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(注意:性描写、流血あり)清雅の怒り

清雅が無理やり扉を閉めようとする。司は慌てて扉から離れる。そうしないと、彼は確実に扉に挟まれて怪我を負っていた。 バンッ、と凄い音を立てて扉が閉まる。 鍵をかけて、清雅は翔の腕を掴みリビングまで引っ張っていく。 清雅は翔に背中を向けていたが、それでも彼の怒りが伝わってきた。 清雅は、そのままキッチンへ行きコップに水を注ぎ、それをゴクゴクと飲み干す。水で濡れた口を乱雑に拭う。 「もう一度聞く。あいつや市村家を見捨てる気はないか?」 翔は唇をギュッと引き結び、首を横に振った。 「そうか……」 顔を俯かせてそう呟き、清雅は口角を上げて翔のことを見つめる。 しかし、その目は一切笑ってはいなくて翔は蛇に睨まれた蛙のように動けなくなる。 ゆっくりと近づいて来れば、清雅は翔の正面に立ち、その頰をゆっくりと撫でる。 「そういえば、今日はまだしていなかったな。」 いつもと同じく翔には拒否権など無い。 ソファーに押し倒され、覆い被さられても黙ってそれを受け入れる。 パジャマを肌蹴させられ、肩に噛み付かれる。 「ゔっ……」 血が流れ、その血を清雅が舐めとる。 乱暴に下半身を脱がされ、無理やり開脚させられれば、無遠慮に指が突っ込まれる。 すぐに指は三本に増やされるが、それも容易く受け入れてしまう程の回数、翔は清雅との行為を重ねていた。 しかし、いつもはこんなに乱暴に抱かれたりなどしない。 彼が怒るときは、いつも市村家の事や司が絡んでいた。 翔は、彼のものを受け入れて激しく突かれながら、心の中で清雅の気持ちに応えられない事を謝罪した。 清雅は、不思議な程に翔に良くしてくれている。 彼は、彼の取り巻き達の事ですら大して気に留めていないのに、翔だけは大切にしている。 それは何故だか分からないが、翔は清雅と共に過ごしてその事を強く実感していた。 「市村 翔は特別だ」誰が言い始めたのかは知らないが、それは本当の事だと思っている。 せめて、彼のこの怒りは受け止めようと翔は清雅の背中に回す腕に力を込めた。

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