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過去世の恋(6)

困ったような暁の声が聞こえてきた。 「こら、千早…力を抜け。ほら、大きく息を吐いて…吸って…」 力?力を抜く? そう言われて、千早は暁に言われるがままに、大きく深呼吸しながら強張っていた全身の力を抜いていった。 それでも後孔に刺さった異物感は拭いきれない。 それが暁の指だと思うと尚更だ。 ところが暫くすると、自分の中が蠢き始めたのが分かった。まるでその指を中に引き込むような動きをしている。 獲物を離すまいとするみたいに、襞がぬったりと指に吸い付き、蠢いている。 しかもそれがとても気持ち良いのだ。 これは何?私の身体はどうなっていくのだろう? 中の変化に気付いた暁は口元に笑みを浮かべて、そおっと指を動かし始めた。 その動きに合わせて内壁も動く。 そして段々とある部分に辿り着き、こりっとしたモノに当たった瞬間、千早の身体が跳ねた。 「あっ!?」 びりっ、と甘い痺れが全身に伝わり、お腹の奥からじんわりと射精後の快楽に似た甘怠さが広がってゆく。 「ここか…」 暁はそこを目掛けて執拗に刺激し始めた。 千早は次から次へと感じる快感に耐え切れず、暁の腕を掴んだ。 「あっ、やっ、あか、つきっ、さっ、あんっ、あっ」 甘く色っぽい喘ぎ声が褥に響き始めた。 これは何だ。私は女になってしまったのか。 戸惑いながらも快楽に身を委ねる千早の姿に、暁はもう限界だった。 こんな愛らしい痴態を見せつけられて、我慢できる番が何処にいるというのか。 初めてだからゆっくりと、と思っていたのにとんでもない。 早急に繋がりたくて、負担をかけると分かっていながら指を引き抜き、猛り狂う暁自身を後孔に押し当て、2、3度擦り付けると狙いを定めて一気に突っ込んだ。

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