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第50話 安曇家 ❸ 壮大な挙式 序章

安曇勝也と妻 登紀子は穏やかな気持で新しい家で過ごしていた 元 華族 有栖院家の元邸宅に住んで数ヶ月 時はあと少しで11月になろうとしていた 冬の到来を感じる日々を送っていた 鳳城葵のお腹も大分大きくなって来た 登紀子は鳳城に政治家の妻になる心得を、そして自分の持てる限りの戦略を教えていた 賢い鳳城は登紀子の教えを真摯に聞き、理解して自分の考えを述べる程に素晴らしかった お腹もかなり大きくなり、動くのも億劫だと言うのに、鳳城は必死に家事を熟し安曇や登紀子に尽くしてくれていた そんな時 烈から連絡があった 烈から『今日は日曜でしょ? 総理だって休みよね? 合わせたい人がいるから、今夜 3時に自宅に行くから必ずやいてね!』と謂れ安曇は首相官邸から帰宅して帰って来ていた 貴之と鳳城も連絡を受け取り家にいた 皆 在宅し烈が来るのを待っていた 玄関の呼び鈴が鳴り登紀子がお出迎えして、客間へお通しする 来客は烈だけではなかった 護衛のケントは知っていたが、他にもいて登紀子は驚きつつも客間へとお通しした 客間に入って来たのは、とても美しい女性が二人 そして見た事のない外国人を連れていた 烈の護衛のケント・マクガイヤーなのは解るが、もう一人は誰?だった 護衛の者かしら?と皆 聞けずに固まっていた 烈は綺麗な姿勢で正座をすると宗右衛門の声で 「鳳城葵が母 由香里をお連れした! 横の男性は由香里のパートナーである! 暫くの間………葵が子を産むまで………傍にいさせては下さらぬか?」と深々と頭を下げてお願いした その横で由香里とパートナーのエリック・トンプソンも並んで頭を下げていた 登紀子は「まぁ、葵の御尊母であられましたか! 部屋は幾つも余っています! 葵が子を産むまでと言わず、ずっといて下さって構いません! 我が息子、貴之が嫁を娶ったと言うのに、ご両親にご挨拶も致しませんで、こらこそ本当に申し訳御座いませんでした!」と謝罪した 鳳城は泣きながら「ママ………」と泣いた 由香里は娘を優しく抱き締めて 「母になるのに泣き虫さんね!」と涙を拭いてやった 烈は鳳城の前に分厚い封筒を差し出すと 「ヨニー©ウッズスタンの退職金よ 此れで出産の準備をし、元気なお子を産んで下さい!」と言った その為に烈はトンプソンのスーツを着ていたのか………と想った そのお金を受け取れば………自分はウッズスタンを退職した事になる…… 今の現状を考えれば仕方がないのだが………… 鳳城が苦悩に打ちひしがれている時、安曇の家族達はもう一人は…………誰?となっていた とても美しい………モデルや女優と言っても通用する程に美しい女性だったからだ………… 烈は自分の横に座らせた綺麗な女性を紹介した 「ボクの横にいるのは、ヨニー©ウッズスタン Japaaan社の副社長になる山本洋子! 此れから倭の国で仕事をする存在です 彼女は今飛鳥井建設で修行して、会社と言う組織を勉強している最中なのよ!」と言った ヨーコは「山本洋子に御座います!以後お見知りおきを!」と自己紹介した 「そして由香里のパートナーのエリック・トンプソン氏です! 彼も鳳城の事は我が子同然に思っているので、鳳城の出産の場には同席させて下さると助かります!」 烈の紹介を受けてエリックは「エリック・トンプソンです!【R&R】のメンバーのデービッド・トンプソンは私の甥に当たります! 私は甥の右腕となり会社を支えています! デービッドが【R&R】のメンバーとなり烈と出逢い………私は甥の撮影にも立ち会う様になり、由香里と知り合いプロポーズしました ですが由香里は亡くしたご主人の事を忘れられないと言われ、結婚と言うカタチを取らずに我らは…………パートナーとして公私を共に生きて来ました! 