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第67話 美しい痴態

 初めて知る黒崎の中は、狂おしいほどの快感を沢井に与えてくれた。  熱く絡みつき、締め付けてくる内壁に、沢井は小さくうめいた。 「黒崎……」  だが、黒崎のほうは沢井の侵入に、激しい苦痛を感じているようだった。  大きな瞳から、涙をポロポロ零しているのを見ると、沢井の胸に罪悪感が込み上げる。  せめてしばらくは動かず、彼の細い体を優しく抱きしめてやる。  腕の中の存在が愛しくてたまらなかった。  じっと腕の中に包んでいると、痛みに強張っていた黒崎の体から力が抜けていくのが分かった。  そっと黒崎の顔を覗き込む。 「大丈夫か……? 黒崎」 「平気、です……」  黒崎はかすかに口元をほころばせた。  その天使のような笑みに、沢井の欲望がますます大きくなっていく。  そして、耐えきれずに沢井はゆっくりと動き出した。  黒崎の顔に苦痛の色が戻るが、感じているのは痛みだけではないようで……。  口づけを交わしながら、沢井は彼の下腹部へと手を伸ばし、痛みに萎えていたそれを右手で刺激した。 「あっ……、沢井先生っ……」  黒崎が大きく頭をのけ反らせた。  彼のそれが少しずつ固さを取り戻していく。  沢井はさきほど指で確かめた黒崎の前立腺を、自身の雄で思い切り突き上げた。 「ああっ……、やっ……」  黒崎が甘く掠れる悲鳴を上げた。どうやら快感が苦痛を上回ったようだ。  彼を右手で刺激したまま、内部を突き上げることを繰り返すと、いつもの無表情が信じられないくらいに、黒崎はその美貌を甘く切なく歪ませた。  黒崎の痴態はこのうえなく美しく、沢井はもうあまり持ちそうになかった。  快感に瞳をとろけさせ、乱れる彼を揺さぶると、ひときわ高い声とともに黒崎が愛液を沢井の腹部へまき散らした。  彼がイッた瞬間、内部は沢井を強く締め付け、沢井もまた黒崎の中へと自身の愛の証をいきおいよく放った……。

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