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「気持ち悪いって、引くでしょ…?」 信じられないという感じの委員長。 まるで否定されるのが当然の様なその言い方に、俺は少しムッとする。 「は?いや、それは個人の自由だし、男が好きでも別に気持ち悪いとは思わないよ。避ける必要なんてないだろ…。それにそういうの、自分で否定したら駄目だと思う。」 「ッ……」 「あとどっちかって言うと、学校でやろうと思えるお前の倫理観の方に、俺は引いてる。」 「……何それ、」 蒼井君、やっぱり優しいね…君、カッコ良すぎるよ… 本気で照れた顔の委員長が口元を押さえて踞った。 俺は引かれているのに照れるという委員長のその様子に、訳が分からず困惑する。 (なんなんだコイツ……) 今のどこに優しさとカッコイイ要素があったんだよ、頭が沸いているんだろうか? 俺が結構本気で委員長の頭の心配をしていると、ガバリと急に赤い顔を上にあげて委員長が立ち上がり、両手で俺の手を握った。 「うわッ!!なんだよ…!?」 「蒼井君…お願い、俺とエッチして。」 真剣な表情で俺を見つめる委員長に、俺は頭痛に加え眩暈までしてきた。 「…ッ、だから何でそうなるんだ!!」 「好き。蒼井君が好きになった。だからお願い……っ」 「…あのな、俺はお前としないし、お前は俺を好きじゃないだろ。何か勘違いでもしてるんじゃないのか?」 「勘違いじゃないよ、本気で好きなんだ。」 そう言って委員長が俺の手を握る力を強くする。 「……っ、だとしても、俺は委員長とはしないよ…。」 「何で?俺の事嫌い?それともやっぱり、男は嫌?気持ち悪い?」 「ちょっと落ち着けよ、」 勢い込んで距離を積めてくる委員長は今までに無いくらい必死で、少したじろぐ。 お願い…お願い…と呟く様子は、まるで小さな子供みたいだ。 近くなった顔は、泣きそうな表情をしていた。 あぁもう…… 「あのさ委員長。俺は、例え好きな人にお願いされたって、付き合ってもないのにする気はないよ。」 「…ッ、でも俺は、男だから…」 「…?男でも女でも、俺はそういうのちゃんとしたい。」 「ちがっ、だって…だって、1番にはなれないでしょ?」 んん? 何だか話が噛み合ってない気がする。

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