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第6章 祝福されて 【2】結婚初夜1
シアーズ皇国にあるアウレリア教の神聖な大聖堂で式は行われ、エーリスから大司教が訪れ祝福を授けてくれた。
シルファ生地で作られたシアーズ風のウェディングドレスに包まれ、代々受け継がれる皇子妃のティアラを頭上に頂き神に永遠の愛を誓う。隣には王族の軍服に身を包み、太陽のように煌めく愛しい人が瞳を細め抱き寄せてくれる。
各国からの列席者の中には、ようやく諦めて祝福してくれる両親の姿も見えた。両親に来てもらえたことが嬉しすぎて涙ぐむボクの頬をオーディンの指がすべる。
数え切れないほどの人の波を皇帝宮のバルコニーから見下ろす。
こんなに沢山の人に喜んでもらってお祝いしてもらえて幸せすぎて胸が張り裂けそうだ。
王様になって現世に戻るよりも、この未来を選んでよかった。心の底からそう思った。
全ての式典が終わり皇子宮に戻ってきたボクらを出迎えてくれた黒服さんたち。
さんざん恥ずかしい場面を見られた、時にはケンカの仲裁もしてくれた。どんな時も身を挺して守って尽くしてくれた。シアーズに来てからの3年間ボクとオーディンを見続けてきてくれた大事な人たちが祝福の言葉をくれる。嬉しすぎてまた泣いてしまうボクの頭を抱き寄せチュッとキスをしてお姫様だっこをするオーディン。
さんざん愛し合ったボクらの部屋ではなく、皇子宮に新しく作ったという寝室にそのまま連れて行かれる。
花であふれかえる室内。真っ白な調度品に真っ白な天蓋付きのベッド。正方形の大きな大きなベッドに散らばる花びらの中心にそっと横たえられる。
ボクのずれてしまったティアラをはずし、乱暴にベッドの足元に投げ捨てるオーディン。
(ちょ!そんな粗末な扱いしていいの!?)
軍服の胸元をはだけ、溢れ出す色気で迫ってくる。
「長かった…ようやく私の正妃になった」
端正な顔が近づき唇が触れる寸前で愛おしげに頬をなでる。じれったくてボクは自分から唇を突き出しキスをする。
チュッチュとリップ音を鳴らし、たくましい体を引き寄せようと背に両腕を回す。
ハァッ…。
どちらのともつかない興奮した息が交わる。下半身が苦しくなってきた。
重たいほどの豪華な首飾りをはずしてもらい。シルファのドレスも脱ぎ捨てる。その間にオーディンは全裸になってた、はやい。
ブレスレットやアンクレットや指輪など装飾品まみれのボクは、それらを外す時も惜しんでオーディンにねだった。
「もう…我慢できない。…オーディン、妻になったボクを抱いて…」
シルファ製の下着だけになった体をすりつけるようにしてねだる。髪にたくさんつけられた宝石がシャラリと音を鳴らす。
見下ろすオーディンがぐぅっ…と唸り声を漏らす。オーディンも我慢の限界のようだ、股間に凶悪な一物が反り返っているのが見える。
はぅっ…!! ズクンと腰の奥が蠢く。
早くアレを入れてほしい、腰がカクカク揺れてしまった。
「んー、んーっ、早くぅ…」
「初夜なのだぞ?もっとロマンチックにしようと…、してたのにシルヴィは…はぁあ!」
今まで散々やってきたのに初夜もないもんだが、ボクは異常に興奮していた。だって軍服姿のオーディンがカッコよすぎて、一刻も早く繋がりたくて我慢できなかった。
下着を剥ぎ取られ全裸になったボクの両足を肩に担ぎ上げるオーディンの目が情欲を伴って見下ろす。
覆いかぶさり腕の中に閉じ込めるように両手で頭を押さえ深く口付ける。んー!体が柔らかくて良かった。
触れそうで触れない下半身がもどかしく、ボクはまた腰を上下に揺らした。
「んっ、んーっ、…っあ、はぁん、んむぅ…」
口付けに囚われ文句が言えないボクは、頭を振りイヤイヤと意思を伝えるが抑え込まれていて叶わない。
突っ張った両手でオーディンの体を押し返そうとするがガッチリとホールドされてビクともしない。左手で頭を押さえ口づけを離さないオーディンの右手が胸の飾りをやわやわと弄ぶ。腰の奥の疼きが更に増し、こらえきれない吐息が喘ぎ声となって部屋に響く。
「んんっ…んんん!っふ、あ…、あああんんんっ!」
感じすぎて涙が頬を伝う。オーディンが触れる場所全てが快感で満たされる。
ボクのあそこはビンビンで、こらえきれずオーディンの腹筋を使って快感を得ようとこすりつけると気づいたオーディンに握りしめられる。
「あああっ…!ぁ……っだ、だめぇ……っ」
ビクビクビクンッ!!
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