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「お願い…… 一回でいいから!」  男は半分泣きながら、俺に懇願してきた。 「お願いします! エッチしてください!!」  デカい声出すな。今、夜中だぞ。 「声、落とせよ。隣に聞こえたら━━」 「じゃ、フェラは!? 減るもんじゃないでしょ。一口……3分だけ!」 「無理」  男にやられるとか。思わず、身震いをしてしまう。 「お願い! グチャグチャに犯して中出しして! ゴム付けなくてもいいから」   男が必死に俺の手を掴んできた。ただの変態かよ。 「俺は女が好きなんだ。淫魔とかの前に男なんて無理」 「そ、そんなぁ! 避妊しなくていいんだよ?男なら皆、好きじゃないの? ケチケチしないで飲ませてよ!」  よく見たら、男にしちゃ可愛い顔をしてる。けど━━ 「嫌だ」 「こんなに頼んでるのに……! ねぇ、いつも、すぐに振られるタイプでしょ!」 「あ?」 「いつも、女の子を満足させてる?」 「なんだと……?」  煽ってるつもりか……? 男が俺をわざと怒らせようとしてるのはなんとなく分かった。 「単調なエッチをしそう」 「…………は?」 「俺としようよ。ダメ出ししてあげる」 「その手には乗るか」 「自信ないんだ」  自他ともに認める負けず嫌い。ここまで言われて引き下がるのは(しゃく)に障る。 「ハッ……自信……? セックス下手とか、男としてありえない」  鼻で笑ってやった。性格で振られるのはしょっちゅうだったけど。  コイツ、女みたいな顔してるし、イケるか……? 「そこまで言うならやってみてよ」  レインと名乗った男は俺のズボンに手をかけてきた。

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