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第61話 甘える時間

気絶する様に爆睡して、康太は目を覚ました 辺りはまだ暗かった 視線を感じて、振り向くと目の前に…… 愛する男の優しい瞳があった 蒼い色を放つ瞳は…… 二人の時にしか出ない色だった 「伊織……起きてたのか?」 「君の顔をずっと見てました」 「………オレの顔なんて見てるなよ…」 康太は照れた 「ずっと見ていたいです 僕の愛する君の顔を見てると幸せな気分になれます」 「伊織……」 そんな嬉しいことを言うな…とばかりに 康太は榊原の頬を挟んでキスした 「…康太…… 昨夜の君は……早く寝ちゃっいました 僕はずっと君の寝顔を見ていました」 「……伊織……ごめん…」 「奥さん……甘えて良いですか?」 榊原はそう言い康太の胸に甘えた 康太は胸に顔を埋める榊原の頭を抱き締めた 愛しい…… こんなに愛せる男は…… この男しかいない 「……君の匂い……大好きです」 「オレも伊織の匂い大好きだ」 「君の匂いを嗅げば……」 榊原は熱く滾る股間を康太に押し付けた 「………っ……熱い……」 「君を愛してるから熱くなるんですよ?」 ニコッと優しく微笑む愛する男は…… 誰もが見とれる男前だった 何で……こんな男前が自分なんかを愛してくれるんだろう…… そう思う時がある 長身で男前…… 成人式の時は……榊原の気を引こうとして振袖着た女性が熱い視線を送っていた 凜として立つ姿は…… 誰よりも素敵だった 「何考えてるんですか?」 「…ん……伊織って男前だな……って……」 「僕はそんな評価は要りません 龍の僕を愛してくれる君だけいてくれれば…… それだけで良いのです……」 「伊織……愛してる……」 「僕も愛してます……」 自然に合わさる唇は……執拗な接吻になり…… 互いの欲望に火を付けた 榊原は康太に甘えて……胸に顔を埋めたまま…… 康太の尖った乳首を吸った ピアスが入った乳首を指で摘まみ舐めあげた 「僕は母の乳首を吸った事がないんです」 執拗に乳首を吸い上げられて…… 康太は榊原の言葉が直ぐには理解出来なかった 「……ぁん……伊織……乳首ばっかは……んっ…」 「僕は母の乳首を吸った事がないからですかね… 君の乳首を見ると離したくなるのです」 榊原はさらっと言って康太の乳首を執拗に弄った 「あんで……吸った事がないって言えんだよ?」 康太は息も絶え絶えに問い掛けた 「母は女優なので体の線が崩れるのを嫌がったみたいです なので母乳は与えなかった…有名な話ですよ?」 赤ちゃんが必要な初乳さえも断った話は有名だった 「……お…オレは女のような乳首はねぇ!」 「女のような乳首は、僕がご免です」 ペロペロと乳首を舐められ吸われる 感じすぎて尖った乳首…… 更に執拗に弄られる 「……康太……僕は君しか要りません」 魘された様に康太の乳首を吸って甘える 愛しすぎる 愛しすぎて…… 目眩がする 「康太……愛してます」 ピアスの入った乳首を摘まみ…舐めた 「……ぁん…あぁん……伊織……乳首ばっかしは嫌だ…」 「なら何処を触って欲しいか教えて下さい」 甘えて頬をすり寄せる 本当にタチが悪かった そんな榊原が可愛い……と想う自分も相当…… タチが悪い…… 榊原の手を取って……下へと導く 康太は足を開いて…… 榊原の指で触れさせた 「……ココ………触って……」 榊原は触れるだけで……何もしてくれなかった 「ココを……どうして欲しいんですか? ちゃんと言ってくれないと解りませんよ?」 榊原は意地悪くそう言った 「………触って……」 「触ってますよ?」 「……指を挿れて……」 「挿れるだけで良いんですか?」 榊原は康太の耳朶を噛みながら…… 「指を挿れて掻き回して欲しいんでしょ? 