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第10話(R18)
◇
頭が薬の効果でぼんやりしながらも、ファランがラシャの身体を舐めながら彼の寝着のボタンを外していくのを、なすすべなく見ているしかなかった。
ボタンが一つ外される度に、火照った身体にひやりとした空気が流れ込む。少し汗ばんだ肌が晒され、その刺激にラシャは身じろぎした。
「うっ、うんっ……」
「あぁ、汗がすごいね。私が全部舐めてあげるから……」
股下まであったボタンを全て外され、ファランの指で寝着の隙間を焦らすように、ゆっくりと暴かれていく。
寝着の下は、腰に巻かれた下穿きだけだ。殆ど剥かれた状態に、羞恥心が湧き上がる。
ファランの舌が、首輪の真下からゆっくりとなぞるように、汗を舐め取っていくのが分かった。
「あぁっ、やぁっ、んっ……。兄様っ……」
彼は胸元、肩、脇、と執拗に舐め始めた。舌を大きく出し、捏ねるように唇で肌を食みながら、ラシャの白い柔肌を食べ尽くしていく。
「ひぃっ、んぅっ、はぁうっ、んぁっ、あぅっ……」
「はぁっ、ラシャは汗までもが甘いね……。このまま食べてしまいたいくらいだ」
「いやっ、あぁっ、やめっ……」
「でも、ここが一番美味しそうで食べたい所だよ。この柔くて小さないけない突起がとてつもなく可愛くて、そそるよ……」
そのままファランの濡れた舌先が、ラシャの乳首に触れ、クニッと押し潰した。
「ひぁっ、あぁっ、んっ……!」
甘く刺すような乳首の刺激に、びくりとラシャの身体が浮き上がる。
ファランはラシャの身体を抑えながら、更に乳首を弄ぶように舌先を蠢かしながら、チュウっときつく吸った。そのまま舌先を動かし続ける。
「やぁっ、に、にいさまっ、あっ、あぁっ、やぁんっ……!」
悲鳴を上げるラシャに構わず、無言で乳首を嬲り続け、更にもう片方の乳首も指先で優しく押し潰し、クリクリと回し始めた。
「ひっ、いいっ……!」
余りの刺激に両眼から涙が溢れ落ちる。寝着を淫らにはだけさせたまま、ラシャは枕の端を掴み、すこしでも快感を耐えようとした。
そんな彼を嘲笑うかのように、ファランの舌先は残酷にラシャの限界をこじ開けていく。
クチュクチュと忙しない音がどんどん速まっていく度に、彼の腰もビクビクと震え始めた。下腹部にある敏感な局部が、熱く反応し始め、分泌された物で濡れていく感覚が止まらない。
ラシャの限界を知り、ファランの舌や指が、乳首を容赦無く苛め散らす。
「ダメェッ、もうっ、もうダメッ、イッちゃうっ、イッちゃうっ……!」
ラシャが白い髪を振り、腰を浮かせた。
ファランはそれに合わせ、乳首にきつく吸い付いた。
「ひぁっ、あっ、んあっ、あぁっ……!」
ビクビクと腰を震わせ、枕をキツく握り締めたまま、とうとう絶頂を迎えた。
「ふふ。とても可愛く逝けたね。ラシャ」
お互いの溢れ出るフェロモンの香りに包まれ、ファランは満足そうにキスを送った。
「さぁ、次はもっと気をやる位に悦ばしてあげるから。脚を開きなさい」
ラシャは震えが止まらず、中々身体が動かせずにいた。兄の言葉は聞こえていたが、すぐに行動に移せないでいた。
そんなラシャの様子に、ファランは反対の乳首を舐めながら、吸いついた。
「やぁっ、はぁっ、はぁんっ……!」
「ラシャ?出来ないなら、私が勝手に可愛がってしまうよ」
そう意地悪く囁くと、ラシャが出してしまった物で濡れそぼった下穿きを、ゆっくり脚から抜き取られてしまった。
「やっ、やだっ、恥ずかしいよ……」
何も着けていない、ほぼ裸に近い状態で、ラシャは羞恥で局部を手で隠した。
「ラシャ。手をどかしなさい」
兄の言葉に、ブンブンと首を横に振った。
「やっ、やですっ……」
「なぜ?いつもしている行為だろう?」
「そっ、そうですけど、やっぱり恥ずかしい事は恥ずかしいんですっ……!」
「しょうがないね……」
ファランは溜め息を吐くと、嫌がる彼を抱き寄せ横たわると、自分の腹の上に乗せ、強く抱きしめた。
「え?」
「ヨル、『恋雫』のゼリーをラシャに入れてくれ」
「畏まりました」
「え?ヨル……?」
「失礼致します」
今まで死角にいたヨルが、突然返事をしてやって来たのには驚いたが、靴を脱いでベッドに上がって来たのには、もっと驚いた。長細い液体の入ったガラス瓶を手にしてにじり寄って来られて、呆気にとられる。どうやらラシャの後ろに回ったらしい。
「いつもはここまでしないんだが、今夜は特別だ」
「に、兄様……?」
「ふっ……。私も焦っているんだよ。ヨル、入れなさい」
少し寂しそうに微笑むと、彼はラシャの双丘を割り開いた。そこへ、何か冷たい細くて硬い物が押し付けられ、グッと侵入してきた。そのまま、中身を後孔の中に流し込むように、ゆっくりと深く隘路を掻き分けて沈ませていった。
「ひっ、なっ……、何っ……!いやぁっ!」
「これは『恋雫』に、ある薬草を加えて薄めた物だ。薄めているが、粘膜に直接吸収させるから即効性が強いだろうね」
そう説明しながら、ラシャの双丘を手で大胆に捏ね、ガラス瓶で刺激を与える。
「あっ、あぁっ、やぁっ……!熱いっ……!」
灼けるような熱い刺激が後孔の中を駆け巡り、粘膜をジンジンと炙って来る。
その時、ガラス瓶がゆっくりと抜かれる感覚が粘膜を蠢かせ、泣きたくなるような刺激が襲った。
「やぁっ、あぁ……、あぁっ!」
震えながら身体を縮こまらせ、衝撃に耐えていると、ファランがよく頑張ったと褒めるように優しく手で頭を撫でた。
「失礼致しました」
ヨルが静かにベッドを降りる気配がしても、振り返る事が出来ない。
「に、兄様様……。僕、おかしくなりそうです」
「そうか。でも出してはいけないよ。ラシャの為に典医が調合した物だからね」
「はっ、はっ……。そ、そんな、無理です……」
「仕方がない。では、漏らさないように、私が栓をしてあげよう」
「なっ、兄様、そんな、やめっ、あっ、あぁっ……!」
ファランは、興奮で熱い吐息をラシャのウサギ耳に吹きかけながら、彼の剣術で鍛えられた硬い長い指を、ラシャの小さく窄まった後孔へ挿し入れた。
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