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肉豆腐17

「旨いです。。でも佑さんの肉豆腐が一番旨い。」 春はお世辞のつもりもない様子でそう呟いた。 あんだけ毎日食ってか。 「肉豆腐以外だって旨いんだぞ。」 恥ずかしさ半分で 口を尖らせると 春は焦ったように手をひらひらと振る。 「野菜炒めも味噌汁も旨かったです。 いつもたくさん食わせて貰って。」 ニコニコと微笑み ペコっと頭を下げた。 そっか。 なら良かった。 くすっと笑い合い それからなんとなく黙り 空を見上げながら 二人でビールを飲む。 なんだろ。 空気感が懐かしく心地良い。 身内といる感覚に近い気がする。 「仕事。どーしたんだよ。」 気になっていた事を聞くと 春は頭を掻き 「またダメになりました。 ちょっと色々。。」 それ以上は詳しく言わない。 それがその腫れた頬の理由なのかな。 まあ。あんまり詮索もしたくはないんだけど。 「家は?」 「漫喫にいました。シャワー入れるんで。 でも。もう金が無いので また仕事探します。」 そう言いながら どこか気にしていないようにも 見える。 金に執着してないんだろうな。 とはいえ それじゃ生きてはいけない。 少し考え 考えても同じか。と思い 立ち上がった。

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