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第40話

カーテンの隙間から日差しが漏れ、その明るさで目が開く。 「…すまん」 ひっ…ベッドの下に梶さんがいた。 しかも正座して。 「お…おはようございま…す」 むくりと起き上がり、足を床に下ろす。 立ち上がろうとして…ふらついた。 「あれ?立てない…」 「ほんっとにすまない!」 床にひれ伏す梶さん。 あ、コレ、何やったか覚えてるやつだ。 「酒に飲まれて、閉じ込めてた気持ちが…その…爆発したみたいで…」 「はぁ…」 あ〜、だる。 「犬に噛まれたと思って忘れますから、頭を上げて下さい」 「違うんだ」 急に膝立ちになり俺の手を取る。 「忘れない、俺は忘れられない」 俺としては是非忘れて! 「浅井の事…す…好きなんだ…よ」 「え…え〜?!」 ベッドに片膝を付き押し倒す勢いで肩を掴まれ、俺は言葉を失った。 「い…勢いでヤったのは…その…否めない…。で、でも気持ちがあったから…その…手が出た訳で…」 いや、出たのは手だけじゃねぇな、と一人で突っ込んでる。 突っ込まれたのは俺だって、コホン。 しどろもどろの見本のようだ。 「あ…浅井!好きだ!俺と付き合って欲しい!」 は?何言ってンの、この人。 俺、男で、後輩で、恋愛対象は女性なんですけど?! 「あ…あの俺は「言うな!」ひっ」 肩を掴む指先が微かに震えている。 「今は言うな。考えておいてくれ」 事故(過失か?)とはいえ告白は勇気がいる。 「…じゃあ考えるだけ…ですけど」 俺はとりあえずその場しのぎの返事をした。

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