無論、由香里の息子も娘も私を受け入れ家族と接してくれました! そんな我が子の出産ならば、傍にいて手助けしたいと想い来ました!」と想いの内を話す 鳳城はそんな家族の優しさに触れて泣いていた エリックは胸ポケットから分厚い封筒を取り出すと「葵の支度金です!お受け取り下さい!」と言った 登紀子は「それは受け取れません!葵の家族ならば、我等も家族同様! 仲良くして戴けたら、此方も嬉しい事この上ないので………」と謂う 烈は「そのお金は二人の盛大な挙式を挙げる費用として受け取りなさい! 総裁の家族に相応しい結婚式を挙げるのよ! その費用の一部にさせて貰えば良いわよ! 総理の子息の結婚よ?このまま式も挙げずにいるなんて………飛鳥井宗右衛門が関わっていて、それをさせているとしたら? それは宗右衛門の名折れよ! だから盛大なの一発ブチかますのよ! 当然、結婚式は全面協力してやるからさ! 鳳城は先ずは元気な子を産む事だけ考えなさい!」と言った 鳳城は退職金を受け取り「はい!承知しました!」と言った 登紀子は【支度金】を受け取り「宜しくお願い致します!宗右衛門殿!」と深々と頭を下げた 「あ、葵、ヨーコよ!みかちゃんはヨーコを葵のコピーと言ったわ!仲良くしてやって! そして鳳城は特別顧問として名は残しておいてあげるから、ヨーコと共同で一発どデカい研究かましてよ!」 「烈……烈………」と鳳城は烈を抱き締めて泣いた 由香里が「烈は私のだから、貴方は旦那にでも抱き着きなさい!」と言い横取りして烈にスリスリする エリックは苦笑していた 「ママ、烈と最初に出会ったのは私よ!」 「烈を誰よりも溺愛してるのは私だから!」 それを聞き烈は「ボクを誰よりも溺愛してくれてるのはばぁたんとばぁしゃんよ!」と言われ、グッと詰まる 「でも大切に思ってるんだよ烈………」と涙を浮かべて言われれば………折れるしかなかった 「ボクも由香里は大切な存在だからね!」 そう言い携帯を取り出すと電話をかけ始めた 「ばぁしゃん、美味しいの食べに行きたいわ!」 『おー!それはよいわな!』 「なら場所は母しゃんに頼み探して貰わうね! 決まったらラインするわね! ばぁたんにはボクが電話するわ!」 『ならば我等は待っておるわいな!』 「待っててね!」 そう言い電話を切り、次は真矢に電話を入れた 「ばぁたん、時間があるなら美味しいの食べに行かない?」 『まぁ烈!私達も時間取れたから烈に連絡取ろうと思っていたのよ!』とタイミングが良かったと謂われた 「なら今、母しゃんに頼み料亭探して貰うから、何処を取ったか知らせるから待っててね」 そう言い電話を切り、烈は母に電話を入れた 「母しゃん、今夜はパーッと勝也一家と由香里とエリックもいるから、美味しいご飯食べたいのよ!」 『おー!良いな!なら料亭を予約しておく! 何人位になるんだ?』 「ゆーちゃんと力哉君は今イギリスだから、それを抜いた家族分と安曇家とばぁたん達とかだから 少なくて37人分取ってボク半分持つから!」 「うし、なら40人分取って、オレとお前で20ずつになるから、半分持ってやんよ! 伊織に料亭取らせるからな、待ってろ! 取れたらラインする!」 暫くすると料亭の名前が記され送られて来た 烈は母に「送迎バスあるの?この料亭」とラインした 最近は送迎バスはない料亭が多いのだ 『40人って事でバスで送迎して貰えるぞ! バスの送迎は35人以上からだからな!』 「病院の駐車場の入口に待ってれば良いのかしら?」 『だな!その様に伊織が話を着けてくれた!』 烈は慎一に電話して 「慎一きゅん、マイクロバスでお迎えに来て欲しいのよ」と頼んだ 『何処かへ行くんですか?』 