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カフェオレ⑫

「わかりました。」 二人で見て回り 色々試していると 黒いフレームの少しクラシカルなタイプを 佑さんは気に入った様子で 俺にかけ 「うん。。これ似合う。」 と笑みを浮かべた。 じゃあ。これで。。と カウンターに持っていき 佑さんが まだ他の眼鏡を見ているのを確認しながら 小声で 「すいません。これ度なしで購入出来ますか。 ただ レンズに少し色を入れて貰って。」と聞く。 カウンターの女性は 俺が手に持つ眼鏡に ちらっと視線を送り それでも詮索せずに わかりました。と言ってくれた。 フレームの調整をしてもらい 薄いブルーのレンズを 選んで 佑さんの元に戻る。 「出来上がりは30分後だそうです。」 背中を押して 店の外へ出た。 「度。測らなくて良かったのか?」 「大丈夫です。この眼鏡で測って貰いましたから。」 佑さんは目が良いらしく 何も仕組みを知らないのか ふーん。そんなもんか。と納得してくれる。 ・・良かった。 内心ホッとしていると 佑さんはうーんと 背伸びをした。 「じゃあ待ってる間 昼飯食うか。 この先のラーメン屋 旨いんだよ。」 「ああ。なら あの ラーメン奢らせて下さい。 バイト代で何か。。って思っていたので。」 ん。と首を傾げ ニヤッと笑った。 「なんだよ。ステーキにすれば良かったな。」 「ああ。ステーキでも。。」 慌ててそう言うと バンっと肩を叩かれる。 「嘘だよ。有り難くラーメン奢って貰うかな。 餃子つけちゃうぞ。」 「はい。じゃあ餃子も。なんならビールも。」 「おー。いいな。休みの日に昼から飲むビール 旨いんだよな。最高だあ。」 そう言って 嬉しそうにニコニコ微笑んだ。 いいな。 こういう時は素直に気持ちを貰ってくれる。 その大きな瞳はキラキラと輝いて。 やっぱり素敵な人だったな。と 心から思った。

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