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第4話

「ヒエッ、もう止めろ……止めてくれえ」 「助けてくれえ」  とうとう鬼は白旗を上げて降参した。桃太郎は一旦猿川と雉田に攻撃を止めるように命じる。 「もう二度と村を襲わないと誓うか?」 「はいい……誓いますう」 「お前達が今まで奪った物を全部返すか?」 「返すっ、返しますからもう止めてくれえ」  それを聞いた桃太郎は満足げに頷き、刀を鞘に収めた。 「ならば宜しい。奪った物を返してもらおう」 「へい、へい、直ぐにお返しします」  そう言って鬼達はあたふたと洞窟の奥へ消え、それから金や骨董品、耳飾りなど、村人から奪った物を両手に抱えて戻って来た。それらを船に積ませる。これでもう目的は果たした。そのまま桃太郎達は村へ帰ろうと船に乗る。 「帰る為に、いざ出航!」  桃太郎の号令を合図に船は動き出し、みるみる鬼ヶ島から遠退いていった。

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