「料亭へ行き美味しいの食べるのよ! イギリスから由香里も来てるからね 由香里とは一度も料亭とかで食事した事ないし、また働いて貰わないとだからね 賄賂みたいなモノよ! 病院の駐車場の前に送迎のバスが来てくれるから、皆はそこで集合なのね! だから安曇家御一行様を送迎バスの集合場所まで迎えに来て、連れて行って欲しいのよ!」 賄賂みたいなモノの言い方に慎一は笑った 『解りました!なら此れから今住んでる家の方へお迎えに行きます!』 「お願いね、待ってるわね!」 電話を終えると「お迎え来るからね!」と言った エリックは「このスーツ、烈の為に作ったデービッドが手作りしたスーツですね!」と嬉しそうに言う 「流石副社長ね、ボクの着るスーツはデービッドの渾身の手作りの作品なのよ このスーツの基準でメンバーの制服を作り、自社のブランドとして売りに出す だから此れはまだ売りに出されてないスーツなのよ!」 デービッドは烈の服はパターンとかはパタンナーに頼むが、ミシンで縫うのは総てデービッドの手で完成させたモノだと、知っていた 烈の大好きなジャージもトンプソンのロゴ入りのを作ってプレゼントしていた トンプソンは今じゃ子供服にも名を馳せ有名になっていた 後 機能性を熟知したジャージはスポーツ選手に愛用されていた エリックは烈大好きな性格が仕事を拡大させ、名実ともに不動の人気を誇る事になるとは……デービッドだって思っていなかっただろうな………と思っていた 慎一が安曇の家に迎えに来ると烈はヨーコを慎一に頼み、ケントの車に乗り 「ボクは先に料亭で待ってるわ!」と言いケントと共に行ってしまった 慎一は安曇夫妻と貴之夫妻を乗せ由香里とエリックとヨーコも乗せると飛鳥井記念病院へと向かった 登紀子は「宜しいのでしょうか?」と問うと慎一は「烈が言うのならば気にしなくても大丈夫です!」と言い車を走らせた 飛鳥井記念病院へ行くと入口に皆が待っていた 安曇御一行を降ろすと、慎一は車を駐車場へ入れに向かった 康太と榊原の横には飛鳥井の家族と真矢と清四郎がいた 少し遅れて神威が神野と須賀と柘植と相賀を乗せてやって来た 駐車場に車を入れに行くと、お迎えのバスに乗る 神野は「烈は?」と問うと榊原が「もう料亭の部屋にいるんじゃないですかね?」と謂う 康太は「40人分取ったからな、神威が増えても困らないし、料亭に既にいる烈の連れが二人増えても困らねぇんだよ!」と嗤った 皆でマイクロバスに乗り料亭へ向かう 案内された部屋に入ると家族は見知らぬ男に目を止めた が、気にせずに適当に席に着く 康太は榊原の隣に座り 「悪餓鬼増えてますがな!」とボヤいた 清隆は「阿賀屋君は解るが、もう一人は?誰なのかね?」と問い掛けた 「鷹司緑翠、宗右衛門の腐れ縁だ!」 鷹司は「鷹司獅童を継いだ緑翠に御座います! 生業は祓い屋! 副業で政治屋を育ててます! 以後お見知り置きを!」と自己紹介した 阿賀屋も「阿賀屋蒼佑に御座います!生業は芸能の発展を手助けする為に芸道に生きております! 副業で大地主をしております!以後お見知り置きを!」と自己紹介し酒坏を高らかに上がると 烈は薄いジュースで乾杯した 鷹司はお猪口で乾杯した 「なぁ宗右衛門、お前が酒を飲めるまで儂らが飲みまくっててやるからな!」 と鷹司が言うと阿賀屋も 「そうそう!宗右衛門が飲めるまでは俺等が飲みまくってやるな!」とグビグビ飲む 「自分が飲みたいだけじゃろ! 本当に主等は酒癖が悪い!」 宗右衛門はボヤく 鷹司は「宗右衛門!真嶋でさえ『獅童さん匙投げて良いすっか!』と言い出したんたぞ! 神楽は「嫌だ!近付くのも嫌だ!」と断られちまった!どうするんだよぉ〜!」と泣き出した 烈は「其処まで酷いのね…………なら無限地獄に落とすから少し待ってて!」