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第11話(R18)

◇  グチュグチュと卑猥な水音が、ベッドから絶え間なく響く。 「んっ、ふぅっ、んっ……、あむっ、はぁっ……、んっ………」  ラシャは、兄の身体に乗ったまま、まろい小振りな尻を淫らに揺らしながら、小一時間兄の指で犯されていた。初めは嫌がっていたラシャも、『恋雫』を注がれた後孔が熱で疼き始めると、撫でるように動かしてくる指に食いつき、蠕動する内襞の動きに酔いしれ、感じてしまった。指を一本、二本と増やされ馴染まされていくと、気持ち良くてどんどん癖になってしまう。そして徐々に指で犯されるのを受け入れ始め、今は余りの気持ち良さに快楽に没頭し啼いていた。  ファランの長い三本の指が、ラシャの熱く熟れた粘膜の中を、容赦無く高速の巧みな動きで突き入れていく。 「ふぁっ、あぁっ、ひぁっ……!」 「さぁ、ここでまた逝けたら、もっと気持ち良く啼かせてあげるよ……」  彼の舌で、ウサギ耳の中の隅々まで舐め弄られ、快感で細かい痙攣が止まらない。  兄の硬く漲らせた陰茎を擦りつけられ、腰を引くつかせながら喘ぎ声が漏れる。 「いいっ、気持ち良いよっ……、兄様、もっと、もっと擦ってぇっ……!」 「あぁ、ラシャ、勿論だ。私で好きなだけ気持ち良く逝きなさい」  何回逝ったか分からない。でも兄の指が着々とラシャの小さな隘路を広げ、柔らかくさせ、官能の声を上げさせていった。  ファランは、長く硬い指を曲げ、彼をよがり落とす場所を集中的に擦り続けた。 「ひぃっ、あぁっ、あぁっ、やぁっ……!」  ラシャの嬌声が寝室に響く。  ファランの指が、じゅぷじゅぷと泡立て掻き回しながら、お互いの腰を密着させた。 「あぁ、そこっ、そこっ、いいよぉっ……!」 「可愛いよ、ラシャ、なんて厭らしいウサギだ……。ほら、ここ好きだろう……?たくさん擦るよ、ほら、ほらっ……」  ファランの蕩けるような声と激しく突き続けて来る指が気持ち良過ぎて、後孔の粘膜が悦びに震え、ヒクヒクと収縮を繰り返す。 「ひぅっ、好きっ……、また、またイクっ……、イクっ……、あ、あ、あぁっ!」 「ラシャ……!」  ファランの感じ入った声に導かれ、ラシャは腰と尻を淫らに振り立てて絶頂した。 「はぁ、はぁ、はぁ、あぁ、ん……」  ラシャは、彼の胸元にしがみつきながら、息を整えようとした。しかし発情期促進剤の効果のせいで、全く呼吸が落ち着かない。快感もあとから後から、絶え間なく後孔から這い上がってくる。指だけじゃどうにもならない気がして、おかしくなりそうだ。もう何でも良いからこの疼きを癒やして欲しい。  彼は、まだラシャの後孔を捏ね続けている、兄の意地悪な手に自分の手を重ねた。 「に、兄様……。もう、これだけじゃ、嫌です……」 「ん?ラシャ、これは嫌かい?」 「あ、ふぅっ……。分からない……、けど、これよりも、もっと気持ち良くして、下さいっ……。お願いします……」  ラシャが涙を浮かべ、身体が辛いと訴えると、ファランはやっと彼から指を引き抜いた。抜かれた孔から、トロリとした蜜液が溢れ落ちる。 「くぅっ……、んっ……」 「やっと正直に言ったね。いいよ。」  彼は、ラシャを抱き締めると、再びぐるりとラシャを彼の下に寝かせた。そして着ていたガウンの紐を解き、脱ぎ落とした。美麗な容姿とは対照的に、筋肉で逞しく刻まれた身体は、美しくも猛々しい。アルファらしい雄のフェロモンを纏わせた兄の裸体は、ラシャのオメガの本能を刺激した。 「はぁっ、はぁっ、兄様っ、僕身体が……」  アルファのフェロモンに誘発されて、ラシャの未熟な陰茎と熟れ切った後孔から、トロトロと愛液が滴り流れる。頭の中も甘い香りで紗が掛かったようになる。