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第69話 桜町商店街 新春 初売り出し

烈は一族詣でを終わらせた後に料亭で宴会を開き宿泊した そして翌朝、1月4日 桜町商店街へ出向き、新春 初売り出しに参加していた 桜町商店街の桜色の法被を着て 「初売り出し大成功させるわよ!」と気合いを入れ始まりを告げた 今回烈は裏方に徹して、表には絶対に出ない気だった 烈がいると知ると人が押しかけて来て、兄達や他の人達を危険にする事態に突入する可能性があるからだ 今回 商店街は買い物に来てくれたお客様に、レシート1000円分の買い物をしてくれた方限定にはなるが、豚汁と甘酒の交換券を配布すると決めた 寒い中買い物に来てくれた方々へのお礼を込めて、前日からその仕込みを商店街の方々と菩提寺からの協力を得て作っていた 肉屋のおじちゃんおばちゃんは初売り出しセールの為に!とお肉を提供してくれた 八百屋のおばちゃん達は野菜を! スーパーの店長は酒粕を提供してくれた 珈琲店は皆に珈琲をサービスする とまで言ってくれていた 皆で持ち寄りで協力し合い、初売りセールを大成功させようと、出来る事は皆で協力し合った そして朝早くから仕込み、レシート1000円で引換券を持って来た人に配る、豚汁と甘酒は出来上がっていた お買い物したら1000円で引換券一枚渡します!と言う事は商店街の放送でも徹底させた 『桜町商店街をご利用の皆様にお知らせです! 桜町商店街は新春初売りセールを1月4日開催します! レシート1000円お買い上げの方は、豚汁か甘酒を選べる引換券を配布致します! 皆さん頑張って豚汁か甘酒の引換券を手に入れて下さい! 尚、鍋の中が空になりましたら終了となります 桜町商店街 新春初売りセールは1月4日開催致しますので、皆様奮ってご参加下さい! 桜町商店街からのお知らせでした!』 と放送で流し、あっちこっちに告知のポップも貼り徹底した その日は朝からセールに買いに来た皆は燃えていた 「我が家は四人いるから、4000円買わないと全員が飲めないのよ!」と気合いを入れていた 当然旦那さんと子供は荷物持ちとなる 一人暮らしのおばあちゃんは「わしは1000円で甘酒を飲もうかのぉ〜」とウキウキしていた 太極拳に来てくれている老人達も多い 客は開始と同時にやって来て、かなり賑わう声がしていた スタッフの詰め所に逝くと烈は甘酒を飲んでいた 手には林檎がゴロゴロ入った袋を持っていた 二階堂洋二は「そんなに林檎どうするのさ?」と問い掛けた 「この林檎はねタルトタタンになるのよ! かなにーがね作ってくれるのよ!」と答えた 「え?タルトタタンって家で出来るのか?」 「マカロンも作るしフィナンシェもアップルパイも作るわよ!にーに達は!」 「すげぇは!」 「この前差し入れたじゃないクッキー! あれはにーに達が焼いてくれたのよ!」 「え!売ってたのじゃねぇのかよ?」 「飛鳥井はお菓子は自分で作るのよ! 母ぁーさんのバースデーケーキは総て手作りよ!」 「器用だなお前等兄弟は!」と言いさつまいもをゴロゴロ袋に入れた洋二が言う 「そう謂う、よーちゃんはお芋1000円分?」 「やるよ!烈!俺は豚汁が食いたかっただけだ!」 「仕方ないわね、なら甘酒もあげるわよ!」とケントに買い物に行かせて甘酒をGETさせて来た ケントは「烈が欲しがってるの?とどんぶりに入れてくれるサービスしてくれました!」と、どんぶり置いた 「ほらほら、よーちゃん飲みなさいよ!」 サランラップを蓮して熱々の甘酒に口を付ける 「んめぇな!本当に!」 「来年は神社でも三が日に皆様にお気持ち取って甘酒渡したら?」 「其れ良いな、その時は手伝ってくれよ!」 「良いわよ!ボクは来れなくとも誰か手伝いに来させてるから!」 「それは助かる!」 そんな他愛もない話をしてる傍から新しい豚汁と甘酒を作っていた 当初の予定よりも大幅に追加で作らねばならない程に賑わい、新春初売りセールは大盛況の内に幕を閉じた 甘酒と豚汁は先着順、鍋の中が空になったら終了となる 飲めなかった人達には参加賞が配られた 明日以降使えるクーポンで、お買い上げ金額か5%引いてくれるモノだった 豚汁と甘酒はかなり好評で、追加で作ったりして頑張ったから、かなりの人に配られ皆は満足して帰って行った 豚汁を容器によそっていたのは慎一と菩提寺の子達で、甘酒を容器によそっていたのは翔達や帰国していた北斗や和希、和真、永遠だった 打ち明けが商店街会館であるから、会館では豚汁や甘酒を商店街の皆の分作っていた 午後5時に閉店して商店街会館に皆が集まった 「今回も凄い盛況で有り難い事だった!」 皆で豚汁や甘酒を飲み労う 商店街の皆はお手伝いに来てくれた子達にお年玉を用意しても渡してくれた 菩提寺からのお手伝いに来た子達は、お年玉を貰い喜んでいた 慎一が菩提寺からの手伝いに来てくれた子達を送り、翔達は一生が迎えに来てくれ、マイクロバスに乗った 烈はケントが飛鳥井の家まで送って行った 烈は車の中で「来年はお汁粉も加えましょうかね?」と呟いた ケントは「お汁粉だとお餅要るでしょ?コスト的に採算取れませんよ!」とアドバイスする 「白玉も高いしね、コスパ悪いわよね!」 「Xmasマーケットみたく商店街を看板で彩り、店の特徴出して売るのも手だと想いますよ!」 「ケントは相当Xmasマーケット気に入ったのね!」 「ホットワイン最高でした!」 「来年はXmasマーケットのイベント考えみようかしら?」 「皆が楽しめるのが一番です!」 「そうよね、お買い物に+の付加価値があれば楽しいものね!」 今度はどんなイベントをしようかしら? 烈はワクワクが止まらなかった 新春初売り出しセールは終わった 後はちまちまイベントを考え盛り上げて逝かねば、と思う烈だった その夜は慎一と一生は疲れているだろうと、榊原と一陽と英生で夕飯を作った 疲れて帰る我が子達が帰って来るのだ 烈は「ただいま!」と玄関から入って来ると、兄達も帰ったばかりで通用口から来たのか?靴を持っていた 兄達は【烈 お帰り!】と温かく迎え入れてくれた

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