と話す 康太はそれを聞き「それって霞ヶ浦辺りの屋敷の話してる?」と問い掛けた 鷹司は「真贋〜!兄貴がキレて錫杖でぶっ刺してやる!と言い出しやがって!それ止めるのも結構大変だし本当に毎日弱ったりしねぇ怨霊相手に疲れ果てているから烈が慰労を兼ねてを呼んでくれたんだよぉ〜」と泣き言を言う 「其処まで育っちまったか……ならば警戒してあの一帯を規制線張らねぇとならねぇな……」 康太が言うと阿賀屋が「規制線なら既に張ってあったよ!俺が獅童連れにタクシーで向かった時近付くのも無理で電話で呼び出した程だからな!」と言った 本当に大怨霊に成り果てたと言うのか………… 烈は「えんちゃんに話しに行って無限地獄に繋いで貰う様に頼んだら、落とすわ! まぁ落としたとしても、その土地の穢れを祓うのに何年掛かるか……ボクは事故物件は抱えたくないからね、穢れを祓い禊奉らねば………住む人間を破滅に導いてあっという間に多重事故物件よ! それは嫌だから………獅童頑張ってね! 寒くなって来たから大土鍋で鍋作って貰うから!」と何とか頼む 榊原は「来週末大土鍋パーティーを開いても構いませんよ! お酒持参ならば構いません!」と提案する 阿賀屋は「伴侶殿、野菜も高い、野菜も持参させてはどうです?」と謂う 榊原は笑って「それは良い、ではお酒と野菜持参でって事で大土鍋パーティーと洒落込みますか!」と謂うと皆が喜んだ 烈は鷹司に「レベル3段階上げてくれる?」と言った 鷹司は「伊織が学んだレベルか?」と酒を飲みつつ言う 「う〜ん、その上無理かしら?」 「やるのは構わねぇが、着いて来れるか? 其処が問題となるだろうが!」 「着いてこれないのならば、それまででしょ? 堂嶋正義が正統派の手法を学んだとしたら、安曇貴之はその反対となる、雑草並の政治手法を叩き込み鋼の政治屋作って欲しいのよ!」 「貴之はそっちのポジションなのか?」 「それしか【闘気】【覇気】【指揮】を身に纏った政治家に勝てる訳ないじゃない! 土台無理な話になるからね、路線変更は仕方ないのよ! まぁ似たような政治屋を量産しても仕方ないしね、ボク的には良い傾向なのよね!」 鷹司は納得して 「承知した、雑草魂全開で庶民に向けた戦略や、雑草魂の政治屋たるを何か教えていく事にする! それにしても………貴史のヤツ女王と正式交際の記者会見するって本当か? 今後は【婚約】【成婚】を視野に入れ交際を正式に発表するってニュースで騒いでいたぞ!」 とんでもない事を言う鷹司に烈は 「え〜!……何処から出てる話なのよ、それ? 正式交際発表なんて、まだ無理よ! やっとスタートラインに立ち、付き合始めた2人だけど永遠の愛を誓えるか?は、まだ時間が足らなさ過ぎよ! しかも相手は女王だからね、覚悟が必要となるわよ……… まず結婚するなら……倭の国へ嫁ぐ覚悟が必要となるわ! あの日、あの時、あの場にいた相手と永遠の愛を誓えるチャンスの時だから【場】を用意したんだけどね……… 蓋を開けたら兵藤きゅんに一目惚れした相手は第一王女の子だったからね………」と少しボヤいた 鷹司は「本当は誰とくっつける予定だったのよ?」と聞いた 「本当はね第三王女の子辺りが丁度良いと思っていたのよ でも蓋を開けたら、第一王女のお子だったのよ まぁあの【場】で出逢い恋に落ちたとしたら? それは永遠の愛の始まりなんだけどね………… 色々と調整しないと駄目な話だから、最低でも3年は交際して、遠距離恋愛ってのしてみたら? と思っているから【正式交際】発表はその時になるのよ、だから今は出る筈ないのよね………」 「ならば……誰がそんな噂流してるのよ?」 「さぁね………解らないわね……… どの道後少数ヶ月で帰国して来るからね………そしたらどうなるのか? 