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第3話
友人である坂東(サカヒガシ)から言わせると、
「抱かれたいランキング1位で俺様何様嵩様。
獲物をしとめる時に見せる肉食獣のような並みただならぬ艶のある雰囲気と気怠さ、なによりも指示は的確で頭のキレるスポーツも学業も毎回1位をとる男に全学年のネコといわれる子たちから絶大なる信者のような尊敬と憧れと欲の眼差しが注がれる当校の王様といっても過言ではない。
あの深藤嵩にどういった経過知らないが、告白されておいて贅沢きまわりないことだ。
話せただけでも幸せすぎて気絶してもおかしくない立場なんだぞ。」
よく、嵩を褒めたたえる言葉がそうスラスラと出てくるんだなと関心を覚える。
「あぁ、今後親衛隊から親衛隊以外の全学年のネコたちからお前は冷たい目で敵と認識される扱いを受けるわけだが陰ながら友人であることには変わりない。
選びたい放題の中お前を選んだというのは本当にどういう風の吹きまわ…げふん、大いに一瞬の青春を謳歌してくれ。」
これだけは伝えておこうと言う感じで僕に言った言葉に本当にこいつは僕の友人といえるのであろうか。と疑問を覚えるのは仕方の無い事だと思う。
そもそも坂東とはずっと同じ学校で同じクラスできた。なんの運命なのだろうか…となれば知り合ってから今までで10年を超えてることもあり幼馴染といえるんだろうが幼馴染と言い出すとクラスの人間全員がへたしたら幼稚園から知っていることもあり幼馴染になってしっまうのであえて友人ということにしておこうと思う。
それはさておき坂東は僕に恨みでもあるかのごとく小声でネチネチと嵩と付き合った当初に耳にタコができるという言葉があるように、本当に数度と渡り似通った言葉をネタに先程の発言を何度も繰り広げてくる。
もちろんあんな長文をずっと言ってくるんじゃなくてあの1文をかじって言ってくるあたり、さっきも聞いたのになーとか、どの部分言うか決めてきてるのかと思うと、これが嵩の事じゃなくてテスト勉強のことだったらとてもいい覚え方なのにな。と坂東のエネルギーの使い方についつい残念な子と見てしまったのは坂東には内緒。
そして耳にタコもだけど頭も痛い。
そろそろノイローゼになるんじゃないだろうか。
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