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第67話 2025  愛が生まれた日

11月11日 世間はポッキー&プリッツと騒がれて商売に貢献している日 榊原伊織の誕生日だった 子供達は先日からケーキのスポンジ生地を焼き 冷まして翌日 父の誕生日当日の朝から ケーキの仕上げに取り掛かっていた 烈はまた生クリームで薔薇の花びらを作り、飴細工で朝露に濡れた薔薇を作り出していた その合間にマカロンを焼きケーキの上に乗せようと焼きまくっていた ついでにクッキーも焼きまくる 菩提寺のおなごに差し入れ、会社の社員に差し入れ 今年もレイがカラーのマーブルスプレーを握ってバラ撒いていた 烈は響と奏の蛇型を取り寄せて、クッキーの型抜きをさせていた 慎一が買い物から帰って来て荷物を下ろす めちゃくそ疲れた顔をしてて、兄者は暖かい珈琲を淹れた程だった 慎一は荷物を降ろすと 「誕生日用のローソク買って来ました! 凛と椋を連れて行ったら、カメヤマローソクを買おうとして困りました!」とボヤいた 烈は「カメヤマローソク?何故に? 誕生日のローソクと同じ売り場じゃないでしょう?」と問い掛けた 「椋がローソク売り場は何処ですか?と聞いてローソク売り場に行っちゃったから、後を追うのが大変でした!」 椋は東矢の声で「最近は36時間灯せれるローソクもあるのだな!」とお得な感じに感心して謂う 「防災用見てたの?」 「そうなんですよ、このお子様防災用のグッズとかの蘊蓄が凄くて………通り掛かった人達がこぞって防災用グッズ買ってました………」 翔達は、あちゃー!と顔を覆った 「凛が防災に備えるなんたるや!を延々と解いて、椋が「そーよね!必要ね!」と合いの手打つから、素通りしようとした者達まで足を止めて聞き入っていたので大変な事になりました 引き摺ってパーティーグッズ売り場に行ったんですがね、お祭り騒ぎで……もう連れて行くのは嫌です!」と疲れ果てた顔をして言った 翔は淹れたての珈琲を慎一に渡した 兄達は烈が焼いて冷ましたマカロンをケーキの上に乗せて、苺を乗せてを完成させていた 客室にケーキを運び込み、網戸を閉めて窓を開けた 部屋が温いとケーキが溶けちゃうからだ! お皿を運び込み、コップを用意する 阿賀屋は屋敷から上等なシャンパンを持って来ていた 鷹司は屋敷から緑道に上等な日本酒を持たされて来ていた 紫園は漁師に頼みイカ釣り漁に同行させて貰い、イカを保冷ケースに入れて運び込んていた 新鮮なイカとついでに釣れた魚 其れ等を一陽は受け取り調理を始めた 音弥が「烈ぅ〜凛と椋がYouTubeに出てる!」と携帯を渡して来た 受け取り見ると防災グッズの大切性を説いてる凛と、更に36時間灯せるローソクを熱弁する椋の姿が……… 【凄い子供発見!! この年にして防災グッズとか防災対策を熱く語る!】 なんてタイトルを打たれて流されていた 慎一は「あ!カメラ向けてたから撮られましたかね?」と烈を見た 「構わないわ慎一きゅん、別に防災グッズの蘊蓄垂れてるだけで………大事にならないわよ! もしなるなら………ボクの弟達を晒す行為は辞めさせるわ!」 凛は竜胆の声で「今の世の奴等は防災に対しての警戒が薄すぎるんだよ!」と叫ぶ 翔は「取り敢えずお手伝いよ!凛、椋!」と言いお手伝いをさせる その夜 飛鳥井の家に帰って来た康太と榊原は、私服に着替えると客間へと案内された 其処で目にするまたもや盛大なケーキ ウェディングケーキと言っても過言ではないケーキ 飛鳥井は人数多いから、作るケーキは上へと積まれて行くんどけど…… 「父ぉーさん!誕生日おめでとう!」 烈の掛け声で始まる誕生パーティー 榊原はめちゃくそ嬉しそうに笑っていた そして二人で寝室へと引き上げる時 榊原は烈を見た 烈は父を見て嗤った 「父ぉーさん、今回は媚薬はないわ! でも父ぉーさんならそんなチンケな薬なんか使わずとも、母ぁーさんイキまくりにさせられるわよね? まさか…………!!薬がないと母ぁーさん喜ばせられないとか?」 「まさか!父は何時だって夢中にさせられる自信ならあります!」 「父ぉーさんの誕生日 愛が生まれ日に薬使って喜ばせてもらっても嬉しくないでしょ?」 「烈…………」 「だからさ、父ぉーさん 母ぁーさんに頑張って腰振って貰ってサービスして貰いなさいよ! 父ぉーさんが喜ばして貰う日に、母ぁーさん使い物にならないのは困るでしょ?」 「そうですね!言われてみれば僕の誕生日です!」 「だから薬はないけどアイテムなら渡すわ! 当分は服着るだけで乳首感じて欲しがらせてみなさいよ!」 そう言い烈はアイテムの入った紙袋を父に渡した 「烈!父はこれ以上ない程に頑張り、限界の先へ行きます!」 と言い紙袋を受け取った 「そうよ!ならば此処いらで愛の確認よ!」 烈はハンカチを取り出すと、レイも凛も椋も兄達も清隆も瑛太も玲香もハンカチを飛び出し、中央を摘むとフリフリとハンカチを振った 「頑張って!父ぉーさん!!」 家族にフリフリとハンカチを振られ、別れを告げられると、榊原は康太を小脇に抱えた 「あ!ちょぉー!おい!オレのケーキ!」 叫ぶが榊原はズンズンとエレベーターへと向かい5階のボタンを押した 一生は「今夜は媚薬ねぇのかよ?」と問い掛けた 「なくはないけど、今日は父ぉーさんの誕生日なんだから、サービスして貰ってナンボじゃない!」 「んとに………おめぇは腹黒い………」 清隆は「なにはともあれ、グラスを持って下さい!」と謂う 瑛太は「happy birthday 伊織!」と謂うとグラスをカチーンと合わせた 子供達はジュースで、大人はお酒で乾杯 とても楽しい榊原伊織 誕生日となった

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