様子を見るしかない状況なのよ……」 「悪意に満ちてる話だな…………何を狙ってるかは国が違うと探り難い話だな」 「そーなのよ、まぁその前に総理の息子の結婚式よ!盛大なのブチかますのよ!」 「何時ブチかます気なのよ?」 腹の大きな鳳城を見て鷹司は言う 「産んでからと、腹の大きな今、どっちが世間に通りが良いかしら?」 「そりゃ【今】だろうさ! 生んじまった後じゃだらし無いヤツの印象付いちまうからな! まぁ結婚式挙げる前に腹大きくてもだらし無い印象はあるけどお互い仕事してて時間を作ってやっと………的な体裁が作れるのは今だろ?」 「ならば蒼佑、式場の確保して、獅童は大々的に結婚式の告知をして安定期過ぎた【今】今世紀最大の結婚式をプロデュースしちゃわないとね!」 阿賀屋は乗り気で「おっ!やっちまうか!ここ最近は湿気た話題しかなかったからな! 総理の御子息のご成婚で盛り上がれたら最高じゃねぇかよ!うし!大々的な式にしようぜ! テレビ局に放映権で式の費用半分は賄えたら、御祝儀で何とかなるだろ! うし!なら頑張っちまうとするか!」 と言うと鷹司も 「なら俺も政治屋に告知するから、蒼佑は芸能界の奴等に告知を頼む! で、宗右衛門はどうするよ?」と問いかける 「ボク?困ったわね……結婚式の場に【R&R】出したら軽薄な式になる可能性があるから厳粛にやるならボクは出ない方が良いかしら?」 阿賀屋は「お前が出なくてどうするよ? なら挙式は明治神宮で厳かにやればどうだ? 披露宴は別でやれば良いだろ! 和装だと腹なんかそんなに目立ちはしねぇよ なら俺は明治神宮押さえる!」と言うと烈は 「ならばボクはホテル押さえるわ 帝国ホテル 鳳凰の間 使わせて貰える様に交渉してみるわ!駄目なら他のホテルに聞いてみる」 烈が言うと阿賀屋は「それなら一緒に口利きしてやるよ!なら何時やる?」と具体的な予定を問い掛けた 世界会議を終え天界から帰還して傷を癒して過ごし、唐沢の為に内閣調査室まで出向き等一度半全体を解体して、新しく作り上げて鍛え上げ、地獄界へ行き暴行受け入院して、尾行して来る奴等を撃退して、やっとこさ一息つける状況となり あと少しで………冬休みになる Xmasには【R&R】のイベントを控えているから 12月にはなれば結婚式で時間を割くのも不可能になる あと少しで11月になる今………直ぐに挙式を挙げたいが、そんな訳には行かない 「明日にでも挙式してブチかましたいのは山々だけど、時間が足らないわね! 告知2週間掛けて、挙式は11月15日で決定したいわ! それなら今枝に連絡して動いて貰わなくっちゃ!」 烈が言うと神野は「ならば我等三社共同事務所も全面協力致します!」と申し出た 須賀は「無論だよ!」と謂うと柘植も 「忙しくなるね!我等は阿賀屋君と協力して芸能関係の参加を募るよ!」と言ってくれた 康太も「ならばオレはネット上で煽りに煽ってやんよ!翼借りても良いか?」と烈が言う 「ええ、使っちゃって! 母しゃん、ありがとう!」 「お前はマスコミ対策として鳳城葵のプロフィールをキッチリ上げておくと良い!」 「了解したわ!」 異様に盛り上がる連中を安曇は見て 「私は何をしたら良いのでしょうか?」と問い掛けた 「勝也はボクと練り歩き周知に婚姻をアピールするのよ!テレビに出ちゃおうかしら? その方が早いかしら?」 烈が言うと相賀が「ならば儂が世話を焼くとしよう!まだ怖いが………怯えてばかりだと烈に叱られるからな! テレビ局に知らせて報道番組を取ろう! そしたら勝也さんと烈が出て……告知されればよい……」と震える声で言う 相賀にとって目の前で2度、大切な存在を傷つけられたのだ トラウマになって当たり前の事だった 神野が「なら貴之と葵も同席して婚姻の告知したらどうよ? 烈は俺等が命に変えても護る! だから………相賀だけが………苦しむのは………もう止めてくれ!」