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第4話

今ならわかるが、そこいらの嵩の信者的ネコたちのいびりとなんら変わりのない言葉を坂東は僕に小声でノイローゼになるぐらいにささやき続けていたわけだ… そのおかげとは言いたくなかったが、酷い言葉の暴力にもそこまで気にも留めず受け流すことができた。感謝したくはないがメンタルを強くしてくれた坂東には感謝をすべきなんだろう。 そして、どれほどの言葉を奴は僕に浴び聞かせていたのか、という点では今度横っ腹をぐりぐりしても僕は罪に問われないのではないかと思う程苛立ちを覚えていたのは言うまでもない。それほどに苦痛だったのだ。 話は大きく横にそれたけれど それほどまでに好きでもなかった筈が 最初こそは強制的な部分はあったけど一緒にいてその日あった話だとか自分たちの過去のことだったりとか何気ない話をしたり 生徒会の仕事をしている横で仕事をこなしている嵩の表情だとか真面目さをみていたらふと真剣に取り組んでいた目線を僕に向けてくれたり アイコンタクトっていうのかな… 度々重なってふと見せてくれる 彼の切れ目から垣間見れる優しい視線だったり 愛されてるのかなって思えるような 表情、しぐさ、行動が伝わってきて そう時間なんてかからずに 僕は嵩の出す雰囲気に呑まれ、流され、、 でも確実にドキドキと心臓が煩く響いて嵩に恋をしだしたんだと実感しだした。 そのうえで、まだ実感すら浅くって自分でかみしめてる暇もなく嵩に僕のハジメテを捧げた。 はじめて繋がって、好きな人と繋がるってこういうことなんだってすごく嬉しくなって その後からじわじわと幸せだなっていう思いが身体の奥から溢れ出しているような感覚に自分自身どうしたらいいか分からなくなったけど素敵な感情なんだってことだけは理解した。 今まで恋してもみのることがなかった分これから好きな人との幸せな日々をかみしめて大切にしていきたいなって思ってたのに…ね。

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