気持ち良くなりたいという思いが、強制的にそれ一色になろうとする。 「あぁ、すごい、なんて濃くて瑞々しい香りなんだ。いいよ……。今すぐ何も考えられないくらいに、気持ち良く中を愛してあげるからね」  ファランも僅かに息を荒げ、オメガのフェロモンをうっとりと胸一杯に吸い込む。そして、ラシャの折れそうに細い脚を抱え上げ、己の硬く膨れ上がった屹立を、蜜を溢しひくつかせ誘っている後孔に、ピタリと当てがった。 「さぁ、やっとご褒美をあげるよ。たくさん食べなさい」  彼の欲望が、グチュリと音を立てて、ラシャの蜜孔に突き立てた。 「ひっ、あ、あぁぁっ……!」  灼熱の棒をねじ込まれる感覚と蕩けるような甘い衝撃が、同時に身体中を駆け走った。  余りの重い衝撃にギュウっ、と兄の身体を抱き締める。 「あふっ……、いや、やぁっ、嫌っ、ぬ、抜いてぇ……」 「ん……?嫌かい?まだちょっとしか入れていないけど、抜いて欲しいの?」 「お、大き過ぎて、苦しい……。抜いてっ……、無理ぃっ……!」  甘く囁かれ必死に頷くと、しょうがないなという風に、ウサギ耳を甘噛みしながら、腰を少し引いた。そのまま抜いてくれるのかと思い、無意識に腰を上げた瞬間、一気に奥まで突き入れられた。 「ひぃっ、ん……!いやあぁっ……!」 「はぁっ……。抜くわけないだろう……。こんな極上の孔から出ていって欲しいなんて、なんて非道い子だ。まだ子供だから仕方がないのかな……。これからここでもっと気持ち良くさせていって、早く大人に変えてしまわなければ」  低く苛立ちを露にした声で呟くと、ラシャの唇を塞ぎ、舌をねじ込ませた。 「あむっ、んんっ、はぁっ、あふっ……」  口腔内を舌で嬲り回し、ラシャの手と手を合わせ、シーツの上で縫い止めながら、腰を細かく突き動かし続ける。 「ふぅっ、んんっ、あぅっ、んっ……」  ラシャの腰はファランの逞しい脚で固定され、見動きできないまま、ひたすら隘路を擦り上げられる。ラシャの愛液が潤滑油となって、ファランの鋭い律動を助けてしまっている。 「ひっ、あっ、あっ、あぁ、あぅっ……」  ファランの大き過ぎる屹立と、快感を小削ぎ取っていくような腰使いに、ラシャの内襞が熱く収縮を起こし始める。脳が灼けるような快感に兄の胴に両脚を寄せ、挟むように力を入れて堪えようとし始めた。  そんなラシャの様子を窺っていたファランは、更に咥内を激しく舌で苛めながら、腰を扇情的に打ち付けた。赤で染められた天蓋に張られた薄いカーテンが、彼らの動きに反応し淫靡に揺れる。  ついに我慢していたラシャも、彼の絶え間ない突きに堪えかね、激しく痙攣した。 「ひぅぅっ……!はぅっ、うぅっ、んっ、んっ……!」  ジュッと舌を吸い付かれながら、逝っている間も容赦無く突かれて、低酸素状態で攻められ続けた。 「こんなに大事に育て上げて、愛しているのに……。私の物にならないなんて、とても悪い子だよ」  やっと唇を離し、ラシャを見つめながら切なげに話しかけた。しかし、既にラシャは激しく攻められ、朦朧とした状態で兄の言葉を聞き取れていなかった。 「やはりこの小さな身体では、私の全てを受け止められないのか」  ラシャの頭を撫でながら、キスを何度も落とし囁くファランは、どこか苦し気に独りごちる。それでも今夜だけは、彼に与えられた『恋雫』に入れた魔法の薬草によって、欲望を叶えられるのだ。 「さっきの『恋雫』をゼリーで薄めて混ぜていたのは、『宵闇草』という薬草だよ。だから今夜から眠りに落ちるまでは、ラシャとたくさん気持ち良い事を好きなだけできるね」  ファランは幾らか満ち足りた表情で、ラシャのどこか虚ろな顔を舐めた。

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