と訴えた 「顕雅………」 相賀が呟くと烈は「なら、あきましゃ、頑張るのよ!ボクを傷付けたらレイたんとクーたんに蹴り飛ばされるからね!」と笑って言う 翔は「僕らも黙ってないよ!愛する弟を傷つけるのは絶対に許さないからね!」とニコッと謂うけど瞳が笑っていなかった 須賀は「当たり前だよ!目の前で烈を刺された………あの衝撃は今も忘れたりしてないよ! でも歩き出さなきゃ烈に蹴り飛ばされるからね 【R&R】のビルに入るに相応しい芸能事務所を築くと決めたんだ!」と宣言した 烈は「なら総理の息子に相応しい盛大な結婚式を成功させないとね! あ〜時間が足らないわ! ウッズスタンJapaaan作らなきゃいけないのに!」と叫ぶと東堂御影が 「俺もいるから大丈夫だ! それにオリヴァーがイギリスから援軍送ってくれるって言ってたし!」と烈を宥めた 烈は「みかちゃん!」と抱き着いた もう家族の一員だった 大空は烈をバリッと剥がすと 「烈、山盛りサラダ食べなきゃ!」と言いタッパに詰めた野菜を食べさせ始めた 烈はモヨモヨ野菜を食べ始めた プチトマトを烈のお口に放り食べてやる 貴之はどんどん話が進んで行くのを…………唖然として見ていた 言葉もないってきっとこんな感じだろう………… 鳳城と由香里は仲良く話をしていた エリックもその話に入り話をする 登紀子は静かに座っていた 烈は立ち上がると「登紀ちゃん、勝也の横に座って一緒にテレビ出ましょうね!」と言った 康太はニャッと嗤って「それ良いな!出ろよ登紀子!」と言った 「でも……私………着る服がありません」 登紀子が言うと由香里が「ならば俺が見立てましょう!俺も登紀ちゃんと呼んでも?良いかしら?」と話し掛けた 登紀子は「はい!お好きに呼んで下さい!」と答えた 由香里は「なら俺の事は由香里と呼んでくれ!親族になる以上は仲良くして戴けたら嬉しい!」と謂う 烈は「由香里、葵のプロフィール公表するのよ エリックと入籍したら? ずっと由香里の我儘に付き合ってくれてるけど、倭の国では内縁関係だと危篤の時病室には入れてはくれないわよ! 愛する人の傍に行けない男にする気? それだとエリックの死に目にも会えないし、由香里は死に際にエリックに会うのも無理になるわね そんな残念なパートナーはボクなら御免だわ!」とキツい一撃をかます 由香里は唖然として………ボロボロ涙を流した 「エリックの死に目にも会えない………そんなのは嫌だ!互いが死ぬ時互いは必ず傍にいると約束した……それが叶わないと言うのか?」と口にした 「由香里も倭の国の人間じゃない! 親族しか病室に入れないの知らないの? コロナ禍の時なんか入院した時、一等親しか見舞いは無理だったのよ? だからママが入院した時、ボク達は見舞いも出来なかった………親族なのに………凄く悔しかったわ!」 烈が言うと京香が烈を抱き締めた 「ママ!」 烈は、そう言い京香に甘えた 由香里は「明日 朝一番に入籍しに行く!国際結婚は面倒だけどやり遂げて、エリックが入院したとしても俺は付き添う!絶対に!」と宣言した 康太が「ならレストラン借り切って祝賀パーティー位開いたらどうよ?」と言った 由香里は笑顔で「それは良い!娘も結婚して俺も結婚するんだから、烈 祝儀は当分の間飛鳥井で飲み食いさせてくれ!」と言う 「京都にでも新婚旅行に行って来れば良いのに……」 「なら葵が結婚式挙げた翌日、また鬼怒川温泉で宿取ってくれよ! ズルいぞ神野達や【R&R】の奴等は露天風呂入ったのに俺は行けてねぇからな! イギリスにある、資産総て処分するからさ 俺を鬼怒川温泉へ連れて行け!」 泣きながら言う由香里に康太は 「資産処分しなくて良いから、一人三万で宿を取って貰うとするさ! 聡一郎、一生、ホテルの予約頼むな! 