5 / 25

地下牢にて-2

「・・ふぐぅぅぅっ!」 快楽を得てすっかりと固くなった男の雄を一気に受け止めたせいで、一瞬呼吸が止まった桂樹の眼前にバチバチといくつもの星が飛び、同時に潤んでいた双眸からはボロボロと熱い水滴が溢れては頬を幾度も伝っては落ちていく。 「うっ・・ぶぁっ・・ううっ・・」 「ああ・・たまんねえなぁ・・」 「ああ。いい表情になったじゃねえか」 ぬっちゃぬっちゃと滴るような淫猥な水音を耳にしながら、眼前に立つ男が桂樹の雄へと指を伸ばした。 その感触に桂樹の腰がびくりと震えたが、それを楽しむかのように男が自身の雄を重ねるように握ると、桂樹の顔が先ほどよりも青みを増し、懇願するように首を左右に振っては拒否を訴えている。 しかし、彼らにその懇願は届きそうもない。 「なぁに、ちゃんと皆の前で出させてやるよ」 「今度はちゃんと見て貰いな」 そう話すと前後に立つ男が、同時に擦りつけるように腰を上下に揺らし始めた。 背後に立つ男が塞いでいた桂樹の口から手を離すと彼を抱くように支えている。 それを見てか、眼前に立つ男の唇が噛み付くような仕草で桂樹の口を乱暴に塞いだ。 「ぶっ・・ううっ・・ぐうぅっ・・」 ぐっちゃぬっちゃと淫猥な音が男達の荒い息遣いと混ざり、桂樹の瞳からは熱い涙がいくつも零れ、顎へと伝い落ちていく。 背後からはパチュパチュと激しく腰を打ち付けられる衝動で上手く息を吸う事が出来ないまま、唾液を零しながら喘ぐ桂樹の表情が段々と苦悶に満ちていった。 「うっ・・うぶっ・・」 桂樹へと向けられる青年軍妖達の視線を直に受けながら、耐えるようにグッと瞳を閉じるものの、その動きは止まりそうもない。 男達が青年軍妖達に見せつけるように腰を動かすと桂樹の腰が震え、それに呼応するかのようにふわふわと水泡が浮かんでは弾けていった。 「何も我慢するこたぁねえんだぜ」 「まぁ。若いお前等にはちっと刺激が強すぎたか」 「ハハ。違ぇねえ」 達しそうになる度に、ずるりと雄を引き抜かれ、桂樹の身体は一瞬楽になったものの、再度昂ぶりを見せる男の雄と嘲笑の混ざる荒い息をその背に感じながら、桂樹は表情に暗い影を残したまま『嗚呼・・』と項垂れている。 荒く息を吐くその背後が急に冷たくなり、「ん?」と彼が顔を上げた瞬間、別の男と目が合った。 「・・・・っ・・」 「俺達だけだと思ったか?」 「・・・・ハハッ・・ここには若い者も含めて溜まった奴が大勢いるからなぁ・・ご苦労なこった」 「・・・・」 先ほどまで眼前に立っていた男がスッと離れていく。その言葉を耳にして桂樹は全身から血の気が引いていくのを感じながら周囲を見回した。 「・・・・・・ぁ・・」 最初は若い軍妖の青年たちを含めて五名ばかりいたはずが、いつの間にか十名ほどに増え、寒々しかったはずの地下牢が賑やかなものへと変わっていく光景がそこにはあったのだ。 「・・・・」 それには桂樹も一瞬、狼狽の色を隠すことは出来なかった。 自身の身にこれから起こるであろうことを想像すると、止めようにも怯えの波が増し、恐怖心という名の闇が足先からガクガクとせり上がって来るかのようだ。 「・・・いっ・・やっ・・っ・・」 「仕方ねえよなぁ・・・こうなっちまったんだからよう」 「次は誰の番だ?」 「ああ。俺だな」 そう話す男が静かに近付いて来る。 蝋燭の光に照らされて覗く褐色の肌が印象的なその男は戦装束に身を包んだまま桂樹の側に歩み寄ると、彼は手早く身に着けていた鎧を外し、やや乱暴な手つきで桂樹の顎を持ち上げた。

ともだちにシェアしよう!