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翔と清雅1

清雅に肩を抱かれながら向かったのは、翔の寮部屋ではなく清雅の寮部屋だった。 清雅からベッドに座って待っているように言われ、翔は今日もやらないといけないのかと俯いた。 今日は体調が悪いからいつものように性行為などしたくなかったのだが、自分の立場を考えるとそんな事は言えなかった。 「やる前に風呂だけ入らせて。汗かいてるから……」 そこまで言い、戻ってきた清雅が持ってきた物を見て、翔は自分が勘違いしていたことに気づき顔を赤らめた。 「へぇ、やりたかったんだ。体調悪いと思って遠慮したのに。」 ニヤニヤと笑いながら、清雅は翔にパジャマを渡して隣に座る。 「や、やりたくない!俺はそんな事したいと思ってない。」 翔が慌ててそう言うと、清雅は可笑しそうに笑いずいっと顔を近づけて翔の耳元で、囁く。 「本当に嫌だと思ってる?」 「もう、からかうのはやめてくれ!」 真っ赤になってしまった顔で清雅を睨みつければ、清雅はニヤリと笑って翔の頭をグシャグシャと撫でる。 「そういうとこ、好きだよ。」 不意に言われた言葉に驚いて、清雅の顔を見上げれば、穏やかな表情で自分を見つめている相手と目が合う。 翔は、たまに見せる清雅のこのような一面をどうとらえて良いのかわからず、複雑な気持ちになりながら渡されたパジャマに着替えた。

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