康太を抱き締めた 「オレも愛してるかんな! 伊織しか愛せねぇ伊織だけ愛してる」 「君がいるから僕は生きて行けるのです 君のいない世界では生きられません…」 康太は榊原の背に腕を回し、優しく抱き締めた 「オレと伊織は離れられねぇんだよ 離れるなら……生きていけねぇんだよ」 康太は榊原の頬を撫でて口吻た 榊原は顔を上げて康太の頬に手を当てた 「康太……僕から離れるなら……息の根を止めて下さい…」 「伊織、それ、オレの台詞 オレから離れるなら息の根を止めて行ってくれ…」 「離れません!絶対に離れません!」 「ならオレも離れねぇ ずっと青龍に片想いしていたんだからな…… お前を手に入れられて離れる訳がねぇもんよー」 榊原の瞳からポロッと涙が零れた 康太はその涙に口吻た 「愛してる伊織 オレはお前だけのモノだ」 「僕の康太です! 誰にも渡しはしません 起きて夕飯食べますか?」 「今何時だよ?」 榊原は壁掛けの時計を見た 「………午後8時です」 「……3時ちょい過ぎには帰って来てたよな?」 「……ええ。愛が募り過ぎてました」 榊原はそう言い笑った 「なら仕方ねぇかんな!」 康太もそう言い笑った 榊原は康太を抱き上げて浴室に向かうと中も外も綺麗に洗った 康太も榊原を綺麗に洗うと、シャワーで流し、外に出た 康太の身支度を整えると、榊原は自分の身支度も整えた そしてキッチンに向かうと、何故か一生達が座っていた 康太は一生に声を掛けた 「飯食ったのかよ?」 「………まだ」 「あにしてたんだよ?」 「おめぇを待ってたんだよ!」 康太は首を傾げた 「何か約束してたっけ?」 「してねぇよ! でも帰って来た時、車があったからな 待ってたんだよ!」 まさか…こんな遅くなるとは想ってもいなかった 康太はバツの悪い顔して…… 「悪るかった…… 伊織が欲しくなっちまったからな…」 「構わねぇよ おめぇらは仲良くしてた方が安心だ」 「あんだよ?それは」 康太は笑った 榊原は康太の前に食事を置いた 「良く噛んで食べて下さいね」 ガツガツ食べる康太は、あんまし咀嚼しない 最近は言われて咀嚼している 「解ってんよ伊織」 康太はそう言い食事を始めた 一生達も食事を始めた 榊原も康太の横に座り食事を始めてると 瑛太が帰宅して来た 「あれ?あんでこんなに遅いんだよ?」 康太が声を掛けると瑛太はニコッと笑って 康太の頬に口吻を落とした 「佐野に呼び出されて桜林に言ってたんですよ」 「桜林?彦ちゃんなんだって?」 「同窓会の幹事を依頼されたのです…」 瑛太は肩を竦めた 「近年稀に見る盛大な同窓会を打ち立ててやれよ! 不景気なんて、ぶっ飛ばす同窓会やるしかねぇぞ」 康太はそう言い笑った 「簡単に言いますね…」 「簡単じゃねぇかよ! 場所と人数確認すれば、後は何とかなるだろ?」 「…………じゃ、そうしましょうか!」 瑛太はネクタイを緩めて席に着いた 「瑛兄、そのまま食うのかよ?」 「疲れました……着替えるのも億劫です」 一生が瑛太に食事の準備をしてやる 「あれ?慎一は?」 やっとこさ気付いて一生に問い掛けた 「……あ、忘れてた 雅龍が来てたんだよ おめぇが起きて来ねぇからな慎一が送って行った また来るって言ってたぜ 夏海が調子悪いらしくてな早く帰りたいって言ってたからな…」 「なら明日逢いに行く事にするか…」 「夕方にして下さいね 雅龍なら僕も逢いたかったんです」 「解った、おめぇが終わるまで待ってんよ」 榊原は静かに食事をしていた 榊原が食事を終えると康太は 「伊織、眠い…」 と甘えた 榊原は康太を抱き上げると 「お休みなさい」 と言って寝室に連れて行った 寝室に行くとシーツを変えて、ベッドに潜り込んで寝た 互いを抱き締めて…… 互いの熱だけ感じて眠りに落ちた

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