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「これでも、インキュバスの(はし)くれ。 天国見せてあげる」  得意げに話す男の手を取り、ひっくり返した。形勢逆転。押し倒してから、強引にネクタイを外し、ズボンをはぎ取る。 「いつまで俺の上に乗っかってるんだ。 後で痛いとか、喚いても責任取んねぇからな」  男が俺を呆然と見る。 「俺の気が変わる前にさっさと足を開け」 「お、お兄さん、Sなの!? 無気力系だから、期待してなかったのに……」 「は?」  何故か、喜んでる男を見返す。 「━━━━俺ね。Mなの! こんなに格好良いのにSとか、最高! あの、俺……言葉攻めとかされてみたい!! 手とか縛ってもいいよ。ヒモがいい?手錠がいい? わぁ、恥ずかしい! 言っちゃった! こんなノリノリだと萎えちゃう? もう少し控えめなMが好み? コホン。 ━━俺、怖い。虐めないで…… こんな感じ?どう? うーん。うーん。 でも、やっぱり自分には嘘をつけない……!虐めて!!」  ━━━━楽しそうだな。オイ。  ドン引きである。とりあえず、無視して下着も脱す。 「む……無視!? 放置プレイ!? お兄さん、結構、分かってるね…… こんなに懇願してるのに完全無視。嫌いじゃないよ…… ううん。むしろ━━」  チュ……  唇が重なる。 「そういうとこ、好き」  男は俺の首に腕を回し、足を絡ませてきた。 「悪魔には痛点がないし、後で自己再生するから、慣らす必要もないよ。 早く奥まで犯して……」  傷めつけられて、感じるド変態だったのか。でも、俺のポリシーに反する。  ソイツの中に指を忍ばせる。中が濡れてる……なんだ。コレ。ローション?自分で鳴らしてから、忍び込んだのか? 「あぁっ!あ、愛撫とかっ!いらないからかぁ…… はや、早く挿れて」 「嫌だね。グズグズになってきたら、ぶち込んでやるよ」 「やだっ! すぐに挿れて…… んんッ!そこ、ダメ。アァっ! 意地悪……も、もっと虐めて……」  ━━━━本格的にダメな奴。

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