95 / 100

第6章の25←マリアの君と皇帝ZENNの夜。

 長い金髪をなびかせて、白のバスローブに子供のような笑顔のZENNはベッドにダイヴしてくる。 そして、マリアに尋ねる。 「今日は派手にやりすぎたかな? まあ、お前もノリが良かったから、助かったけど。俺達のツーショットを御覧になりたい人はたくさんいるようだから。」 マリアも子供のようにムキになる方だが、先にZENNに突っ走られると、ブレーキがかかる。 しかし、収まらないのは、「ダーリン」の疑惑だった。もちろんそんなことは知らないZENNは、意地悪く、 「マリア、自分で脱げよ。」 企みのあるマリアは言われるまま、黒のバスローブを肩から滑り落とし、ZENNのバスローブも脱がせていった。 ZENNは楽しそうに笑っていたが、実は自分の瞳を読もうと真剣なのが、マリアにはわかる。 (俺なしじゃいられないようにしてやる…) 今夜は特に、そう思う…  …マリアのいつにない激しさに、ZENNはうっとりと酔いしれたようだった。 「どうした? そんなに外でいちゃつけたのが嬉しかったのか? 」

ともだちにシェアしよう!