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第2話

タロウの散歩を終え、部屋に戻ると後から来た海に抱き締められた。 「はるくん…今日仕事で嫌な事があったんだ…。だからはるくんに忘れさせてほしい…。」 少し声が震えて、泣きそうになっているのを感じた。 「おいで、まずは一緒に風呂だ。」 その後、彼の好きなココアを淹れてやろうか。 甘いもので少しは心が落ち着くだろう。 「はるくん、好き。」 手を引こうと振り返ると、つぶらな瞳から涙が溢れていた。 「あぁ、俺もだよ海。」 明日はお互いフリーだ、久しぶりに海へ行くのも悪くないだろう。 タロウも連れていこうか。

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