4 / 14
3
「お願い…… 一回でいいから!」
男は半分泣きながら、俺に懇願してきた。
「お願いします! エッチしてください!!」
デカい声出すな。今、夜中だぞ。
「声、落とせよ。隣に聞こえたら━━」
「じゃ、フェラは!? 減るもんじゃないでしょ。一口……3分だけ!」
「無理」
男にやられるとか。思わず、身震いをしてしまう。
「お願い! グチャグチャに犯して中出しして! ゴム付けなくてもいいから」
男が必死に俺の手を掴んできた。ただの変態かよ。
「俺は女が好きなんだ。淫魔とかの前に男なんて無理」
「そ、そんなぁ! 避妊しなくていいんだよ?男なら皆、好きじゃないの? ケチケチしないで飲ませてよ!」
よく見たら、男にしちゃ可愛い顔をしてる。けど━━
「嫌だ」
「こんなに頼んでるのに……! ねぇ、いつも、すぐに振られるタイプでしょ!」
「あ?」
「いつも、女の子を満足させてる?」
「なんだと……?」
煽ってるつもりか……? 男が俺をわざと怒らせようとしてるのはなんとなく分かった。
「単調なエッチをしそう」
「…………は?」
「俺としようよ。ダメ出ししてあげる」
「その手には乗るか」
「自信ないんだ」
自他ともに認める負けず嫌い。ここまで言われて引き下がるのは癪 に障る。
「ハッ……自信……? セックス下手とか、男としてありえない」
鼻で笑ってやった。性格で振られるのはしょっちゅうだったけど。
コイツ、女みたいな顔してるし、イケるか……?
「そこまで言うならやってみてよ」
レインと名乗った男は俺のズボンに手をかけてきた。
ともだちにシェアしよう!