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第7話

 慎吾に相談した日から佑真さんと話したくても佑真さんも忙しいのかまともに会話もしていない。 一緒に暮らしているのに顔すら合わせない日もある。 俺もバイトと学校で家に帰ればすぐ寝てしまう事も多かったけど佑真さんもそうなのかもしれない。 一緒に暮らしているのに寂しさを感じるなんて水沢の家にいた時以来だ。 水沢の家にいた時はなるべく顔を合わせないように家に帰ると部屋から出ないようにしていたっけ。 「避けられてんのかなぁ……」 ソファに沈み込みながら呟くと、静まり返ったリビングに俺の声が響いた。 避けられてるなんて考えたくないけど……スマホで時間を見ると午後11時を過ぎていた。 俺は佑真さんの邪魔になっているんですか? 俺がそばにいない方が佑真さんにとってはいいのかもしれない。 だけどもう離れるのは嫌だ。少しでも佑真さんのそばにいたい。 佑真さんの気配がするこの家に居たい。 こんな我儘な俺だから嫌われたかのかな。 目に溜まる涙がこぼれないようにゆっくり目を閉じた。 「どうしたらお前を助けてやれるんだろうな」 いつのまにか眠っていた俺の頬に触れる柔らかな感触と雲の上にいるような心地よさを感じながら俺の耳に佑真さんの切ない声が聞こえた気がした。  スマホのアラームで目覚めると、久しぶりによく眠れた気がして気分が良かった。 ベッドで起き上がり大きく伸びをして違和感に気付く。 俺いつの間にベッドに入ったんだっけ……佑真さんが運んでくれたのか? じゃあ、あの時の言葉は現実? でも助けて欲しいことなんて何もない。 佑真さん、俺は佑真さんのそばにいたいだけなんです……。

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