掻き回して……グチャグチャに蕩けさせて欲しいんでしょ? それには舐めないと無理ですよ?」 「……ぁ……あぁっ……ィ……」 康太の性器が膨張して亀頭のお口が開くと…… 榊原は根元を握り締めた 「今……イキそうになったでしょ? セックスは二人でするモノですよ? 一人でイっちゃわないで下さい」 イクにイケれず康太は榊原を見上げた 涙で潤んだ瞳が榊原を焦れったく見つめる 榊原は………その瞳に囚われる 気を緩めればイキそうになるのを堪え…… 榊原は康太のお尻の穴に指を挿れた でも挿れるだけで何もしなかった 康太の穴が榊原の指を咥えて……物足りなさに蠢いた 腰が揺れる…… 秘孔が蠢く ピクピク煽動して榊原の指を飲み込み…… 足らないと……貪欲に飲み込む 動かない指に康太は焦れて……腰を動かした 康太は榊原に甘えてスリスリしていた 「……ねっ……伊織……動かしてぇ……」 「何を……ですか?」 「……ゅ……指を………」 「動かすだけで良いんですか?」 「……ゃ……掻き回して……」 榊原はお尻の穴の中の指をグニヤッと動かした 「……ぁ……あぁっ……イイっ……」 康太は榊原に性器を擦り付けた…… それをサラッとかわして……性器の根元をハンカチで縛った 「……ゃ……意地悪すんな……」 康太は焦れったさに……泣きそうになった 「一緒にイキたくないんですか?」 康太は榊原の背に手を回した 「……一緒がイイ……ねがっ……」 「舐めてあげるので舐めて下さい 一度出さないと……狂いそうです……」 「……あぁん……伊織……舐める……」 「なら僕に跨がってお尻をこっちに向けて下さい」 康太は従順に言いなりだった 康太は聳え勃った榊原の肉棒を見て…… ゴックン……と唾を嚥下した そして亀頭の頭に口吻を落とすと…… 口に咥えた 陰嚢を揉みながら亀頭を舐めた 皮を捲り……エラが出て来ると、康太はエラを甘噛みしながら……吸った 血管が浮き出た榊原のペニスに指を這わせ……弄る 扱く様に弄られて……榊原のエラは開ききった 血管を更に浮き出させ……舐めあげると…… 榊原は下腹部に力を入れた 榊原の割れた腹筋が引き締まる 康太は榊原の腹筋に舌を這わせた 陰嚢の後ろの筋を指で弄られ……扱かれ…… 榊原はイキそうになる イク前の榊原の亀頭のお口は開ききり痙攣する 射精の合図だった 康太は口に咥えて……愛撫すると…… 榊原はイッた 康太はゴックンと榊原の精液を飲み込んだ はぁ…… はぁ…… 部屋に荒い息が響き渡る 榊原は康太の顔を上げさせた 飲みきれなかった精液が康太の唇を濡らしていた 「飲んだんですか?」 康太はコクッと頷いた 榊原は康太の性器を口に咥えると……扱いてイカせた そして秘孔に康太の精液を吐き出すと… 皺を伸ばす様に秘孔を弄った 「君の中……僕の指を美味しそうに食べてます」 モグモグ咀嚼するお尻の穴が愛しかった 榊原は秘孔を舐めて指で解した 康太の蕾が指じゃ足らないと催促する 「…伊織……ねっ……あぁっ……ぁん……あぁ…」 「何ですか?」 「欲しい……焦らすな…」 康太は榊原を欲して焦れた 「慌てないで康太……」 「………伊織は……んっ……欲しくねぇのかよ?」 「欲しいに決まってるでしょ?」 榊原は康太を膝の上に抱えると…… ニコッと笑った 「康太……欲しいなら……ココに……」 穴に指を挿し込み……掻き回しながら言う 「自分から挿れて食べて下さい」 「………今日の伊織……意地悪……」 「甘えてるんですよ君に…」 榊原は康太の双丘を開くと肉棒を押し付けた 「食べて下さい」 榊原はそう言い康太の乳首に吸い付いた 「僕の君です 僕だけの君です 炎帝……遥か昔から僕の瞳には君しか映っていませんでした……」 乳首を吸われながら……囁かれ……唆される 康太は榊原の肉棒を飲み込み始めた 「康太♪」 スリスリ甘える榊原は可愛い 康太は榊原を抱き締めた 「……あんでこんなに……」 榊原は腰を動かしながら康太を強く抱き締めた 「何ですか?