飛鳥井は大人から、ちっこいのまで全員だ!」と言う 神野は「ならば俺等は小鳥遊入れて5名で!」と言う 阿賀屋は「ならば俺と神威と獅童の3名で!」とちゃっかり言い 真矢は「ならば清四郎と私の2名で!」と言った 登紀子は「我が夫と私と貴之夫妻の4名で!」と言う 慎一は「ならば行きは神威が運転し、帰りは俺が運転して行くので楽しみましょう!」と言う 登紀子は「結婚式には是非皆様もお越し下さい!」と言う 康太は「それは嫌だ!」と断った 登紀子は「え?何故に………」と唖然となった 康太は「結婚式に参加するのは飛鳥井宗右衛門、唯一人! オレは宗右衛門が表に立つ時は出ないと決めてるんだよ! 飛鳥井の家族もテレビの前には絶対に出ねぇと決めている! オレの子なれば誘拐とかあるからな! 烈は数え切れない程誘拐されている そうなると誘拐犯の方の心配しねぇといけなくなるからな! 翔達に手を出してみたりしろよ? 犯人は1〇〇%生きちゃいねぇだろうから、目立つ場は避けてぇんだよ!」と言った 何と言う言い草 阿賀屋は爆笑して「まぁ宗右衛門の力欲しさに誘拐なんてしみろよ! 1〇〇%犯人生きちゃいねぇだろ? 今世は賢人と賢者の弟子になったと聞くし、練度上げて消しちまうだろうから危険だ!」と宣う 烈は「失礼ね!真央たん!」とボヤくとレイが 「けりとばちゅ?」と言う 「やらなくて良いのよ!レイたん 寝てる時に薄くなれ〜と囁やけば大丈夫!」 「れい やりゅ!うちゅくなれ〜やりゅ!」 阿賀屋は「止めてくれレイ!稀代の色男が薄毛なんて勘弁だから!」と嘆いて 鷹司は「毛の一本や二本や百本で気にするな!女々しい!」と怒った 阿賀屋は「あ、お前最後の方なんて言った?100本…………それ洒落にならないから! 薄毛は大敵だから!」と怒った 鷹司は「儂の兄に喧嘩売ってる?」と言った 鷹司緑道は祓い屋の宗家を名乗る以上は家業としてやっているが、本業は寺を持つ住職だった 当然 坊主頭で………仏の様な御人と言われていた まぁ錫杖で怨霊をぶっ刺してやる!と言う祓い屋が、仏と言われても…………まぁなんだが……… 康太は「緑道は坊主で坊主頭だったやんか!」とボヤいた クーは「少し前なら烈も何度も頭を怪我して深刻な頭皮事情だったよな?」とグビグビ飲みながら言う 烈は「暴動で殴り飛ばされ頭怪我して………今も気になる頭皮事情よ! 失礼ね!煩いわよ!今も治ってないのよ! 手の骨折治ってないわよ!」とボヤいた 康太は「久遠の所に消毒は行ってるんだろ?」と問い掛けた 「行ってるわよ………でもまだ治ってないわよ! もぉね暴漢見たら頭関係は止めてよね!と言いたい程よ!」とボヤいた 康太は爆笑した 榊原が優しく烈を抱き締め 「大丈夫です烈! 薄くなったら家族に内緒に植毛してあげますから!」と言った 烈は「父しゃん!」と抱き着いた 鳳城は仲の良い親子を見て、自分も全身全霊掛けて我が子を愛して護ろうと決めた 烈は「皆で盛大な結婚式ミッション完遂しましょうね!」と言うと皆様【おー!】と盛り上がった 本人達を通り越して話はどんどん大きくなる………… 貴之は結婚式は嬉しいが……何ともな気分でいた 阿賀屋は鷹司と盛り上がり 【最高に滾る盛大な結婚式目指そうせ!】と言い飲んでいた 神威は「あぁなったら止まらんぞ!柱に縛り付けたとしても、関節技ですり抜けて死命を全うするからな!まぁ諦めろ!」と言いガハハハハハハハッと笑った 何このクセだらけの奴等………… クーが「なら俺は曲者がいないか見張っててやる!」というとプーは 「なら俺は時空間超えて来ないか見張っててやる!」と言いクビッと酒を煽る 総理御子息の盛大が結婚式の幕が切って落とされた

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