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第48話 そして、告白

 ようやく意識の焦点が合って来たのか、黒崎が沢井を突き飛ばし、上体を起こした。 「……沢井先生?」  だが、まだなにをされたのかは、はっきりと分かってはいないようで、その綺麗な瞳に沢井を映したまま茫然としている。 「……黒崎」  沢井は愛しくてたまらない人の肩に手を置くと、再び彼の唇を奪った。 「……っ……」  今度こそ、はっきりとなにをされたのか理解した黒崎が、沢井を思い切り突き飛ばした。 「沢井先生っ……、なにをっ……」 「黒崎……」  沢井は真っ直ぐに黒崎の目を見つめて、告げた。 「好きだよ」 「――――」  黒崎が息を呑み、大きな目をさらに大きく見開く。  沢井は自分の思いのたけを伝えた。 「黒崎、オレはおまえのことを愛してる」  あまりにも突然の告白に、身じろぎひとつできないでいる彼の唇に、今一度自分の唇を重ねた。 「……っや……」  黒崎は両手を突っ張って、沢井の体を押し返そうとしてきた。  沢井はキスの合間に囁く。 「じっとして……、黒崎……」 「……めてくださ……」  必死に逃げようとする黒崎を許さず、沢井は彼の細い体を力いっぱい抱きしめた。

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