「……っあ、ん、ん……っ」 　ぼくはあっという間に着ていた衣服を剥がされ、下着一枚になった状態で先輩とシーツの間にうつ伏せでサンドイッチにされていた。 　冷感シーツが頬を掠めると少しだけ冷静になれるけど、すぐに考えが追いつかなくなってくる。聖先輩がずっと、ぼくの背中を可愛がってくれている。 　少しだけ歯を立てたり、舌先で上から下へ舐めたり、それはもういろんな方法でぼくの肌に触れてくる。 　ぞわぞわっと鳥肌が立つくらいに感じてしまって、ぼくは打ち上げられた魚みたいにびくびくと何度も体を跳ねさせた。 　跳ねるたびに足の間の昂ぶったものもこすれて刺激され、新たな快感を生み出す。 　ムズムズしてしょうがない。ちゃんとそこを、触りたい。 「小峰、キス」 　ギュッと閉じていた目を開けると、いつの間にか先輩の顔が目の前に迫っていた。 　ぼくは横向きの状態で、先輩にキスを繰り返す。 　先輩は器用にも、キスをしながらぼくのボクサーパンツに手をかけ、下に引っ張った。 　脱がせやすいように腰を浮かせると、パンツがずり落ちた瞬間に中のものが勢いよく飛び出したのが分かって、赤面した。 「……す、すみません」 　何に対して羞恥しているのかすぐに分かった聖先輩は、意地悪そうにくすくすと笑った。 「悪い。やっぱりお前、すごく可愛い」 　聖先輩も自らTシャツを脱ぎ捨て、履いていたズボンも下着と一緒にずり下ろした。 　こっそり見たけど、やっぱり先輩のそれも昂ぶっていて大きかった。 　先輩の手がぼくのお尻を撫で回す。もっと奥に指がすっと入ってきたのが分かって、ぼくは顎をのけ反らせて変な声を上げた。 「はっ……ぁ」 「ここ、すごく熱い。あ、逃げるな」 　ぼくは羞恥と動揺で、膝を立てて腰を前に引き、先輩の手から逃れた。 　しかし先輩はぼくの体に覆いかぶさってくる。 　耳元に熱い吐息を吹きかけながら、ぼくのお尻の奥に指を入れ、背後から回した手で前の方にも刺激を与えてくる。 　同時にそんな事をされて、頭がパニックにならないはずがない。 「あっ！　だめっ……それ……っ、ん、ぁっ、あっ」 「今、二本目」 　聖先輩とだったら確かに、こうなっても大丈夫だと思った。 　思ったんだけど、何もかもが初めてすぎて訳が判らない。 　粘度のある水がぶつかるような音を耳が刺激し、奥も前もかき混ぜられているせいで自然と涙が迫り上がってくる。 　体から力が抜けていって、頭が下がってきた。 　腰だけを高く突き出した卑猥な格好になりながら、ぼくは白濁の液を吐き出した。