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肉豆腐35

じっと見つめられている事に気づき 嫌な思考を頭から消して ん?と目で問い返す。 なんか変な事言ったかな。 バカな事思い返して 表情に出てたかもしれない。 春は ふっと笑い コクンと頷いた。 「そうかもしれないです。でも飽きませんけど。」 そう言って ライスを全部食べ尽くした。 「飽きるよ。同じモンばっか食ってたらさ。」 ポークカツレツの皿を前にずらし 食うように顎をしゃくって そう言うと あまりに断定し過ぎたのか 春はじっと俺を見つめ すっと視線を外した。 持っている箸をゆらゆらと揺らす。 「・・佑さんがそうなんですか。」 ん。 言葉に詰まった。 飽きるか。。 飽きるほど何かに夢中になった事もあんま無いしな。 敢えて夢中にならないようにしてる所もある。 色々失ってきて 臆病なのもあるんだろうけど この先 失う事も先回りして諦めてて。 飽きられる日が来るのをじっと待ってる。 何にも満たされても 満たしても無いのに。 そのクセ 自ら終わらせる勇気もない。 そう考えると ホントつまんねー奴だな。 女々しくて嫌になる。 顔が曇ったのか 春は慌てたように 俺の顔を覗き込んだ。 「すいません。俺 余計な事。。」 「ああ。悪い。ちょっと考えてただけ。」 何やってんだ。 こんな話を置き換えて。 あー。 ちょっと弱ってんのかな。。

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