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第41話 冬至

年の瀬も迫った12月22日  この日は冬至だった 烈は兄達と京香と柚と一生と慎一と共に買い物に出掛けていた 烈は「冬至だから柚子風呂入らなきゃ!冬至南瓜と柚子よ!ママ!」と柚と手を繫ぎ言う 柚は嬉しそうに笑い「れちゅといっちょ?」と言っていた 流生も「冬至南瓜高いかしら?」と言う 烈は「そうね、何でもかんでも値上げだもんね!」とどこぞの主婦よ?と言う会話をしていた 一生は「今時、冬至に冬至南瓜食ったり柚子風呂に入る奴なんかいねぇだろ?」とボヤいた 烈は「カズ、行事は大切にゃのよ!」と言う 行事は大切だと想うか、節分に鰯の目に柊ぶっ刺して家の軒先に挿した時には驚いた 今時そこまてやる家ないって!! と想ったのは言うまでもなかった 京香が「柚子は幾つ買うのじゃ?」と問い掛けた 烈は翔に「ボク達のお風呂は一個で良いわよね?」と問い掛けた 翔は「そうね、僕達は一個で良いわよ!」と言う 値上げは此処まで来ているのだ 「じぃしゃんとばぁしゃん一緒にお風呂入れば一個よね?」 烈が言うと太陽が「年寄はゆっくりお風呂に入りたいモノなのよ!一個ずつ買おうよ!」とフォローした 「イチャイチャ要らないにょ?」 音弥が「要らないのよ!イチャイチャより暖まりたいのよ!」と言う 「そっか、ならじぃしゃんとばぁしゃん一個ずつで、母しゃんは一個で良いわよね?」 「それは一個で良いわよ!」 大空が笑っていう 「そーちゃんとゆーちゃんと、カズとりきちゃんは一個で我慢してイチャイチャして貰い 慎一きゅんはレイ達入れて貰い、北斗達は一個でしょ?」と数を数えた 一生は言葉をなくしていた 慎一は笑って「ならば俺はちっこいのと入るので柚子は3個所望します!」と言った 翔は「何故?」と問い掛けた 「お風呂に浮いていたら喜んで遊ぶでしょ?あの子達は!そしたら一人一個持ちたがるので3個要望するんです!」と言う 京香は「ならば5個ずつ入ったのを大目に見て3個買えば良いじゃろ!」と籠にバサバサ入れて行く そして南瓜に行く 冬至南瓜は高くて値段と相談となった 慎一が「こんなに値上げしてたら無理ですね!」と言う 「そーね、諦めるしかにゃいわね!」と言う 一生が「冷凍でどうよ?値段安定してるだろ?」と提案する 慎一が「冷凍ならスッパリ諦める、季節物を買う言う事はそう謂う事なんてすよ!」と言った 烈は「仕方にゃいのよ!」と言うと兄弟は頷いた 京香がならばもう一袋柚子を買って鍋に入れてしまえばよいではないか!」と言った 慎一が「からば実はデザートに使いましょう!」と腕をポキポキ鳴らした そうして鍋の材料を買い安くあけて買い物をする! 皆で烈以外は車に乗り飛鳥井の家へと帰る 烈もケントの車で飛鳥井へ帰る 飛鳥井の家に帰ると【R&R】のメンバーがいた キッチンのテーブルの上には柚子と南瓜があった 竜馬が「それメンバーから!今日は客間と源右衛門の部屋で柚子を浮かべて風呂に入るんだよ! その為に買い物して来たんだよ!」と言った 烈は「高くにゃかった?」と問い掛けた 竜馬は「俺等は埼玉へ音源を撮りに行き、道の駅で地場野菜が安くて買っただけっす! しかも昨日買ったから柚子も南瓜も安かったっす!」と言った 烈は冬至だから柚子と南瓜を買いに行き、如何に高くて買えなかった!と訴えた で、南瓜は諦めた……と話した だから嬉しいと言われ、竜馬も嬉しくなった 康太と榊原が瑛太と清隆と玲香と共に帰宅してした 瑛太はキッチンで嬉しそうな声がするから部屋に行く前にキッチンを覗いたのだった 「どうしたんです?」と問い掛けると烈が嬉しそうに瑛太に話した 京香も「高くて南瓜は諦めていたんだけど、竜馬が買って来てくれたのじゃよ!」と説明した 瑛太は竜馬の頭を撫で「竜馬、お疲れ様でした!」と礼を言った 竜馬は嬉しそうに笑っていた 慎一は圧力鍋で南瓜の調理をしていた ちっこいのには食べやすく、ひき肉を入れ片栗粉でとろみを付けて南瓜の上に掛けて食べやすくした そのトロミの中に柚子の皮を切り刻んで入れた 大人もそれを見て食べたいと言うから、皆同じ様に小鉢に入れて用意した そして鍋を作り客間で食べる 家族と【R&R】のメンバーだけだからストーブを焚いて部屋を暖め熱燗も作った その間に瑛太、清隆、玲香と【R&R】のメンバーと竜馬は柚子風呂へ入りに行った 子供達は湯冷めするから、寝る前に柚子風呂に入るつもりだった レイは慎一に「ゆじゅぶろって………ゆじゅいるにょ?」と問い掛けた 「違いますよ、この蜜柑みたいなのが柚子で、これを入れて入るから柚子風呂なんてすよ!」と教えた レイは「みきゃん?」と柚子とミカンの違いが解らなかった 玲香は「今宵は熱燗一本で終わりにするわいな! 寝る前に再び柚子風呂を楽しみたいからな!」と謂う 清隆も瑛太も「そうしましょう!」と賛同し、その日は鍋と南瓜を味わい柚子風呂に入った 烈は兄達と共に柚子風呂に入り、体を柚子でゴシゴシした 「無病息災!無病息災!」と言いゴシゴシ そして兄達も一人に一つの柚子を貰ったから、烈と同じにゴシゴシした きっとレイもやっているのだろう! ホカホカの体にパジャマを着て眠る 来年も良い年だったら良いな 願いながら眠る 今年も残り僅かとなって来た そんな冬至のお話でした 皆様も冬至に柚子風呂入り、無病息災と柚子でゴシゴシですね!

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