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第156話
俺とミキは二人でベッドに寝そべり脚を絡ませ、ただ甘い時間を過ごしていた。
俺はミキの(俺より)逞しい身体にしがみついてみたり、引き締まった腹筋を間近で見物してみたり…とにかくイチャついてみた。
「シュウ…話があるんだけど…いいか?」
地味にミキにイタズラしていた俺はゴロンと転がってミキの方を向く。
腕枕をしていた腕はそのままで、ミキは器用に俺の後ろ髪を梳いた。
「ん…何…?」
後頭部を擽るミキの指が心地よくて、俺はうっとりしながらミキの言葉を待つ。
「…その…俺…もっとシュウと一緒に居たい」
俺の機嫌を伺うように、ミキが話を始めた。
「…うん…」
…俺だって…ミキともっと…
「繁忙期になるとどうしても会えなくなるだろ?まぁ同じ会社で働いてるからばったり会うことも無い訳じゃないけど…」
…うん…
…でも社屋は別なんだよ…
…敷地内に何棟も建てやがって…
「だから…さ…その…」
さらさらと髪を撫でるミキの指…
…あ〜気持ちい〜
「シュウさえ良ければ俺と…シュウ?マジ?」
…ミキの声がだんだん遠くなり、俺は夢の世界に飛んで行った…。
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