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第66話 一つになる幸せ

 そのあとの行為も、沢井はこれ以上はないくらい優しくしてくれた。  体中にキスの雨を贈られ、黒崎が放った愛液をたっぷりと絡ませた指を体の奥深くの部分へと沈められる。  その瞬間は、息が止まるかと思うくらいの痛みと異物感を覚えたが、黒崎はやめて欲しいとは思わなかった。  沢井を近くに感じる行為は、黒崎の心を幸せで満たしてくれるから。  沢井はゆっくりと時間をかけて、黒崎のそこをほぐし、広げ、何度も何度も抜き差しを繰り返した。  これから先どうなるか、知識としてはあるが、自分の身にそれが起きると思うと、やはり少し怖い。  前立腺を彼の中指でグリッと擦られ、思わず甘い悲鳴が喉をついてでた。  沢井の二本の指での抜き差しが激しさを増し、その気持ちよさに甘く掠れる声が絶え間なく零れるが、もうそれを恥ずかしいと思う余裕さえなかった。  黒崎の太腿に当たる沢井の男性自身が、大きく勃起している。 「……黒崎、オレ、もう待てない……、いい?」  耳元で、沢井の荒い吐息混じりの声に囁かれて、小さくうなずいた。  いつもはクールな沢井の端整な顔が、今は耐えるように眉を寄せていて、とても色っぽい。  指が抜かれて、そこに、指とは比べものにならない大きさと固さの沢井の雄があてがわれた。 「愛してるよ……」  体がとろけそうなほどの甘い声で囁かれ、ゆっくりと沢井が入ってきた。 「……っ……」  さすがにものすごく痛い。  生理的な涙がポロポロと零れ、体が勝手に逃れようとする。 「黒崎……、力を抜くんだ……」  少し掠れた声で彼が言い、黒崎の体を抱きすくめた。 「うっ……、いた……」  どうしても漏れる苦痛の声。  沢井が体を進めてきながら、優しい口づけをくれる。  やがて彼は雄を根元まで埋めてしまうと、そのまましばらく動かないで、黒崎の体を抱きしめ、優しく頭を撫でてくれた。 「黒崎……」 「沢井、先生……」  ひどい苦痛が少しずつ和らいできて、自分の体の奥深くに沢井がいる充足感を覚える。  好きな人と一つになっている幸福感に、黒崎は酔いしれた。

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