言って……このお口で……言って」 榊原は康太のお口を優しく撫でた 康太は榊原の指を舐めた 「あんで……今日はこんなに可愛いんだよ!」 可愛くて…… 堪らなくなる 何でもしてやりたくなる 愛してるのだ榊原伊織を…… 「康太……僕には君の方が可愛いです」 「伊織……めちゃくちゃにして……」 康太は誘った 榊原は康太を押し倒して、足を抱えた グイッと奥まで挿し込むと、康太は仰け反った その首に吸い付き甘えた 「……ぁ……あぁっ……イクッ……」 「僕も……イキます……ッ……康太…康太ぁ……」 康太と榊原は同時に達した 榊原は康太の上に重なった 「………伊織……」 「何ですか?」 「愛してる」 汗で湿った髪に口吻て掻き抱いた 「僕も愛してます…… 誰にも君は渡しません ……僕の傍を離れるなら… 僕は間違いなく君の息の根を止めます」 「………伊織……嬉しすぎる……」 「康太」 榊原は康太に甘えた 「………何か………伊織が甘えるって… めったにねぇかんな……ドキドキする…」 「僕だって君に甘えたい時だってあります 君が………我が子を甘やかす時……少し妬けます 心が狭いって想うけど……僕だけの君でいて欲しいんです 僕が甘えるのは嫌ですか?」 康太は榊原を強く……抱き締めた 「嫌な訳ねぇじゃんか! オレは伊織が大好きなんだ! 伊織しか愛せねぇ…… 青龍しか欲しくねぇよ!」 「康太……僕は幸せです」 「……オレも幸せだ…… お前がくれる幸せだ…んっ……あぁん…」 「……止まれません……康太…君が欲しくて止まれません」 「…あっ……あぁっ……深いってば……」 「深い所……好きでしょ?」 耳朶を甘噛みされながら……問い掛けられる どろどろに溶けていく…… 「………好き……犯して……」 榊原は康太を抱き上げた 深く深く串挿しにて……康太を上に乗せた 「………伊織のエラが……あっあぁっ……」 「君の良い所を掻いてるでしょ?」 「……伊織……そこ……イイっ……」 「君の好きな場所ですよね?」 「………んっ……あぁん……伊織……」 止まらない欲望に乱されて…… 求め合った 榊原は康太に甘えて……康太を離さなかった ズルッと榊原の性器が力なく抜け落ちると、榊原は康太を胸の上に乗せた 康太…… 目を醒ます君は…… 僕の姿を見ると蕩ける様な笑顔を向けて笑うんですね 安心しきった顔に…… 僕はどれだけ救われるか…… 君は解らないでしょ? 僕の総てで愛してます……康太 目覚める君の最初の瞳に…… 僕を映して笑う そんな君がみたくて…… 一晩中…… 君の寝顔を見る 愛する人 僕の愛する君 君の瞳に映る僕は…… 至極幸せそうに笑っているんですね こんな顔をさせれるのは君だけです 「愛してます……康太」 榊原は呟いた 「オレも愛してるぜ伊織」 康太は榊原の胸から顔を上げた 「………康太……」 「オレの命じゃねぇかよ? おめぇを亡くしてオレは生きられねぇ…… おめぇを亡くして……オレは正気じゃいられねぇ…」 「僕も……君を亡くせば狂います 君の後を追う……何処までも一緒です」 「……伊織……」 「何ですか?」 「………新社屋完成披露パーティー 後数時間後には準備に入らねぇと…… ダメじゃねぇかよ」 「……切れました?」 「切れてねぇけど摩耗がすげぇ!」 康太は笑った 「康太……」 榊原は康太に擦り寄った 「…伊織……甘えてる?……」 「ええ。甘えてます」 本当にタチが悪い…… 「可愛すぎる……」 康太が言うと榊原は笑った 「そんな台詞言えるのは君だけです」 「そうか?」 「そうです」 「伊織は可愛い男だぜ 愛おしいぜ!」 「愛してます…奥さん」 榊原は康太を抱き締めたまま起き上がった 「支度しますか?」 