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肉豆腐29

「お前。意外と意地悪いだろ。」 佑さんは唇を尖らせたまま そう言って 横目でちろっと睨みつける。 目が合うと 二人でくすくす笑いだした。 「さて。次は家のモンだな。トイレットペーパーに 洗剤と。。ああ。あとお前のシェイバーな。 シャンプーとかは別にうちのでいいか。それと。。」 ドラッグストアで籠一杯 生活用品を購入し 二人とも両手に沢山の荷物を抱えて店を出る。 口笛を吹きながら楽しそうな佑さんを見下ろすと ん? と目をクリクリさせながら問い返された。 その姿はリラックスしていて。 この街が好きなんだな。 大事にしているのが分かる。 「素敵な所ですね。皆さん優しいですし。」 「だろ? 春の居場所にもなるんだぞ。」 そう言って ニコニコと笑みを浮かべ 周りを見渡した。 ・・居場所。 居場所か。。 そうだな。 そうなったらいい。。 黙る俺の顔を また ん?と覗き込む。 笑って首を振ると 佑さんは ああ。と言い 「腹減ったのか。そういやもう昼だな。 じゃあ あそこ行くぞ。」 前方の小さな店を指差した。
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