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第17話

言われる通り紡は裸になった――体の前に両手を置いて股間を隠していると、霧原が、手は後ろで組んで。と命じた。逆らえず従う。霧原は前に立ち、曝け出された紡の陰部を見下ろしている。 しばらく観察するように眺めた後、霧原は紡に近づき、手にしていた先程の成人雑誌を使って紡の性器をすくい上げるようにした。反射的に腰を引いて逃げようとした紡に、動くんじゃない、と命じる。 「この本を見て――さっきここは、何か反応したか?」 霧原が訊く。紡は青褪めて首を横に振った。 「本当かな?」 霧原が雑誌の角でそこをつつく。 「正直に言いなさい」 「ほんとう……です」 紡は消え入りそうな声で答えた。雑誌を開いてすぐに霧原が入ってきたから、と弱々しく言い訳した。 「だから……その本は……殆ど見ていません。本当です……」 「見てないと言えば許してもらえると思ってるのかい?」 霧原が尋ねる。紡は蒼い顔で頷いた。ク、と霧原がわずかに笑いを漏らし頭を軽く振った。 「小さい子のように考えるんだなあ、君は。まったく……」 その後霧原は、怯えきった紡に床に両手をついて四つん這いになるよう命じた。そうさせておいて裸の尻に、どこからか取り出してきたムチを数度当てた。 ムチはさほど硬いものではなかったから痛みは思ったより弱かったのだけれど、それが立てるピシリ、ピシリという厳しい音に、紡はうろたえて泣き出し、ごめんなさい、もうしないから許してください、と懇願した。 霧原がムチを収めてもまだ震えながらすすり泣いている紡に、彼は 「僕は君をただ育てるために引き取ったのではない――完璧に管理するために引き取ったのだ」 と言い渡した。 「君を、こんなくだらないもので性的興奮を覚えるような動物じみた人間にしたくはないんだよ――わかったかな?」 そんなことを言われてもどうすればいいのかわからない――しかし、霧原に従うしか無いということだけははっきりわかっていた――紡は小さくしゃくりあげながら、わかりました、と返答した。

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