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第22話
薬を飲んで一人でいたくないと言う俺を佑真さんは自分のベッドに寝かせてくれた。
「佑真さん学校は?」
俺の隣に横になり向かい合う佑真さんの顔を見つめた。
「休んだ。お前が一人になりたくないって泣くからな」
「泣いてないじゃないですか」
「お前がいないと俺も寂しい」
口を尖らせる俺に悪戯っぽい笑みを浮かべ、耳に触れた佑真さんの手が優しく髪を梳いていく。
「佑真さんってそういう恥ずかしいセリフさらっと言いますよね」
熱くなる顔を隠したくて目元まで布団を引っ張り上げた。
嬉しいけど恥ずかしくてどうしていいかわからなくなる。
「お前のそんな顔が見られるからな」
ふっと笑みを浮かべながら俺の前髪を優しくかきあげ、目を細めた。
いちいち仕草がかっこいいんだよ。
「そんな顔ってどんな顔ですか……」
沸騰しそうな頭を枕にぐりぐりと押し付け、小さく呟いた。
「お前が嫌なら言わないように気を付けるけど?」
「うぅ……言って、くださ……い」
ゆっくり視線を上げ佑真さんを見ると肩を揺らしながら楽しそうに笑っていた。
俺が喜んでいるのも言われなかったら寂しくなるのもわかって言ってるだろこの人……。
本当、ずるい。だけど俺は何度だってこの人にドキドキさせられていたい。
「まだ熱いな。少し眠れ」
佑真さんの顔が近付きキスされるのかと思い目を閉じた俺の額に自分の額を当てた佑真さんの優しい声が聞こえた。
熱いのは佑真さんのせいだ。勘違いした自分に耳まで熱くなる。
それでもキスしたくなって、唇を佑真さんの唇に押し付けた。
「お前、病人なのに元気だな」
苦笑しながら俺をゆっくり布団に寝かせた。
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