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再びの…(3)
その頃キッチンでは、すっかり支度の整ったテーブルの料理を見つめながら、五気が『待て』のお預け状態で、もう我慢の限界がきていた。
黄「志津様、まだですか?」
緑「主様達は、きっと朝までお出ましにはなりませんよ。
私達はいつまでお待ちしたら良いのですか?」
赤「黄牛!緑春!そんなことを言うものではありません!…でも、主様も千早様も…出て来られる気配もない…」
黒「志津様、様子を見にいかれては…」
白「黒泉!何を無粋なことを!」
志津はこの様子に笑いながら言った。
「ふふっ…そうねぇ。きっともう降りてはこないわね…じゃあ先に食べちゃいましょう。二人の分は除 けているから好きなだけお食べなさい。
順番にお皿を持って、ご飯をよそってこっちに持ってきて頂戴。」
彼らはその言葉に我先にと席を立ったが、赤羽の号令で行儀良く並び、志津の言われた通りにした。
ほかほかと湯気の立つ、食欲をそそるスパイシーな香りに、五気達は涎を垂らさんばかりに見つめている。
「熱いから火傷をしないようにゆっくり食べるのよ。
はい、ではいただきましょう。」
いただきまーーーす!!!
志津の忠告を聞かずに、大口を開けてひと口放り込んだ黒泉が、あまりの熱さにあわあわと大騒ぎしている。残りの4人も一緒になって騒ぎ始めた。
「だから言ったでしょ。早くお水を飲んで。」
やっと人心地ついた黒泉は
「…はあっ…火傷するかと思った…でも、美味しい!
志津様、これ何ですか?」
「ライスカレーというのよ。
気に入ったならまた作ってあげるわね。」
白「志津様はお料理が上手で、いつも美味しいものを食べさせてくれてた…私達の母様 みたいだった。」
緑「千早様も志津様に仕込まれてお上手でしたね。
この世でもそうなのですか?」
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