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カフェオレ㉕

「佑さん。。遅いね。」 大和さんは時計を見て困ったように 俺へと視線を移した。 「宴会にまで引き留められてるのかな。。」 エプロンを外し どうしよう。。と呟く。 佑さんは元々電話が嫌いらしく 今日も 携帯はテーブルの上に置きっぱなしで 持っていってもない。 春は安心させるように頷いてみせた。 「大和さん。後は俺がやっておきますから 帰っていいですよ。佑さんは俺が待っています。 余り遅かったら迎えに行きますんで。」 寄り合いの場所は商店街の入口の和食料理屋。 二階に大きな座敷が二つあって そこの一つだって聞いている。 あまり遅いようなら店を閉めて迎えに行けばいい。 そう言うと 大和さんはホッとしたように頷いた。 「そうして貰っていいかな。助かる。 今日この後ちょっと待ち合わせがあってさ。。」 「ええ。大丈夫です。」 悪いね。。と頭を下げ 「じゃあ。佑さんにまた明後日来るからって 言っといて。ごめんね。」 そう言って大和さんは裏口から帰っていった。 確かに遅い。 仕事が残っていて宴会に出るような人でも無いし とはいえ 引き留められれば強く断れるような 人でも無いか。。。が 連絡が無いのが気にかかる。 佑さんは酒は好きなようだけれど余り強くない。 家でもビール二本も飲むと気持ち良さそうに 居眠りをするぐらいだし。 急いで片づけをして迎えに行こう。 潰れているのなら連れて帰って。 春は洗い物を全て片付け 店内を掃除し 店のシャッターを閉めようとショーケースの脇を 通り抜け 外に出た時 走ってくる足音が聞こえ そちらへと目を向けた。

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