「おう!支度しようぜ」 榊原は康太を浴室に連れて行った 外も中も綺麗に磨き上げると、湯船に浸かった そして浴室から出ると何時もの様に康太の髪を乾かし、支度をした 康太の支度が終わると榊原も支度をして、康太をリビングのソファーに座らせた 康太は怠そうにソファーに寝そべっていた 一生がリビングに顔を出すと康太は眠っていた 榊原は掃除と洗濯をしていた 何時もの日常が戻って来ていた 一生は康太の髪を撫でた 「一生……」 一生はニカッと笑った 「お疲れか?」 「愛されてるかんなオレは」 「ごちそうさん!」 一生はやってられるか!と笑って言った 「……一生……」 「あんだよ?」 「オレがもし死んだら……」 「おい!縁起でもねぇ事を抜かすな!」 康太は起き上がって一生を抱き締めた 「オレの子供が……独り立ちするまで見届けてくれ…」 「……康太……」 「オレの代わりに……」 「………ひでぇ奴だな……おめぇは……」 共に…… それしか望んでいないのに…… 遺って… 見届けろと言うのか…… 「今すぐじゃねぇ……」 「あたりめぇだ!」 一生は泣きそうになった 康太のいない世界に生きる…… そんな日が来るなんて…… 考えてもいなかった 「気弱になるな!」 「なってねぇよ! でもな……何時何かあるか解らねぇじゃねぇかよ だからな……おめぇに遺しておこうと想ってな」 「んな事!言うな!」 一生は叫んだ 康太は一生に口吻た 「直ぐじゃねぇ……」 「……おめぇは本当に……」 一生は康太を抱き締めて泣いた 「泣くな一生……」 「………おめぇが虐めたんじゃねぇかよ!」 「ならお詫びに明日、昼飯奢ってやんよ!」 「昼飯で騙されねぇぞ!」 「んなら明後日も奢ってやんよ!」 「………なら絆されても良い……」 康太は笑った 一生も笑っていた 本当は……泣き叫びたい でも……出来なかった 一番辛いのは康太だと解ってるから…… 「うしうし!」 康太は一生の頭を撫でた 榊原はそんな二人を見ていた 掃除と洗濯が終わると、康太の傍に行き 榊原も一生の頭を撫でた 「……あんだよ?」 「………何時か流生に父だと名乗りなさい 約束………ですからね」 「旦那……」 榊原は一生を抱き締めた 「悩まなくて良い…… 君は悩むタイプじゃない」 「……なっ!」 一生は榊原の言いぐさに怒った 榊原は笑って康太を抱き上げた 「その前に今日は張り切って下さいね!」 「解ってんよ!」 一生は一足先に階段を下りて行った 康太と榊原は一生を追って1階に下りて行く… キッチンに行くと子供達が食事をしていた 「お!モリモリ食ってるか?」 康太が子供達に話し掛けると、子供達は笑顔でかぁちゃと、とぅちゃに 「「「「「おひゃよう」」」」と挨拶した 康太も席に座って朝食を始めた 慎一が康太の食事の準備をする 康太の前には特別メニューが並べられていた 康太はそれを静かに食べていた 何時もと変わらぬ朝の始まりだった 清隆も瑛太もキッチンに顔を出し、康太を抱き締めて食事の邪魔をして、朝食を始めた 瑛太は「やっと新社屋完成披露パーティーですね」と呟いた 清隆も「これで落ち着いて仕事が出来ますね」と散々忙しい日々に辟易しているのが伺えれた 玲香も「レストランも始動するわいな」と忙しい日々に気を引き締めた 京香も「今度は託児所は園児が増えるからな……」と気が抜けないと呟いた 「その前に……今日を乗り切らねぇとな」 康太は笑った 家族の気持ちは…今夜のパーティーを乗り切る……それだけだった 気合いの入った家族を見て流生は 「りらっくちゅ!」とニコッと笑って言った 康太は「……おめぇ……大物かもな…」と笑った 家族は全員笑っていた 暫しの休息の時だった

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