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カフェオレ⑰

話してみたら 春さんは見た目と違って 礼儀正しい ちゃんとした人だった。 それでも住み込みのバイトにしたって聞いた時は 正直大丈夫かなって思ったけど。 身綺麗になった春さんは 雰囲気が柔らかく 大人で なんであんな事になってたんだろ。って 不思議に思うくらい いい男だった。 佑さんともウマが合うのか まるで ずっと一緒にいたかってくらい自然で。 春さんが来てから 佑さんはどんどん元気になった。 だから 地上げなんかで店が無くなるなんて 絶対嫌だ。 この店も あの平屋も この街も。 佑さんにとっては大事な居場所だ。 あの人はここが全て。 出て行く気も一切無い。 すごい頭がいいのに 大学にも行かず 就職もせず この惣菜屋を継いで。 ここが無くなったらどうするんだろ。 一度心配で 聞いた事がある。 でも 佑さんは 笑いながら 「お前は自分の心配しとけ。大丈夫だ。」 って相手にもして貰えなかった。 まあ。俺はいつだってガキ扱いだしね。。 きんぴらごぼうが入ったバッドを持ち ショーケースへと向かう。 「おう。おう。なんだこのチンケな店。 お姉ちゃん 自分で飯も作れねえのか。」 きゃあ!と叫び声が聞こえ 視線を向けると ガラの悪そうなチンピラ然とした奴が お客さんの女性に抱きついて カランでいた。 その横で クチャクチャとガムを噛みながら ニヤニヤと笑っている大男。。

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