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第18話

翌日、紡は霧原に言われた通りヨシヒロに雑誌を返した。 「これありがと……でも読んでたら見つかって家の人に怒られちゃったから……次はしないでな」 「え……」 ヨシヒロは雑誌を受け取りながら、申し訳無さそうな表情になった。 「ごめんなあ……紡に喜んでもらいたかったから、つい……お前、難しい本ばっか読んでるからたまにはいいんじゃないかと……迷惑かける気はなかったんだぜ……」 「うん、わかってる。嬉しかったよ」 「すげえ怒られた?」 「ううん。笑われた。こんなものに興味持つようになったのかって。でも、もう読んじゃだめだって……」 「そっか……なら良かった。でもやっぱ厳しいんだなあ、紡んち……そうだ、エッチなの読みたくなったらうち来いよ。俺そういうのいっぱい持ってんだ。見せてやるよ」 紡は笑って、うん、そうする、と答えた――しかしヨシヒロの家に気軽に行ける機会など――もうないだろう。 「ヨシヒロ……」 「ん?」 「俺、お前とあんまり話する時間とかないけど……これからも友だちと思ってて、いいかな……?」 ヨシヒロは笑い、当たり前じゃん!と答えて紡の背中を叩いた。

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